2010年10月7日11時50分
改修工事が進むJR大阪駅の「風の広場」から見える風景=大阪市北区、小玉重隆撮影
行き交う列車を眺めて楽しんだり、待ち合わせをしたりできる「時空(とき)の広場」の完成予想図。南北のビルをつなぐ自由通路の役割も果たす=JR西日本提供
改修工事が進むJR大阪駅=大阪市北区、小玉重隆撮影
改修工事が進むJR大阪駅=大阪市北区、小玉重隆撮影
来春の完成を目指して全面改装中のJR大阪駅で、ホーム全体を覆う巨大な屋根ができあがるなど、工事が大詰めを迎えている。来年3月12日には、九州新幹線が全線開通し、新大阪―鹿児島中央間が「みずほ」や「さくら」の直通新幹線で結ばれる。JR西日本は、九州からの観光客増に期待し、新たな観光の拠点として同駅の魅力づくりに力を入れる。工事現場を歩いた。
5代目となる新しい大阪駅の最大の特徴は、高さ約60メートルのガラス張りの大屋根。東西約180メートル、南北約100メートルあり、新北ビル「ノースゲートビルディング」(28階建て)から南側の「サウスゲートビルディング」(27階建て。現アクティ大阪)まで、ホーム上を斜めに覆う。
新北ビルの3階デッキに立つと、行き交う列車の眺めが壮観だ。大屋根が作り出す巨大な空間にガラス越しに陽光が差し込み、開放感たっぷり。大屋根を備えた駅は国内では極めて珍しいという。
今はまだ、それぞれのホームに屋根があるが、年明けにも取り払う予定という。
大屋根の真下に、南北のビルをつなぐ橋もできていた。改札を備え、その上の階は「時空(とき)の広場」と呼ばれる待ち合わせや憩いの場になり、オープンカフェの営業も検討されている。ここからも列車の動きが見え、楽しいスポットになりそうだ。11月1日からは橋の一部の使用が始まる。
新北ビルは来年5月にオープン予定で、百貨店「JR大阪三越伊勢丹」のほか、約200の店舗を集めた専門店街や関西最大級のシネマコンプレックスなどが入る。
大阪駅は現在、1日に約85万人が乗降する関西最大のターミナル。JR西は2011年度には、九州新幹線効果もあって91万人に増えると試算する。プロジェクト責任者の宮崎博司・大阪ターミナル開発チーム課長は「電車を眺めたり買い物したり、思い思いに過ごしてもらえる空間になると自信を持っています」。(小河雅臣)
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