埼玉・大宮で『ナヌムの家』上映会

 韓国強制併合100年を迎え「さいたま市民会館おおみや」で10月10日、「アジアとの共生をめざして韓国併合100年『ナヌムの家』映画上映会」が開かれ120人が参加した。
 集会は2部構成でれ第1部では朝鮮初中級学校の生徒による綺麗な民族衣装を着けた伝統舞踏「セントムルト:泉のほとりで」が披露され、その後の合唱では「見上げてごらん、夜の星を」などを歌った。この子どもたちの姿を見ていて、今も授業料無料化などで彼らが「差別」されていることに、記者は改めて憤りを感じた。

 その後、在日の洪栄基さんが自作詩「祖父の罪を謝罪します」を朗読した。続いて、鈴木房子さんが「少女2」(作:石川逸子)と「あなた朝鮮の十字架よ」(作:張順任)の詩を朗読した。
 次に来年で創立50周年を迎える埼玉合唱団による「イムイジン川、赤とんぼ~アリラン、クナリオミョン」の合唱があり、1部の最後には朗読劇『玉砕』(作:小田実)の上演があった。
 休憩を挟み主題の『ナヌムの家』が上映された。

 戦時中に自分の意志ではなく日本軍などにより韓国・朝鮮から強制連行された、所謂「従軍慰安婦(日本軍「慰安婦」)として性奴隷を強制された女性たちいる。この映画は95年の制作で既に観た人も多いと思うが、「ナヌムの家」とは、彼女たちが韓国内で共に暮らしている場所が「ナヌムの家」である。その女性は219人確認され現在は40名になり、「ナヌムの家」は嘗て82名いたた女性は現在8名になり、平均年齢は85歳越え最高齢者は92歳と解説があった。

 映画の内容は当時27歳だったピョン・ヨンジュ監督が、彼女たち「ハルモニ」の日常生活を記録したものである。
 彼女たちは謝罪と賠償(「見舞金」ではなく)を求め、今も毎週、在韓日本大使館前で毎週「水曜デモ」を続けている。

 埼玉では上田知事の「古今東西慰安婦は居ても従軍慰安婦は居なかった」との議会発言を受け、県平和資料館では年表の「従軍慰安婦」表記の隠蔽を図りを単なる「慰安婦」に書き換え、「平和資料館を考える会」などが復元を求め運動を続けている。 また、同館では「南京大虐殺」の表記と写真も一時「隠蔽」したが市民の抗議で復元された。 

以前の【従軍慰安婦】表記

「従軍慰安婦」を→単なる【慰安婦】に書き換え

 

芹沢昇雄記者のプロフィール

【生まれ】1941年東京生まれ、埼玉在住
【職歴】高校卒業後42年間、私鉄で電車の検査(電気)
【尊敬する人】「宮澤賢治、田中正造、林竹二、杉原千畝・・・・」
【関心テーマ】「冤罪・教育・平和・福祉・労働」など
【JANJAN記者登録】2004年
【心に遺る映画】「二十四の瞳、米、ひめゆりの塔、ビルマの竪琴、人間の条件・・・」
【好きな曲】「故郷、早春賦、若ものたち、フィンランデイア・・・」
【趣味】「旅、山登り」
【幸せの尺度】「健康で、三度の食事が心配なく摂れること」
【今まで関わった事】神戸少年事件処分取消請求、被疑者国選弁護制度、住基ネット差し止め訴訟原告など

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