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ザック日本、負けなかった!ドローに手応え

 日本‐韓国 後半、本田圭(右)からパスを受けた長谷部がシュートを放つ=ソウル(共同)
 日本‐韓国 後半、本田圭(右)からパスを受けた長谷部がシュートを放つ=ソウル(共同)

 「国際親善試合、韓国0‐0日本」(12日、ソウル)

 アルベルト・ザッケローニ監督(57)の2戦目となった日本はライバルの韓国代表と対戦し、0‐0で引き分けた。前半15分、DF駒野が右ひじを痛めてDF内田と交代するなど、攻守で体を張ったプレーを続けた。2003年4月以来、敵地ソウルで7年半ぶりの試合に臨んだ日本は5年ぶりの韓国戦勝利を逃した。対戦成績は日本の11勝21分け(PK勝ち2、PK負け1を含む)38敗。ザック・ジャパンは手応え十分に年内最後の試合を終えた。

  ◇  ◇

 異常な熱気と「テーハミング(大韓民国)」の大合唱が響く、完全アウェーの韓国・ソウル。繰り広げた死闘ドローの先で、ザック・ジャパンが確かな手応えをつかんだ。「この試合はフレンドリーマッチとは言えない雰囲気になった。(やりたいサッカーが)できた場面とできなかった場面はあるが、このチームは素晴らしい才能と素晴らしい能力を持っている。まだまだ伸びると思う」。試合後のザッケローニ監督は、充実した表情だった。

 03年4月以来、7年半ぶりとなるソウル決戦。互いの意地とプライドが音を立ててぶつかり合うかのように、激しい試合を展開した。前半15分には、接触プレーで右腕を痛めたDF駒野が負傷交代。不発に終わったFW香川が「あらためて(韓国の)フィジカルの強さを感じた。もっともっと自分を上げないと」と悔しさをにじませるほど、攻守両面で韓国の激しいボディーコンタクトに苦しんだ。

 それでも、日本は“引かなかった”。ともに敗れた今年2、5月の試合のように相手との接触を嫌がる場面はなく、アウェーでも気迫に満ちていた。南アW杯でベスト16まで進んだ“成功体験”と、合宿初日から「どこが相手でも恐れるな」と選手に伝えてきたザッケローニ監督の指導が日本のメンタルを変えた。

 GK川島の負傷離脱で先発した西川が「守備はコンパクトにできた。監督の言っていることを理解できている。続けていけば次のレベルに持っていけるし、まだまだ良くなる」と自信を見せれば、DF今野も「押し込まれる場面はあると(栗原)勇蔵と話していたからあわてなかった」。戦術面でも確実に成長は続いている。

 これで年内の代表戦を終えた指揮官は「まだまだ伝えたいことは伝え切れていないが、ゆっくり成長していくと決めた。選手にはもっと能力があると自信を植えつけて生きたい」。次の戦いは来年1月、しゃく熱のカタールでのアジア杯。ソウルに刻んだ成長の足跡を、アジア制覇につなげる。

(2010年10月13日)






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