民主代表選：小沢氏、出馬を検討　他グループの支持見極め

菅直人首相（奥）と小沢一郎民主党前幹事長＝２０１０年８月撮影

　民主党の小沢一郎前幹事長が９月に行われる党代表選への出馬を検討していることが１９日わかった。小沢氏に近い議員らが明らかにした。代表選には菅直人首相（党代表）が出馬の意向を表明しているが、党内には対抗馬として小沢氏を推す声も強まっている。小沢氏は今後、党内の情勢を見極めて最終判断するとみられる。

　党関係者によると、小沢氏は最近、周辺の衆院議員に、出馬を検討する、との意向を伝えたという。この周辺議員は「出馬の環境が整うように努力したい」と語った。また小沢氏のグループの議員の一人は「小沢氏が出るしかない」と小沢氏に直接出馬を要請したとしたうえで「小沢氏は出馬を検討している」と語った。

　小沢氏に近い議員によると、小沢氏は１９日午後に長野県軽井沢町で開かれる鳩山由紀夫前首相のグループの研修会の雰囲気を見極める考えという。党関係者は「支持がそろってくれば決断しないとならない」と指摘した。

　小沢氏は秋に強制起訴につながる検察審査会の議決を控えていることから小沢氏の出馬は困難との見方もある。小沢氏は自らが出馬した場合に多数を確保できるか、見計らっているとみられる。