”クズんなってGO〜ヤケんなるチャンス〜いそげ〜”
2001年11月、はるくんのインタビューを読んで何気なくこのクズんなってGOを聞いた。
こんなバンドは他に類がない。絶対無二。ちょーありえない
すぐに他のアルバムを探し回り手に入れては聞き、手に入れては聞きまくった。
そしてどうしてもライブに行きたい!という思いが強くなり探りを入れたところ活動休止の事実を知る。
こればかりはどうしようもない。
しかし2002年夏、The ピーズ 千葉LOOKにて活動再開 の知らせ。
そして8月、自分の目の前で自分の好きな歌を歌う自分の好きなバンド見る。
正に願ったり叶ったりである。
未だにどこがどのようにいいのかはっきりとはわからないが、
確実にある種の人間の魂を鷲掴みするような力はあるのだ。


「バカになったのに c/w いちゃつく2人」 1989.10.21


1.全部あとまわし
2.とりあえずここはいい気持ち
3.いちゃつく2人
4.もっともっと
5.ブリーチ
6.気ばらしのバット
7.中国たばこ
8.タクシー
9.汗まみれ
10.悪魔の渋谷
11.カリスマきどりだBaby
12.しげき的な日々
13.ブスだからいーや
14.あるいた
15.エッチ
16.バカになったのに


「GREATEST HITS VOL.1」 1989.11.21

The ピーズの1枚目のデビューアルバム。
今ある曲を全部レコードにしてしまおう ということで発売されたアルバムはデビューアルバムなのに グレーテストヒッツ1、グレーテストヒッツ2。しかも2枚組みではなくバラバラにうられている。 太っ腹というか無鉄砲というか、もうこの時点で何かが違っている。

いかにもバンドブームという感じで軽快でアップテンポな曲が多い。 アビさんの鋭いギターにはるのかゆいところに手がとどくようなベース、そしてマスヒロの 技ありのドラムテクニックには目を見張るものがある。なんていうと誉めすぎかもしれないが。
「ぜんぶ あとまわし すきなことだけ あとはどーでもいいのさ いーのさー」 一曲目からこんなである。とりあえずここはいい気持ち、彼女といちゃつくぞ、髪を染めよー、などというどうしようもなくプータラした日常がはるの個人言語をおりまぜながらさりげなく歌われている。はるの発する言葉にはなんの説得力もなく文学的なセンスも感じられないが、誠実さだけはちゃんと伝わってくる。自分の思っていることをごまかすことなく素直に表現するということはそう簡単なことではない。

そしてラストナンバー
”中学まではまともだった まともだったのに”
”さんざんムリしてバカになった バカになったのに”
やられた


1.肉のうた
2.デブ・ジャージ
3.NTT
4.パープー
5.バイブレーター
6.いーじゃん
7.このままでいよう
8.世紀末のうた
9.夢のリーゼント
10.そばにいたい
11.1等賞
12.かまわない
13.なっとーばかりくっててもいいのか
14.Yeah
15.カラーゲ
16.階段


「GREATEST HITS VOL.2」 1989.11.21

そしてこちらがVOL.2
ピーズ独特のグリグリロック感は1と同様なのだけど、
どちらかというとシリアスで素朴な歌が多い。

初期からの代表ナンバーである肉のうた、デブジャージのアビさん&マスヒロのシャウトがイカす。ピーズ風ブルースNTT、その流れで聞くパープーはもうダメ押しである。 そしてこの先のピーズに繋がる感じのユニゾンビリーなこのままでいよう。 考えてないようで実は考えてんなぁと思わせるこんな曲の順序がまたいいのである。 何度もいうが、ピーズが歌っているのはあくまで日常でそれは誰にうったえるというわけでもなく単なる自己満足以外のなんでもない。しかしそういうのが実は一番人の本質をガチッっと掴んでいるんだと思う。あんなキレイなメロディーにのせて、なっとーばかりくっててもいいのか?なんていわれたらもう悩むほかどうすることもできないって。この単純かつ複雑さがピーズの魅力の一つかもしれない。

そしてこのCDをリリース後ドラムのマスヒロが脱退し、
バンドは少しの間休止することになる。


「いいコになんかなるなよ c/w どっかにいこー」 1990.09.21


1.いいコになんかなるなよ
2.どっかにいこー
3.けばみ
4.やったなんて
5.マスカキザル
6.オナニー禁止令
7.Telしてこい
8.ぼけつ
9.いんらんBaby
10.バイ菌マン


