スロットマシン、及びスロットマシンの制御方法
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- 【要約】
【課題】スロットマシンにおいて、遊技の継続をスムーズにし、もって新たな遊技性を創出すること。
【解決手段】全ての停止ボタンが目押しされるに伴って全ての回転リールの図柄が停止したとき、有効化された賭けライン上において、内部抽選で内部的に成立した役の入賞を示す図柄の組み合わせが揃った場合には、その度に賭け対象となるメダルの入力モードに応じた態様でメダルの払出データを一旦蓄積し、この蓄積した払出データに基づいてメダルの払い出しを順次行う。その一方で、当該メダルの払い出しとは無関係に、賭け対象となるメダルの入力行為を受け付ける。
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- 【特許請求の範囲】
【請求項1】
周面に複数種類の図柄が周方向に配列されている複数の回転リール、賭け対象となる遊技媒体を入力するための入力手段、各回転リールの図柄の変動を開始させるための始動操作手段、及び各回転リールの数に対応して設けられており、当該各回転リールの図柄の変動を停止させるための複数の停止操作手段を備え、全ての回転リールの図柄の変動が停止したとき、賭けライン上における各回転リールの停止図柄の組み合わせが予め定める役の入賞を示す図柄の組み合わせと一致すると、賭け対象遊技媒体の入力モードに応じた態様で遊技媒体が払い出されるスロットマシンであって、
上記始動操作手段が操作されることを契機として、役の成立に関する内部抽選を行う抽選手段と、
上記全ての停止操作手段が操作されるに伴って上記全ての回転リールの図柄が停止したときに、上記賭けライン上に上記抽選手段による内部抽選で内部的に成立した役の入賞を示す図柄の組み合わせが揃った場合に、その度に上記賭け対象遊技媒体の入力モードに応じた態様で遊技媒体の払出データを一旦蓄積し、この蓄積した払出データに基づいて遊技媒体の払い出しを順次行う一方、当該遊技媒体の払い出しとは無関係に上記入力手段による上記賭け対象遊技媒体の入力を許容する制御手段とを含むことを特徴とするスロットマシン。
【請求項2】
周面に複数種類の図柄が周方向に配列されている複数の回転リール、賭け対象となる遊技媒体を入力するための入力手段、各回転リールの図柄の変動を開始させるための始動操作手段、及び各回転リールの数に対応して設けられており、当該各回転リールの図柄の変動を停止させるための複数の停止操作手段を備え、全ての回転リールの図柄の変動が停止したとき、賭けライン上における各回転リールの停止図柄の組み合わせが予め定める役の入賞を示す図柄の組み合わせと一致すると、賭け対象遊技媒体の入力モードに応じた態様で遊技媒体が払い出されるスロットマシンであって、
上記始動操作手段が操作されることを契機として、役の成立に関する内部抽選を行う抽選手段と、
遊技状態が遊技者に予め定める利益を集中的に与え得る特別遊技状態に移行しており、この特別遊技状態の下、上記全ての停止操作手段が操作されるに伴って上記全ての回転リールの図柄が停止したときに、上記賭けライン上に上記抽選手段による内部抽選で内部的に成立した役の入賞を示す図柄の組み合わせが揃った場合に、その度に上記賭け対象遊技媒体の入力モードに応じた態様で遊技媒体の払出データを一旦蓄積し、この蓄積した払出データに基づいて遊技媒体の払い出しを順次行う一方、当該遊技媒体の払い出しとは無関係に上記入力手段による上記賭け対象遊技媒体の入力を許容する制御手段とを含むことを特徴とするスロットマシン。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のスロットマシンにおいて、
上記制御手段により蓄積された遊技媒体の払出データに基づき、払い出される遊技媒体の数を表示するための表示手段をさらに含むことを特徴とするスロットマシン。
【請求項4】
周面に複数種類の図柄が周方向に配列されている複数の回転リール、賭け対象となる遊技媒体を入力するための入力手段、各回転リールの図柄の変動を開始させるための始動操作手段、及び各回転リールの数に対応して設けられており、当該各回転リールの図柄の変動を停止させるための複数の停止操作手段を備え、全ての回転リールの図柄の変動が停止したとき、賭けライン上における各回転リールの停止図柄の組み合わせが予め定める役の入賞を示す図柄の組み合わせと一致すると、賭け対象遊技媒体の入力モードに応じた態様で遊技媒体が払い出されるスロットマシンを制御するための方法であって、
