環境に優しい「小水力発電」の導入を進めようと、県小水力利用推進協議会が8日、発足した。北区南方2のきらめきプラザで開かれた設立総会には、県内の環境保護団体や企業など約30人が参加、普及に向けた学習会を開く方針を確認した。
小水力発電は水車を用いた1000キロワット以下の小規模発電施設。全国約470カ所で導入されている。一定の水量と2メートル以上の落差があれば農業用水路でも発電でき、NPOや自治体でも設置しやすい。大規模な工事が要らない上に温室効果ガスを出さないため、地球温暖化防止に役立つと注目されている。
協議会は環境省の事業の一環で設立。天候に左右されやすい風力や太陽光発電より安定供給できる一方、申請が複数の省庁にまたがるなどの課題があり、地域で事例を研究しながら導入を進める。岡山の他に北海道や長野など4地域がモデルに選ばれた。会長の三浦健志・岡山大大学院環境学研究科教授は「水資源が豊かな中で発電について考えていきたい」と話した。【椋田佳代】
毎日新聞 2010年10月9日 地方版