G20サミット:李大統領、献立からインテリアまでチェック

 李明博(イ・ミョンバク)大統領は1カ月後に開催される主要20カ国・地域(G20)首脳会議に先立ち、夕食会のメニューから会議場のインテリアに至るまで、細かい部分のチェックに余念がない。

 李大統領は12日の国務会議(日本の閣議に相当)で、「檀君(だんくん=韓国で民族の始祖とされる)以来、大韓民国が世界でこれほど大々的に主導的な役割を果たす機会は初めてだ。歴史上、過去に経験したことのない行事を主催することについて非常に感激しているが、それだけ責任も重い。こうした点で、国務委員らも関心を傾けるべき」と述べた。李大統領は前日、大統領府の首席秘書官らに対し、「細かいところまでチェックして準備に最善を尽くすよう」と指示した。

 李大統領は今週から毎日、準備状況の報告を受けることになっている。「午後の日程はできるだけ、G20の準備に充てるように」との指示を下したという。このため実務者らが形式的、あるいは慣行的に準備状況を報告し、叱責を受けるケースも続出している。

 その一つがPR動画のタイトルだ。最近行われたG20準備委員会のブリーフィングの際、PR映像に英文で「Seoul Summit」というタイトルが表示されていた。これに対して李大統領は、「ほかの会議では定冠詞の“the”が付いているのに、なぜこれには付いていないのか」と質問した。海外メディア出身の準備委員会関係者は、「両方とも通用する」と答えたが、李大統領は「定冠詞が付いてこそ、固有の意味が強調されるのではないのか」と反論した。そこで出席者らがほかの会議をチェックしたところ、李大統領が指摘した通り定冠詞が付いていたことから、「The Seoul Summit」に改められた。

 李大統領は夕食会会場のインテリアに関する報告を受けた際も、「会場を赤と青の布で飾るなど、ダサい装飾はするな。先進国の夕食会は、古びた倉庫のようなところでも、その意味と品格をうまく活かしている。われわれも、韓国的な趣をアピールするように」とアドバイスしたという。会議場についても、「派手な装飾より、実務的で真摯に討論に集中できるよう、落ち着いた品格のある雰囲気にするように」と注文したという。

 李大統領はさらに夕食会のメニューについても気を配り、来週専門家との1次試食会を行った後、再びチェックするという。

権大烈(クォン・デヨル)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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