上記始動操作手段が操作されることを契機として、役の成立に関する内部抽選を行う抽選ステップと、
上記全ての停止操作手段が操作されるに伴って上記全ての回転リールの図柄が停止したときに、上記賭けライン上に上記抽選ステップで行われる内部抽選で内部的に成立した役の入賞を示す図柄の組み合わせが揃った場合に、その度に上記賭け対象遊技媒体の入力モードに応じた態様で遊技媒体の払出データを一旦蓄積し、この蓄積した払出データに基づいて遊技媒体の払い出しを順次行う一方、当該遊技媒体の払い出しとは無関係に上記入力手段による上記賭け対象遊技媒体の入力を許容する制御ステップとを含むことを特徴とするスロットマシンの制御方法。
【請求項5】
周面に複数種類の図柄が周方向に配列されている複数の回転リール、賭け対象となる遊技媒体を入力するための入力手段、各回転リールの図柄の変動を開始させるための始動操作手段、及び各回転リールの数に対応して設けられており、当該各回転リールの図柄の変動を停止させるための複数の停止操作手段を備え、全ての回転リールの図柄の変動が停止したとき、賭けライン上における各回転リールの停止図柄の組み合わせが予め定める役の入賞を示す図柄の組み合わせと一致すると、賭け対象遊技媒体の入力モードに応じた態様で遊技媒体が払い出されるスロットマシンを制御するための方法であって、
上記始動操作手段が操作されることを契機として、役の成立に関する内部抽選を行う抽選ステップと、
遊技状態が遊技者に予め定める利益を集中的に与え得る特別遊技状態に移行しており、この特別遊技状態の下、上記全ての停止操作手段が操作されるに伴って上記全ての回転リールの図柄が停止したときに、上記賭けライン上に上記抽選ステップにおいて行われる内部抽選で内部的に成立した役の入賞を示す図柄の組み合わせが揃った場合に、その度に上記賭け対象遊技媒体の入力モードに応じた態様で遊技媒体の払出データを一旦蓄積し、この蓄積した払出データに基づいて遊技媒体の払い出しを順次行う一方、当該遊技媒体の払い出しとは無関係に上記入力手段による上記賭け対象遊技媒体の入力を許容する制御ステップとを含むことを特徴とするスロットマシンの制御方法。
【請求項6】
請求項4又は5に記載のスロットマシンの制御方法において、
上記制御ステップにおいて蓄積された遊技媒体の払出データに基づき、払い出される遊技媒体の数を表示するための表示ステップをさらに含むことを特徴とするスロットマシン制御方法。
- 【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、賭けライン上に入賞役を示す図柄が揃うと、賭け対象となる遊技媒体の入力モードに応じた態様で当該遊技媒体が払い出される、スロットマシン、及びスロットマシンの制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、スロットマシンでは、賭け対象となる遊技媒体(メダルやコインを含む概念である。)を入力した後に、始動レバーを操作すると、遊技が開始される。これを契機として、役の成立に関する内部抽選が行われる。この内部抽選が終了すると、複数のリールが一斉に回転する。各回転リールには、それぞれ、その外周面に複数種類の図柄が周方向に沿って描かれている。その結果、表示窓内において、各回転リールの図柄の変動表示が開始される。
【0003】
また、上記スロットマシンには、上記各回転リールに対応した数の複数の停止ボタンが設けられている。それゆえ、表示窓からリール回転中における図柄の変動をよく観察し、且つ、表示窓内に停止すべき図柄が出現するタイミングを見計らって、各停止ボタンの目押しが行われると、その目押し順序に応じて各リールの回転が順次停止される。その結果、表示窓内において、各回転リールの図柄の変動表示が順次停止される。全ての回転リールが停止したときに、有効化された賭けライン上において、当該各回転リールの停止図柄の組み合わせが上記内部抽選で内部的に成立した役の入賞を示す図柄の組み合わせと一致すると、賭け対象遊技媒体の入力モードに応じた態様で遊技媒体がホッパーから払い出される。
