12日午前９時15分ごろ、岡山市中区倉田の歩道で、近くの中国銀行平井支店へ入金に向かう途中の同所、書籍販売「宝書店平井店」のアルバイト店員男性（20）＝同市＝が、道を尋ねてきた男に腹を殴られ押し倒された。男は売上金など約１１４万円入りの手提げバッグを奪い逃走、男性は５日間の腹部打撲などを負った。

　岡山中央署は強盗致傷事件として緊急配備。目撃情報などから宝書店平井店の元アルバイト店員、無職片岡俊貴容疑者（25）＝岡山市中区旭東町＝が浮上。約２時間後、同市のパチンコ店で任意同行し、犯行を認めたため、同日深夜、強盗致傷容疑で逮捕した。奪われた現金は片岡容疑者の車から発見された。

　同署によると、片岡容疑者は「バッグを無理やり奪ったことに間違いありません」と供述している。

　同署や宝書店平井店によると、片岡容疑者は２年ほど前まで同店に勤務。12日未明に客として店を訪れ、同日朝も現場付近をうろついていたという。同店では９月中旬、レジの売上金約40万円が盗まれる事件があり、県警は関連を調べる。

　同署によると、バッグには４日分の売上金が入っており、犯行の計画性や動機についても捜査を進める。