厚生労働省は12日、糖尿病治療薬の「ビクトーザ」について、インスリン治療から切り替えた際に高血糖や糖尿病性ケトアシドーシスを発症する事例が、販売開始後の今年6月以降で計20件報告され、このうち60代男性2人が死亡したと発表した。
厚労省によると、ビクトーザはインスリンの分泌を促進し血糖値を下げる効果があり、国内で約9000人が使用している。しかし、死亡した患者らはそもそもインスリンを分泌できなかったり、分泌機能が著しく低下していた可能性が高く、薬の切り替えでインスリンが欠乏した結果、発症したとみられるという。
このため、厚労省は添付文書に、投与にあたっては患者のインスリン依存状態を確認することなどを追加するよう製薬会社に指示した。
毎日新聞 2010年10月13日 0時45分