【0004】
この種のスロットマシンの典型的な例としては、特許文献1、特許文献2、特許文献3、及び特許文献4において提案されているものを挙げることができる。
【0005】
(1)特許文献1にて提案されているスロットマシンでは、払い出される遊技媒体の数が多数である場合、これを複数に分割して払い出し、この分割払出インターバル間に演出表示を行い、当該演出を遊技媒体の払出中に遊技者が楽しめるように構成されている。
【0006】
(2)特許文献2にて提案されているスロットマシンでは、2機のホッパーをパラレル配置し、遊技媒体の払出時間を短縮し、且つ、一方のホッパーに不具合が生じても遊技媒体の払い出しを中止させずに済むように構成されている。
【0007】
(3)特許文献3にて提案されているスロットマシンでは、メイン制御基板の処理負担の軽減、及びリュース時の効率化の双方を達成するために、メイン制御基板とは別体に払出制御基板が設けられている。
【0008】
(4)特許文献4にて提案されているスロットマシンでは、ボーナス中においては、最大クレジット数を超える遊技媒体の払い出しがあり、ホッパーから払い出された遊技媒体の数が、「(遊技媒体の払出数の積算値)−(遊技媒体の入力数の積算値)」から求められることに着目し、ホッパーの動作時間の積算値を、「(遊技媒体の払出数の積算値)−(遊技媒体の入力数の積算値)」で除算することにより、1つの遊技媒体の払い出しに要するホッパーの動作時間を求め、この求められたホッパー動作時間を基にしてホッパーの動作不良或いは不正行為を未然に防止するように構成されている。
【特許文献1】特開2000−271266号公報(段落0007・0008)
【特許文献2】特開2001−112925号公報(段落0035・0036)
【特許文献3】特開2001−2048981号公報(段落0005・0013)
【特許文献4】特開2001−327660号公報(段落0006・0007)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上記特許文献1〜特許文献4に開示されているスロットマシンでは、遊技媒体の払い出しが終了しない限り、新たに賭け対象遊技媒体の入力行為が受け入れられない。そのため、遊技媒体が払い出されている間は、次の遊技を進行することができない。その結果、スムーズな遊技の継続の妨げになっているのが実情である。
【0010】
かかる現象は、遊技者に予め定める利益を集中的に与え得る機会を与え、それによって遊技媒体が連続的に払い出される可能性が大きい、特別遊技状態において顕著となる。
【0011】
この発明は、上記のような技術的背景に鑑みなされたもので、遊技の継続をスムーズにし、もって新たな遊技性を創出し得る、スロットマシン、及びスロットマシンの制御方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するため、発明者等は、入賞判定後において、遊技の操作に関連する制御と遊技媒体の払い出しに関連する制御とを互いに分離し、遊技媒体の払い出しとは無関係に賭け対象遊技媒体の入力を受け付けるようにすればよいのではないかと着想した。この着想に基づく具体的な発明の構成は、以下の通りである。
【0013】
請求項1に係る発明は、周面に複数種類の図柄が周方向に配列されている複数の回転リール、賭け対象となる遊技媒体を入力するための入力手段、各回転リールの図柄の変動を開始させるための始動操作手段、及び各回転リールの数に対応して設けられており、当該各回転リールの図柄の変動を停止させるための複数の停止操作手段を備え、全ての回転リールの図柄の変動が停止したとき、賭けライン上における各回転リールの停止図柄の組み合わせが予め定める役の入賞を示す図柄の組み合わせと一致すると、賭け対象遊技媒体の入力モードに応じた態様で遊技媒体が払い出されるスロットマシンであって、上記始動操作手段が操作されることを契機として、役の成立に関する内部抽選を行う抽選手段と、上記全ての停止操作手段が操作されるに伴って上記全ての回転リールの図柄が停止したときに、上記賭けライン上に上記抽選手段による内部抽選で内部的に成立した役の入賞を示す図柄の組み合わせが揃った場合に、その度に上記賭け対象遊技媒体の入力モードに応じた態様で遊技媒体の払出データを一旦蓄積し、この蓄積した払出データに基づいて遊技媒体の払い出しを順次行う一方、当該遊技媒体の払い出しとは無関係に上記入力手段による上記賭け対象遊技媒体の入力を許容する制御手段とを含む。
