告発者に忍び寄るインターネットプランナー(上)
2010年10月13日07時42分 / 提供:PJオピニオン
【PJニュース 2010年10月13日】インターネットは情報発信力の乏しい個人が大企業など巨大組織を相手に告発する手段を与えてくれた。しかし、個人が手段を手に入れたことは告発対象が弱くなったことを意味しない。告発対象は個人にとって依然として強大である。それを実感した出来事を紹介する。
私は東急不動産(販売代理:東急リバブル)から新築マンションをだまし売りされ、裁判で売買代金を取り戻した(林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』ロゴス社、2009年)。この経験を契機として、私は東急リバブルや東急不動産を告発する記事を数多く発表するようになった。
その後、私は2008年にインターネットプランナーとして活動する人物から取材の依頼を受けた。東急不動産だまし売り裁判について記事を書きたいという。私は違和感を覚えたものの、会うことに承知した。違和感の内容は以下の通りである。
第一にインターネットの情報で、プランナーが幅広く活動していることは分かったが、彼が過去に発表した記事は見当たらなかった。これまで記事を発表していない人による取材依頼は不思議であった。
第二にプランナーの活動内容である。彼は企業から対価を得て、企業にとって都合の悪いネット告発情報を揉(も)み消す仕事をしていると指摘されていた。これは彼自身が週刊誌のパブ記事で認めていることである。しかも、そこでは告発者と会って話をすることが対処策と書かれていた。ただし、依頼内容の多くは労働問題で、パワハラやセクハラの被害者による企業や上司への告発への対応とする。消費者問題が中心ではないとはいえ、そのような人物が面談を求めることは警戒感を抱く理由になる。
第三にプランナーのスタンスである。彼は東芝クレーマー事件や、のまネコ騒動など話題になったネット事件に関係していた。しかし、それらの問題において彼は単純化すれば企業寄りのスタンスであった。企業寄りの人物が消費者側の人間に面談を求めることは警戒感を抱く理由になる。
私のようなマンションだまし売り被害者にとって、消費者寄りか企業寄りかは非常に重要な価値判断である。特に消費者意識の低い日本社会において、消費者寄りのスタンスを確固として維持することは重要である。
日本社会では企業不祥事に際して「企業の存続が危ない」「従業員が可哀想だ」というような理屈で、企業批判の矛先を鈍らせることを正当化する傾向があるためである。従業員は大変かもしれないが、一番の被害者が消費者であることを認識していない。消費者は焼け野原から経済大国にしてしまうような前に進むだけの愚かな存在であってはならない。
このように消費者寄りのスタンスであることは非常に重要であるが、あらゆる問題が消費者寄りか企業寄りかで一刀両断できるものでないことも事実である。特に、のまネコ騒動は浜崎あゆみら人気アーティストを擁するエイベックスを妬むアンチ・エイベックス層に悪用され、単なるエイベックス叩きに堕落した面がある。
従って、のまネコ騒動でプランナーが企業寄りの言動をしたという理由で、彼を否定するつもりはなかった。嫉妬心に凝り固まり、アーティストの悪口を言うことが生きがいになっているアンチ連中と決然と闘った彼を評価する気持ちさえあった。これが彼と会うことを決意した原動力になった。
第四に彼のネット上の評判は高いものではなかった。反対に憎まれる人からは徹底的に憎まれ、こき下ろされていた。その話を総合すると対立する人物の個人情報を収集し、匿名掲示板に書き込む嫌がらせを繰り返しているという。このような話を聞くと、それだけで会うことはとんでもないと思いがちになる。【つづく】
■個人ウェブサイト
林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』
■関連情報
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私は東急不動産(販売代理:東急リバブル)から新築マンションをだまし売りされ、裁判で売買代金を取り戻した(林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』ロゴス社、2009年)。この経験を契機として、私は東急リバブルや東急不動産を告発する記事を数多く発表するようになった。
その後、私は2008年にインターネットプランナーとして活動する人物から取材の依頼を受けた。東急不動産だまし売り裁判について記事を書きたいという。私は違和感を覚えたものの、会うことに承知した。違和感の内容は以下の通りである。
第一にインターネットの情報で、プランナーが幅広く活動していることは分かったが、彼が過去に発表した記事は見当たらなかった。これまで記事を発表していない人による取材依頼は不思議であった。
第二にプランナーの活動内容である。彼は企業から対価を得て、企業にとって都合の悪いネット告発情報を揉(も)み消す仕事をしていると指摘されていた。これは彼自身が週刊誌のパブ記事で認めていることである。しかも、そこでは告発者と会って話をすることが対処策と書かれていた。ただし、依頼内容の多くは労働問題で、パワハラやセクハラの被害者による企業や上司への告発への対応とする。消費者問題が中心ではないとはいえ、そのような人物が面談を求めることは警戒感を抱く理由になる。
第三にプランナーのスタンスである。彼は東芝クレーマー事件や、のまネコ騒動など話題になったネット事件に関係していた。しかし、それらの問題において彼は単純化すれば企業寄りのスタンスであった。企業寄りの人物が消費者側の人間に面談を求めることは警戒感を抱く理由になる。
私のようなマンションだまし売り被害者にとって、消費者寄りか企業寄りかは非常に重要な価値判断である。特に消費者意識の低い日本社会において、消費者寄りのスタンスを確固として維持することは重要である。
日本社会では企業不祥事に際して「企業の存続が危ない」「従業員が可哀想だ」というような理屈で、企業批判の矛先を鈍らせることを正当化する傾向があるためである。従業員は大変かもしれないが、一番の被害者が消費者であることを認識していない。消費者は焼け野原から経済大国にしてしまうような前に進むだけの愚かな存在であってはならない。
このように消費者寄りのスタンスであることは非常に重要であるが、あらゆる問題が消費者寄りか企業寄りかで一刀両断できるものでないことも事実である。特に、のまネコ騒動は浜崎あゆみら人気アーティストを擁するエイベックスを妬むアンチ・エイベックス層に悪用され、単なるエイベックス叩きに堕落した面がある。
従って、のまネコ騒動でプランナーが企業寄りの言動をしたという理由で、彼を否定するつもりはなかった。嫉妬心に凝り固まり、アーティストの悪口を言うことが生きがいになっているアンチ連中と決然と闘った彼を評価する気持ちさえあった。これが彼と会うことを決意した原動力になった。
第四に彼のネット上の評判は高いものではなかった。反対に憎まれる人からは徹底的に憎まれ、こき下ろされていた。その話を総合すると対立する人物の個人情報を収集し、匿名掲示板に書き込む嫌がらせを繰り返しているという。このような話を聞くと、それだけで会うことはとんでもないと思いがちになる。【つづく】
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パブリック・ジャーナリスト 林田 力
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