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【石川】

ドングリでクマ防ごう 熊森協県支部 能美、白山の山中にまく

2010年10月11日

集めたドングリを山中にまくメンバー=能美市で

写真

 県内の住宅街などでクマの出没が相次いでいることを受けて、自然保護団体「日本熊森協会」の県支部(小松市)は十日、ドングリを能美市内の山奥などにまいた。山で不足しているとされる餌を補い、クマが市街地に出てくることを防ぐ狙いという。

 メンバーが同市内の公園で拾い集めるなどしてドングリ約二百キロを用意。六人が手分けをして実を運び、能美、白山両市内の山中の数カ所に置いた。今後も、狩猟解禁となる十一月半ばまで活動を続ける。

 支部によると、クマはこの時期、冬を越すために通常より多くの餌を食べる。市街地への出没が増えたのは、ナラ枯れやブナの実の不作で、山中の餌が減ったことが原因とみられるという。

 三井明美支部長は「あくまで応急処置だが、人里に出てきたクマを駆除するだけでは解決にならない」と指摘。餌となる木の実の豊凶が重ならないよう、二年かけて実が成熟するアベマキなどを植林するなど、抜本的な解決策の必要性を訴えている。(斎藤雄介)

 

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