【0014】
上記構成において、全ての停止操作手段が操作されるに伴って全ての回転リールの図柄が停止したとき、賭けライン上において、抽選手段による内部抽選で内部的に成立した役の入賞を示す図柄の組み合わせが揃った場合には、制御手段は、その度に賭け対象遊技媒体の入力モードに応じた態様で遊技媒体の払出データを一旦蓄積し、この蓄積した払出データに基づいて遊技媒体の払い出しを順次行う。その一方で、制御手段は、遊技媒体の払い出しとは無関係に入力手段による賭け対象遊技媒体の入力を許容する。これにより、入賞判定後において、遊技の操作に関連する制御と遊技媒体の払い出しに関連する制御とが互いに分離され、遊技媒体の払い出しとは無関係に賭け対象遊技媒体の入力が受け付けられる。そのため、遊技媒体が払い出されている間に次の遊技の進行が可能となる。その結果、遊技の継続がスムーズに行えるようになり、もって新たな遊技性を創出し得る。
【0015】
特に、遊技者に予め定める利益を集中的に与え得る機会が与えられ、それによって遊技媒体が連続的に払い出される可能性が大きい、特別遊技状態において、従来のように、遊技媒体の払い出しが終了しない限り、新たに賭け対象遊技媒体の入力行為が受け入れられなければ、遊技の継続がスムーズに行われず、遊技者は、漫然と遊技媒体の払い出しの終了を待ち、単調な待ち時間を過ごすことになる。
【0016】
そこで、請求項2に係る発明は、周面に複数種類の図柄が周方向に配列されている複数の回転リール、賭け対象となる遊技媒体を入力するための入力手段、各回転リールの図柄の変動を開始させるための始動操作手段、及び各回転リールの数に対応して設けられており、当該各回転リールの図柄の変動を停止させるための複数の停止操作手段を備え、全ての回転リールの図柄の変動が停止したとき、賭けライン上における各回転リールの停止図柄の組み合わせが予め定める役の入賞を示す図柄の組み合わせと一致すると、賭け対象遊技媒体の入力モードに応じた態様で遊技媒体が払い出されるスロットマシンであって、上記始動操作手段が操作されることを契機として、役の成立に関する内部抽選を行う抽選手段と、遊技状態が遊技者に予め定める利益を集中的に与え得る特別遊技状態に移行しており、この特別遊技状態の下、上記全ての停止操作手段が操作されるに伴って上記全ての回転リールの図柄が停止したときに、上記賭けライン上に上記抽選手段による内部抽選で内部的に成立した役の入賞を示す図柄の組み合わせが揃った場合に、その度に賭け対象遊技媒体の入力モードに応じた態様で遊技媒体の払出データを一旦蓄積し、この蓄積した払出データに基づいて遊技媒体の払い出しを順次行う一方、当該遊技媒体の払い出しとは無関係に上記入力手段による上記賭け対象遊技媒体の入力を許容する制御手段とを含む。
【0017】
上記構成において、遊技状態が遊技者に予め定める利益を集中的に与え得る特別遊技状態に移行しており、この特別遊技状態の下、全ての停止操作手段が操作されるに伴って全ての回転リールの図柄が停止したとき、賭けライン上に抽選手段による内部抽選で内部的に成立した役の入賞を示す図柄の組み合わせが揃った場合には、制御手段は、その度に賭け対象遊技媒体の入力モードに応じた態様で遊技媒体の払出データを一旦蓄積し、この蓄積した払出データに基づいて遊技媒体の払い出しを順次行う。その一方で、制御手段は、遊技媒体の払い出しとは無関係に入力手段による賭け対象遊技媒体の入力を許容する。これにより、特別遊技状態下での入賞判定後において、遊技の操作に関連する制御と遊技媒体の払い出しに関連する制御とが互いに分離され、遊技媒体の払い出しとは無関係に賭け対象遊技媒体の入力が受け付けられる。そのため、遊技媒体が払い出されている間に次の遊技の進行が可能となる。その結果、特別遊技の継続がスムーズに行えるようになり、従来、特別遊技状態で顕著となっていた、遊技者のフラストレーションを解消することができ、もって新たな遊技性を創出し得る。
【0018】