「マスカキザル」 1990.09.21

新しく初心者ドラマーウガンダを加えて
「音楽は手軽に楽しめるものにしておきたい」理由から
1週間という短期間で録音されたアルバム。

曲数も演奏もジャケットもこれまでよりチープな感じ(実際2000円)だけど、 中身は引けをとらない素晴らしさ。 アルバムタイトル「マスカキザル」の叫びがぎっしりと詰め込まれている。
ピーズの曲全部に言えることだけど、特にこのアルバムは、
人にもてはやされ認められ、学校・仕事も順調、カワイイ彼女もいる希望ジプシーたちが聞いても絶対に「いい」と思わないだろう。全く関係のない世界を歌っているんだから当たり前の話である。
物事がうまくいかない、願いが叶うことなんてない、
やり場のない不満な気持ちをどこにぶつけるわけでもなく、
ただただ自分を責めて一人で黒くなっていく。
どうすることもできないから
今日もこのアルバムを聞いて寝るしかないのである。

Music of the lowlife, by the lowlife, for the lowlife.


「Live Video 常盤座」 1991.12.16

「やりっぱなしでさいならだByeBye c/w 恋は水色」 1992.04.21


1.ふぬけた
2.ラブホ
3.電車でおでかけ
4.手を出せ
5.あの女
6.やりっぱなしでサイナラだBye Bye
7.クズんなってGO
8.まわりはついている
9.便所モンキー
10.ニューマシン
11.君は僕を好きかい
12.まったくたのしいぜGO GO
13.平和


「クズんなってGO」 1992.04.21

ピーズ過渡期の名盤。
(アビさんのギターが冴えまくり)

屈折した恋と自分をあざける思いがうまい具合に調和していて
もうほんとにどうしようもない。
ふぬけた恋をしよう、やりもしないで会いたくねーよ、やっちまえばこっちのもんだ、 アソび場のない時だけの恋か、オラ何でこーなんだ、便所くせー どっちがよーなんてのを聞いていると誕生日に指輪をプレゼントするとか、一緒に遊園地にいってワイワイ遊ぶとか そんなことはきっとどうだっていいことなんだと思えてくる。一緒にいられるという幸せ、 ヤりたいという思い、嫉妬、合理化、これだけを求めて得さえすればそんだけでいいんだ。

クズんなってGOとは、
自分のダメ加減を肯定して開き直るということではない。
やっぱりクズを諦めてはいけないのだ。


1.映画(ゴム焼き)
2.好きなコはできた
3.日が暮れても彼女と歩いてた
4.みじかい夏は終わっただよ
5.今度はオレらの番さ
6.井戸掘り
7.手おくれか
8.日本酒を飲んでいる
9.シニタイヤツハシネ〜born to die


「とどめをハデにくれ」 1993.07.21

底なしの泥沼で諦念だけ喰らいながら這いずりまわっているような、 キツイ、濃い、長い、アルバム。1stの頃のような空元気さはどこへいってしまったのか、 あるのは絶望と事実だけである。

自分に余裕がなくなった時、何かに押しつぶれそうになった時、とにかくもうダメだっていう時にラジカセの後ろにヘッドホンを差し込んでそっと一人ベッドに横たわり、とどめをさしてもらうまで何度も何度も聞く。気だるい「映画(ゴム焼き)」から心臓を抉りとられるかのような「シニタイヤツハシネ」までの1時間がすぎると自然と気が楽になる。そこには「頑張れ」「大丈夫」とかいう類いのメッセージなどない。ただありのままの自分の姿や状況を突きつけられることでなんとかやれそうな気がしてくるのだ。

いまもこれからもこのCDは積み上げられては抜かれ、 積み上げては抜き、ずっとそんな存在のまま回され続けていくのだろう。
"サジ投げたって 何もないさ
 投げれんのかわからないってのが本音さ"

この後ドラムのウガンダが脱退。


1.脳ミソ
2.底なし
3.どこへも帰らない
4.ザーメン
5.とどめをハデにくれ
6.負け犬
7.Hey君に何をあげよー
8.Get Back アブ
9.何も憶えてねー
10.やっとハッピー
11.じゃますんなボケ(何様ランド)
12.ハニー


「どこへも帰らない」 1996.03.23

前作の雰囲気をひきずりつつも、ついにフッキれてしまったのか開き直ってしまったのか、あたって砕けろ精神がもやもやと感じられる。ドラムがプロに変わったせいなのかバンドとしての一体感があり、良くも悪くも”変”なアルバムであるだろう。

