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【サッカー】長友“韓封”だ 5・24完敗の悔しさ晴らす2010年10月12日 紙面から 【ソウル松岡祐司】サッカー日本代表は12日午後8時からソウル・ワールドカップ(W杯)競技場で、韓国代表との国際親善試合に臨む。日本は11日午後、韓国北部の坡州(パジュ)でゲーム形式の練習などで最終調整。ザッケローニ監督は公式会見で「選手が指示をどれだけ表現するか見てみたい」と語り、0−2で完敗を喫した5月24日以来の対戦となるDF長友佑都(24)=チェゼーナ=は敵地での必勝を誓った。通算対戦成績は日本の11勝20分け(PK戦2勝1敗を含む)38敗で、ソウルでの対戦は約7年半ぶり。 流した涙は乾いたが、長友の脳裏に刻まれた悪夢、屈辱、畏怖(いふ)は癒えていない。5月の埼スタで失った「誇り」を取り戻す、入魂の戦いになる。 「勝って悔しさを晴らす。アウェーだろうと関係ない。韓国に勝つ。絶対に期待は裏切らない」 宿敵に惨敗してから、苦しんで苦しんで修羅場をくぐり、重圧に耐えられるニッポンの“顔”になった。W杯を経て、セリエAで世界のトップと対峙(たいじ)し、最高点を見据えた。強がりではない、殊勝な言葉が何よりの証拠。「あの時(5月の韓国戦)と違う自分を感じている。メンタル的にも変わった。親善試合ではない試合、良いプレーを見せられると思う」 今度の対面はスピードが売りのMF李青龍(ボルトン)。「エースキラー」は相手を止めることで真価を高めてきた。だから、自信を持って言える。獲物は手ごわい方がいい−。「強い相手ほど、ぼくはアドレナリンが出る。どんどん来てほしい」 W杯後にイタリアへの進出が決まると、長友はこんなことを言っていた。 「オレがセリエAに行くなんて、ちょっと前は誰も思ってなかったでしょ。それと同じだよ。1年、2年後、数年後、オレがどうなっているか、見てみたいでしょ?」 必ず世界のトップに上り詰めてみせる。有言実行の男だ。フットボーラーとしての生き様がそこにある。死力、走力を尽くし、「アジアの虎」をソウルで眠らせる。 ◆離脱川島が出国右内転筋肉離れで日本代表を離脱したリールスGK川島永嗣(27)が11日、成田発の便でベルギーへ向けて出発した。 8日のアルゼンチン戦終盤、右内転筋の違和感を訴えて途中交代。10日の検査で全治1週間と診断され、代表を離脱した。川島は「韓国戦には間に合わないので離れたが、複雑だし、残念。向こう(リールス)のメディカルと相談してだが、16日のアントワープ戦には出たい」と早期復帰へ意欲をみせた。「今年はW杯を含め、移籍とか密度の濃い1年だった。こういう経験をレベルアップにつなげたい」とさらなる進化を誓った。
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