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に係る発明において、上記制御手段により蓄積された遊技媒体の払出データに基づき、払い出される遊技媒体の数を表示するための表示手段をさらに含む。
【0019】
上記構成において、表示手段には、制御手段により順次蓄積された遊技媒体の払出データを基にした遊技媒体の払出数が表示される。そのため、遊技者は、遊技の継続が進行するに従って時々刻々変化する遊技媒体の払出数をリアルタイムで確認できる。その結果、遊技者の遊技媒体の払い出しに関する不安感が解消される。
【0020】
請求項4に係る発明は、周面に複数種類の図柄が周方向に配列されている複数の回転リール、賭け対象となる遊技媒体を入力するための入力手段、各回転リールの図柄の変動を開始させるための始動操作手段、及び各回転リールの数に対応して設けられており、当該各回転リールの図柄の変動を停止させるための複数の停止操作手段を備え、全ての回転リールの図柄の変動が停止したとき、賭けライン上における各回転リールの停止図柄の組み合わせが予め定める役の入賞を示す図柄の組み合わせと一致すると、賭け対象遊技媒体の入力モードに応じた態様で遊技媒体が払い出されるスロットマシンを制御するための方法であって、上記始動操作手段が操作されることを契機として、役の成立に関する内部抽選を行う抽選ステップと、上記全ての停止操作手段が操作されるに伴って上記全ての回転リールの図柄が停止したときに、上記賭けライン上に上記抽選ステップで行われる内部抽選で内部的に成立した役の入賞を示す図柄の組み合わせが揃った場合に、その度に上記賭け対象遊技媒体の入力モードに応じた態様で遊技媒体の払出データを一旦蓄積し、この蓄積した払出データに基づいて遊技媒体の払い出しを順次行う一方、当該遊技媒体の払い出しとは無関係に上記入力手段による上記賭け対象遊技媒体の入力を許容する制御ステップとを含む。
【0021】
上記構成によると、入賞判定後において、遊技の操作に関連する制御と遊技媒体の払い出しに関連する制御とが互いに分離され、遊技媒体の払い出しとは無関係に賭け対象遊技媒体の入力が受け付けられる。そのため、遊技媒体が払い出されている間に次の遊技の進行が可能となる。その結果、遊技の継続がスムーズに行えるようになり、もって新たな遊技性を創出し得る。
【0022】
上述したように、上記特別遊技状態において、遊技媒体の払い出しが終了しない限り、新たに賭け対象遊技媒体の入力行為が受け入れられなければ、遊技の継続がスムーズに行われず、遊技者は、受動的に遊技媒体の払い出しの終了を待たなければならない。
【0023】
そこで、請求項5に係る発明は、周面に複数種類の図柄が周方向に配列されている複数の回転リール、賭け対象となる遊技媒体を入力するための入力手段、各回転リールの図柄の変動を開始させるための始動操作手段、及び各回転リールの数に対応して設けられており、当該各回転リールの図柄の変動を停止させるための複数の停止操作手段を備え、全ての回転リールの図柄の変動が停止したとき、賭けライン上における各回転リールの停止図柄の組み合わせが予め定める役の入賞を示す図柄の組み合わせと一致すると、賭け対象遊技媒体の入力モードに応じた態様で遊技媒体が払い出されるスロットマシンを制御するための方法であって、上記始動操作手段が操作されることを契機として、役の成立に関する内部抽選を行う抽選ステップと、遊技状態が遊技者に予め定める利益を集中的に与え得る特別遊技状態に移行しており、この特別遊技状態の下、上記全ての停止操作手段が操作されるに伴って上記全ての回転リールの図柄が停止したときに、上記賭けライン上に上記抽選ステップにおいて行われる内部抽選で内部的に成立した役の入賞を示す図柄の組み合わせが揃った場合に、その度に上記賭け対象遊技媒体の入力モードに応じた態様で遊技媒体の払出データを一旦蓄積し、この蓄積した払出データに基づいて遊技媒体の払い出しを順次行う一方、当該遊技媒体の払い出しとは無関係に上記入力手段による上記賭け対象遊技媒体の入力を許容する制御ステップとを含む。
【0024】
