パチンコ店に不審物　悪質ないたずらか　河原町通の一部、全面通行禁止　京都

　１２日午前１０時４０分ごろ、京都市中京区塩屋町のパチンコ店「キング河原町店」前に、不審な紙袋があるのを出勤してきた男性店員が見つけ、別の男性店員が府警五条署に通報した。府警機動隊の爆発物処理班が回収し調べた結果、爆発物でないことを確認した。この騒ぎで店内の客ら約６０人をはじめ、付近住民、買い物客らが避難するなど一時騒然となり、御池通から四条通までの河原町通が全面通行禁止となった。

　府警によると、紙袋は縦、横、高さとも約３０センチで、店の北東側の入り口付近に置かれ、店長あての張り紙が張られていた。紙袋は黄緑色で、中には、ポリ袋に入れられた状態で紙コップをつなぎ合わせた円筒があり、中からはアラーム音が聞こえたという。

　出動した爆発物処理班が不審物を約３時間後に回収。府警察学校グラウンドに搬送し調べた結果、円筒の中には、こぶし大の石を確認。ほかにポリ袋内からは万引防止用などで使用されるＩＣタグのようなものが入れられていた。府警は悪質ないたずらとみて調べている。

　現場は阪急河原町駅から北に約２００メートルの河原町通に面した繁華街。この騒ぎで、店が面する河原町通の南北約８００メートルが約２時間にわたって全面通行禁止となった。

　当時店内でパチンコをしていた主婦（６７）は「突然外に出ろという店内アナウンスが流れ、考える間もなく出された」と驚いた表情だった。

　また、現場近くの携帯電話ショップの男性店員（３０）は「店内には客がいなかったのでパニックにならずに良かったが、人出が多い休日ならどうなっていたのかと思うと心配だ」と話していた。