「とんだ墜ちた潜った」(底なし)「夢はみた ヤリ尽くした」(とどめをハデにくれ)「負け惜しめ どーせ勝ってもつらそうだ」(負け犬)「お先真っ暗 充分だ」(どこへも帰らない)などと半分ヤケクソとも感じられる言葉ばかり発しているが、これは決して諦めているというわけわけではない。焦ってダメになってカラッポでボロんなっていきながらも「君になにをあげよー」とうたっているはるにはどん底にいても光の方向へズルズル泳いでいくポジティブさがある。幸せなんて永久につづくわけがないと知っているのに「やっとハッピー 手放さねーぞ」と力強く叫んでいるのだ。

自分を追いつめて受け入れて削ってすり減らして生きていく。
ネタになるのは自分だけ。アテになるのは自分だけ。
もうこうなったら我がままにいくしかないのかも知れない。

後にギターのアビさんが脱退。
ついにオリジナルメンバーはハル一人だけになってしまう。

つづく・・・・


「底なし c/w やっとハッピー + Yeah」 1996.05.22


1.線香花火大会
2.鉄道6号
3.実験4号
4.植物きどりか
5.ハトポッポ
6.ドロ舟
7.月面の主
8.赤羽ドリーミン(まだ目は醒めた)
9.見切り発車
10.反応ゼロ


「リハビリ中断」 1997.05.03

果てしなくモノクロ、タイトルからもう既に沈んでしまっている。
ギターにえびの小五郎、ドラムに吉田明弘を加えての7枚目。

これを聞くと言葉では言い表すことの出来ない気持ちに陥ってしまう。 そんじゃそこらじゃ感じることのできない気持ちである。 いわゆるキャッチーなメロディーに、ハルをぎゅうっとしぼってやっと出てきたような、 だるいようで必死でそして見せかけのない詞がのっかっている。
ボーっと聞いてるとあまりの和やかさで眠くなってしまうが、 聞き方によってはその穏やかさが一気に逆転してしまう恐れがある。
このアルバムは生やさしく聞けるものではない。

確かに未来が昔にはあった、最悪の人生を消したい、
と歌い、この後の東北ツアーを最後に
「もう疲れた。人に表現する価値を感じなくなった」
とだけいい残して活動を休止。

その後はるは音楽活動から遠ざかり、
調理師として居酒屋を転々とすることとなる。


1.やりっぱなしでサイナラだByeBye
2.いいコになんかなるなよ
3.エッチ
4.Yeah(江戸川橋セッション)
5.クズんなってGO
6.ザーメン
7.便所モンキー
8.やっとハッピー(REMIX VERSION)
9.このままでいよう
10.いんらんBaby
11.日本酒を飲んでいる
12.ハトポッポ
13.Hey君に何をあげよー
14.鉄道6号
15.負け犬
16.ふぬけた
17.ブリーチ
18.底なし
19.赤羽ドリーミン
  (まだ目は醒めた)
20.ドロ舟
21.手を出せ
22.日が暮れても彼女と歩いてた(LIVE ON AIR 1993)
23.バカになったのに(UNRELEASED STUDIO SESSION)


「ブッチーメリー Theピーズ
1989 - 1997SELECTION SIDE A」←

「ブッチーメリー Theピーズ
1989 - 1997SELECTION SIDE B」→

2001.01.10



ディレクターの岩淵さんの結婚祝いでだしたベスト盤 ”ブッチーメリー”。
選曲はその岩淵氏による。
値段的にはすごく得であるけれど、これらはベストであってベストでないと思う。 The ピーズにハマった場合、オリジナルアルバム一枚一枚がベストでありグレーテストヒッツになる。アルバム未収録曲を聞きたいという以外は買う必要はない思う。 でも新旧雑ざった曲の並びで聞くのもまたよいかもなので結局のところ買って聞いたほうがよいのかな。


1.脳ミソ
2.ニューマシン
3.とりあえずここはいい気持ち
4.やったなんて
5.肉のうた
(UNRELEASED STUDIO SESSION)
6.ラブホ
7.ハニー
8.階段
9.マスカキザル
10.線香花火大会
11.恋は水色
12.バイブレーター
13.植物きどりか
14.どっかにいこー
 (LIVE ON AIR 1992)
15.実験4号
16.見切り発車
17.何様ランド(REMIX VERSION)
18.とどめをハデにくれ
19.シニタイヤツハシネ
          〜born to die
20.君は僕を好きかい
21.月面の主
「The ピーズ Video @」〜「The ピーズ Video M」 2001.04 〜2002.07

「Live Video 常盤座」 2001.08.01(再発+DVD)

ちょっとでも興味をそそられた人は
2月5日発売の6年ぶりオリジナルアルバム「THE ピーズ」をまずは買って聞いて、
そんで、あ、いいな〜って思ったら過去のアルバムを集めてききまくって欲しい。
青臭くそして誠実に語らずにはいられないよなティーンたちが一人でも多くなればうれしい。

売れろ!!