上記構成によると、特別遊技状態下での入賞判定後において、遊技の操作に関連する制御と遊技媒体の払い出しに関連する制御とが互いに分離され、遊技媒体の払い出しとは無関係に賭け対象遊技媒体の入力が受け付けられる。そのため、遊技媒体が払い出されている間に次の遊技の進行が可能となる。その結果、特別遊技の継続がスムーズに行えるようになり、従来、特別遊技状態で顕著となっていた、遊技者のフラストレーションを解消することができ、もって新たな遊技性を創出し得る。
【0025】
請求項6に係る発明は、請求項4又は5に係る発明において、上記制御ステップにおいて蓄積された遊技媒体の払出データに基づき、払い出される遊技媒体の数を表示するための表示ステップをさらに含む。
【0026】
上記構成によると、遊技者は、遊技の継続が進行するに従って時々刻々変化する遊技媒体の払出数をリアルタイムで確認できる。その結果、遊技者の遊技媒体の払い出しに関する不安感が解消される。
【0027】
なお、本発明において、上記制御手段は、同一プログラム内で制御処理を実現できるもの、及び制御処理の内容によって複数の制御手段に分割して制御を行うようにしたものを含み、例えば、上記請求項に記載の制御手段おけるメダルの払い出しに関する制御を、この制御手段と独立して別途設けた払出制御手段により行うようにしてもよい。すなわち、全ての停止操作手段が操作されるに伴って上記全ての回転リールの図柄が停止したときに、上記賭けライン上に上記抽選手段による内部抽選で内部的に成立した役の入賞を示す図柄の組み合わせが揃った場合(入賞が成立した場合)に払出データを一旦蓄積し、遊技媒体の払出とは無関係に上記入力手段による上記賭け対象遊技媒体の入力を許容するなどの遊技の制御を含む(メイン)制御手段とメダルの払出に関する払出制御手段とを独立させて設けてもよい。
【発明の効果】
【0028】
この発明によると、以下の効果を奏する。
【0029】
(1)入賞判定後において、遊技の操作に関連する制御と遊技媒体の払い出しに関連する制御とが互いに分離され、遊技媒体の払い出しとは無関係に賭け対象遊技媒体の入力が受け付けられるため、遊技媒体が払い出されている間に次の遊技の進行が可能となり、その結果として、遊技の継続がスムーズに行えるようになり、もって遊技者に爽快感を与え、新たな遊技性を創出し得る。
【0030】
(2)特に、特別遊技状態下での入賞判定後において、遊技の操作に関連する制御と遊技媒体の払い出しに関連する制御とが互いに分離され、遊技媒体の払い出しとは無関係に賭け対象遊技媒体の入力が受け付けられるため、遊技媒体が払い出されている間に次の遊技の進行が可能となり、その結果として、特別遊技の継続がスムーズに行えるようになり、従来、特別遊技状態で顕著となっていた、遊技者のフラストレーションを解消することができ、もって新たな遊技性を創出し得る。
【0031】
(3)順次蓄積された遊技媒体の払出データを基にした遊技媒体の払出数が表示されるため、遊技者は、遊技の継続が進行するに従って時々刻々変化する遊技媒体の払出数をリアルタイムで確認でき、その結果として、遊技者の遊技媒体の払い出しに関する不安感が解消される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
以下では、添付図面に基づき、この発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0033】
(実施の形態)
[外観構成]
図1はこの発明の実施の形態に係るスロットマシンの外観構成を示す斜視図、図2はスロットマシンの正面図である。図1及び図2を参照して、この実施の形態に係るスロットマシン1は、(1)前面開放の箱形形状を呈している筐体2と、(2)この筐体2に対して開閉自在に取り付けられている前扉3とを備えている。
【0034】
前扉3は、施錠装置4を備えている。この施錠装置4の鍵孔に予め定める鍵を挿入して時計回りに回動操作すると、前扉3の施錠が解除され、それによって当該扉3が開成可能な状態となる。
【0035】
前扉3の中央部には、操作部5が設けられている。この操作部5には、メダル投入口6、MAXBETボタン7、1枚BETボタン8、始動レバー9、停止ボタン101,102,103、モード切替ボタン11、及び精算ボタン12が備えられている。
【0036】
メダル投入口6は、操作部5の上面において入賞図柄説明パネル13の右側に配置されている。
【0037】
