猛暑:7月は電力需要が過去最高、百貨店売上高ひと息

2010年8月19日 21時46分 更新:8月19日 22時1分

過去10年の7月の家庭向け電力量 ※電気事業連合会調べ
過去10年の7月の家庭向け電力量 ※電気事業連合会調べ

 記録的な猛暑が7月の経済統計に異変をもたらしている。家庭用の電力需要が過去最高となる一方、猛暑効果で百貨店の売上高の落ち込み幅も縮小した。

 電気事業連合会(電事連)が19日発表した全国の電力会社10社の7月の電力需要実績(速報)によると、家庭向けに販売した電力量は前年同月比6.1%増の225億8200万キロワット時で、7月の家庭向けとしては、調査を始めた72年以降最高となった。

 全国的に猛暑日が記録される中、エアコンの使用が増えたことが影響したようだ。電事連によると、8月も19日現在で、前年実績を上回っているという。

 日本百貨店協会が19日発表した7月の全国百貨店売上高は、前年同月比1.4%減と29カ月連続の前年割れだったが、減少幅は6月の6.0%から大幅に縮小した。1%台のマイナスは08年3月以来、2年4カ月ぶり。

 クールビズ関連が好調な紳士服の売上高が1.6%減と6月の減少幅から4.7ポイント改善。サングラスや日傘などの「身の回り品」も2%減で6月より3.4ポイント改善した。ウナギやそうめんなどの売れ行きが良かった食料品は1.9%増と3カ月ぶりに増えた。

 ただ、暑さが長引くと、商戦を迎えつつある秋物衣料品の売れ行きに影響が出る。秋物は単価が高いため「猛暑はそろそろ終わってほしい」(飯岡瀬一専務理事)との声も聞かれる。【弘田恭子、井出晋平】

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