ファン氏死去:民主党関係者が「ぎこちない弔問」(下)

 午前10時ごろ弔問に訪れた金泳三(キム・ヨンサム)元大統領は、「ファン先生は本当に素晴らしい愛国者だった」と述べた上で、「2003年1月に上道洞の自宅で初めてファン先生に会い、昼食をごちそうしようとした。するとファン先生を監視していた国家情報院の担当者が手帳を取り出し、ファン先生の隣に座ってメモを取り始めたため、すぐにこの担当者を怒鳴りつけて外に追い出した」というエピソードも語った。その後、金元大統領は1カ月に2-3回、ファン氏と昼食を共にし、数時間にわたり、北朝鮮情勢について語り合ったという。

 大統領府の任太熙(イム・テヒ)室長と、鄭鎮碩(チョン・ジンソク)政務首席も弔問に訪れた。任室長は、「大統領はファン先生のことを“歴史の痛み”と表現し、生前も亡くなられた後も、国が責任を持って故人の遺志を守っていくのが道理だとおっしゃっていた。安らかに永眠できるように冥福を祈る、との意向を伝えるよう指示された」と述べた。

 このほか、チェ・シジュン放送通信委員会委員長、高麗大学の李基秀(イ・ギス)総長、呉世勲(オ・セフン)ソウル市長、金星煥(キム・ソンファン)外交通商部長官、陳永(チン・ヨン)ハンナラ党議員、李龍万(イ・ヨンマン)元財務部長官ら、それに哨戒艦「天安」沈没で死亡した将兵の遺族、ナ・ジェボンさん(故・ナ・ヒョンミン上兵の父)とイ・ジョングクさん(故・チェ・ジョンファン上士の姉の夫)も弔問に訪れた。この日は夜11時までに800人以上が弔問に訪れ、10日から合計2300人が故人の冥福を祈った。

 全国経済人連合会の鄭炳哲(チョン・ビョンチョル)常勤副会長ら全経連の役員も、この日午後に弔問に訪れた。弔問の席で役員らは1億ウォン(約720万円)の香典を遺族に手渡し、「故人は北朝鮮の民主化を実現するために努力してきた。その遺志を受け継ぐための事業に使ってほしい」と伝えた。

12日午後、行政安全部の孟亨奎(メン・ヒョンギュ)長官が、故ファン・ジャンヨプ元朝鮮労働党書記に叙勲された槿(ムクゲ)勲章を霊前に供えた。/写真=趙寅元(チョ・インウォン)記者

アン・ジュンホ記者

崔宰赫(チェ・ジェヒョク)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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