受難のノーベル賞、劉暁波氏夫人が自宅軟禁に(上)

 今年のノーベル平和賞受賞者に決まった中国の反体制活動家、劉暁波氏(54)の家族やその周辺人物に対する逆風が強まっている。

 劉暁波氏は10日昼、遼寧省錦州市の刑務所で夫人の劉霞氏(50)と面会した際、「ノーベル賞を1989年の天安門事件の亡き霊に捧げる」と語り、涙を流したという。劉霞氏の友人で反体制活動家の王金波氏がその様子を伝えた。劉霞氏も同日夜、簡易投稿サイト「ツイッター」に投稿し、「兄弟たちよ、今帰宅したところだ。8日からわたしは自宅軟禁状態にあるため、いつ皆さんに会えるか分からない。わたしの携帯電話は壊れていて、電話もできない」と書き込んだ。また、夫との面会については、「暁波(夫)に会ったとき、刑務所側が9日夜にノーベル賞受賞の知らせを伝えてくれたと言っていた。詳しいことはまた後で話す。皆さんもできるだけ支援してほしい」と綴った。

 香港紙・明報によれば、画家、写真作家、そして詩人でもある劉霞氏は、劉暁波氏の妻であると同時に精神的同志だ。二人は1980年代初めから北京の文化界で面識があった。劉暁波氏が天安門事件で逮捕されたのをはじめ、数回にわたって収監されると、最初の妻は息子を連れて去って行った。その後、劉暁波氏は劉霞氏と96年に再婚した。劉暁波氏は昨年12月に法廷で、「過去20年でわたしにとって最大の幸運は、妻の劉霞の犠牲的な愛情を受けたことだ」と述べている。

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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