ファン氏死去:民主党関係者が「ぎこちない弔問」(上)

 「孫鶴圭(ソン・ハッキュ)代表の使いとして来ました」

 孫鶴圭・民主党代表の秘書室長を務める梁承晁(ヤン・スンジョ)議員が12日朝、故・ファン・ジャンヨプ元朝鮮労働党書記の弔問に訪れた。孫代表の指示を受けての弔問だった。午後には、同党の朴智元(パク・チウォン)院内代表ら執行部のメンバーも弔問に訪れた。朴院内代表は、「これまでファン先生とはぎこちない関係だったが、歴史が判断を下すことだろう。故人の冥福を祈ることは、美風良俗だと思い、弔問に訪れた」という趣旨の発言を行った。

 孫代表は前日夜まで、「イデオロギーではなく、生と死にかかわる問題だ」との考えを示し、自ら弔問することを検討していたが、周囲が「直接出向くのは適切ではない」として止めたという。

 孫代表が使いを送り、「ぎこちない弔問」を行ったことについては、さまざまな理由が考慮されたようだ。まず、弔問を一切行わない場合、孫代表が心配するように、世論からの反発が予想されること。逆に党代表として公式に弔問した場合、将来的に孫代表の交渉相手になる可能性がある北朝鮮を刺激する恐れがある。民主党内にファン元書記に対する反発が根強い点も、党内での基盤がまだ決して強いとは言えない孫代表にとっては、考慮せざるを得ない要素だった。

 ソウル市松坡区のソウル峨山病院に設けられた殯(ひん)所(出棺まで棺を安置する場所)には、この日も各界から多くの弔問客が訪れた。ファン元書記の養女で喪主のキム・スクヒャンさん(68)は、行政安全部の孟亨奎(メン・ヒョンギュ)長官に対し、「国が善処してくださり感謝します」と述べた。孟長官は弔問に訪れた際、ファン氏に叙勲された槿(ムクゲ)勲章を霊前に供えた。

朴智元(パク・チウォン)院内代表をはじめとする民主党議員らは12日、故ファン・ジャンヨプ元朝鮮労働党書記の弔問に訪れ、献花した。/写真=趙寅元(チョ・インウォン)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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