キングオブコント三代目王者、キングオブコメディ登場!
2010年9月23日。コント師たちにとって、運命の日が訪れた。コント日本一を決める大会、キングオブコント決勝戦だ。大会にエントリーした3,009組のうち、決勝進出した8組が、2本のネタを引っさげて戦いに火花を散らす。第一回ではバッファロー吾郎が、第ニ回では東京03が、優勝の栄冠を手にした。
そして今年、第三回大会の王者となったのがキングオブコメディ。今野浩喜(写真右)とツッコミの高橋健一(写真左)によるコンビだ。彼らは、1本目の誘拐犯のネタで、1,000点満点中908点の最高得点を、2本目の自動車教習所のネタでは928点を叩き出し、合計1,836点を獲得。2位に大差をつけての見事な勝利だった。
ちなみに今野さんのポーズは、西武ライオンズ優勝時に同チームの選手がとるものだとか
今回は、優勝直後の彼らを直撃、優勝までの軌跡から当日秘話、これまでの半生、今後の展望などを、あますところなく語ってもらった。全4回にわたるキングオブコメディのロングインタビュー、チャンピオンの声に耳を傾けてほしい。
街中キングオブコメディの知り合い? あちこちから祝福の嵐です
――優勝おめでとうございます! いかがですか? いまのご心境は。
高橋 うれしいですね。でも、優勝した直後は、あまりピンときてませんでした。じわじわと喜びがわきあがってくる感じです。
今野 今日も「笑っていいとも!」(フジテレビ系列)に出演させていただいたんですが、こんなにわかりやすくこんなテレビ番組に呼んでもらえるとは思ってもみませんでした。突き詰めてみれば、ただネタを2本やっただけなんですけれど。大会でやって優勝するというのは、やっぱり特別な体験でしたね。
――優勝して変わったことは?
今野 街で声をかけられるようになりましたね。これまでは、女子高生の方たちが見るような番組にばかり出ていたので、声をかけてくれるのも、やはり女子高生の方が中心だったんですが、優勝してからは、もう老若男女に。特におじさんが多い。
今朝も電車のホームで、新聞読んでるおじさんが、ふっと顔をあげて「おめでとう」とか、エスカレーターで僕が下っていって、上りのエスカレーターからくる人が、すれ違いざまに「おめでとうございます!」とか。僕も戸惑いながら振り返って、「あ、あぁ、ありがとうございます!」みたいな。みなさん、祝ってくださるんですよね、ありがたいことに。
高橋 気が抜けないね。いいなぁ。おじさんが増えたのは、スポーツ新聞に優勝の記事が載ったからかもね。僕はまだ、一度も「優勝おめでとう」の声をかけられたことがなくて。なんでかって? 単純に(ボケの今野の存在感が大きすぎて)存在を知られてないんじゃないですかね。
今野 街に溶け込むカモフラ柄だからね。
高橋 そう、まるでカメレオン芸人。今野と一緒にいて「キングオブコメディだ」と気づいてもらえたことはあるんですが、僕だけ握手を求められなかったこともありますから。完全にマネージャーだと思われてたんでしょうね、あれは。
今野 お宅のタレントさんと握手する許可をいただいた、みたいな。僕はキャラを立たせた覚えはないんですけどね。僕的には、座ってるつもりなんですけど。
高橋 僕は、キャラが正座してますけどね。(次ページへ続く)