MAXBETボタン7は、1回の遊技において許容される最大賭数に相当するメダル(この実施の形態ではメダル3枚である。)をクレジットの範囲(この実施の形態ではメダル50枚である。)内で一度賭ける際に操作され、他方1枚BETボタン8は、クレジットされているメダルを1枚〜3枚の範囲内で選択して賭ける際に操作される。これらMAXBETボタン7及び1枚BETボタン8の両者は、互いに近接しており、操作部5の上面において入賞図柄説明パネル13の左側に配置されている。なお、MAXBETボタン7の操作領域は、1枚BETボタン8の操作領域よりも大に設定されている。
【0038】
始動レバー9は、遊技を開始する際に操作され、他方停止ボタン101〜103は、リール141,142,143の回転を停止させる際に操作される。停止ボタン101〜103は、操作部5の正面の中央部に配置されている。これに対して、始動レバー9は、操作部5の正面において停止ボタン101〜103の左側に配置されている。第1の停止ボタン101を押すと、第1のリール141の回転が停止する。第2の停止ボタン102を押すと、第2のリール142の回転が停止する。第3の停止ボタン103を押すと、第3のリール143の回転が停止する。
【0039】
モード切替ボタン11は、メダルのマニュアル投入モードとクレジットモードとを互いに切り替える際に操作されるものであって、操作部5の正面において停止ボタン101〜103の左側に配置されている。
【0040】
精算ボタン12は、遊技を終えて精算する際に操作されるものであって、操作部5の正面において始動レバー9の左側に配置されている。この精算ボタン12を押すと、クレジット相当数のメダルが払出口15から受け皿16に払い出される。
【0041】
前扉3の上部には、張出部が形成されており、この張出部の右側には、演出ランプ群17が嵌め込まれている。演出ランプ群17は、複数のランプを遊技状況に応じて予め定める態様で点滅又は点灯する。
【0042】
前扉3の下部には、メダル払出口15、灰皿18が一体化されているメダル受け皿16、及びスピーカー19が設けられている。スピーカー19は、遊技状況に応じて低音域の効果音を発するためのものであって、メダル払出口15の右側において前扉3に嵌め込まれている。
【0043】
前扉3の操作部5と張出部との間には、遊技パネル20が装着されている。この遊技パネル20の主要部には、表示窓21が形成されている。表示窓21は、筐体2内において横一列に並んだ状態でユニット化されている回転リール141〜143の図柄の変動を観察するためのものであって、その窓ガラスには、5本の賭けラインが描かれている。
【0044】
回転リール141〜143の外周面には、帯状の図柄シートが貼着されている。この図柄シートには、複数種類の図柄が列状にシルクスクリーン印刷されている。本スロットマシン1では、回転リール141〜143に図柄シートを貼り付けた状態で、当該リール141〜143の内周側に設けられているリールランプ(図示せず。)から照射される光によって当該シートの図柄が目立つように、種々の工夫が施されている。例えば、回転リール141〜143及び図柄シートの両者を透光性樹脂で製作するか、或いは、図柄シートの背面に光通過孔を形成する構成が採用されている。リールランプは、回転リール141〜143の図柄停止位置に対応する箇所に設けられており(この実施の形態では合計9箇所である。)、その点灯状態が遊技者に視認できる程度に、当該リール141〜143の図柄を半透過するバックライトとして機能する。
【0045】
表示窓21の上方には、リプレイランプ22、スタートランプ23、ゲームオーバーランプ24、及び投入指示ランプ25が設けられている。リプレイランプ22は、遊技結果としてリプレイが成立した場合に点灯する。スタートランプ23は、遊技を開始できる状態となった場合に点灯する。ゲームオーバーランプ24は、遊技が終了したときに点灯する。投入指示ランプ25は、メダルを投入できる状態である場合に点灯する。リプレイランプ22、スタートランプ23、ゲームオーバーランプ24、及び投入指示ランプ25は、遊技パネル20の左から右に向かってこの順で配置されており、これらランプ22〜25を挟んで、左右一対のスピーカー261,262が遊技パネル20に嵌め込まれている。スピーカー261,262は、遊技状況に応じて高音域の効果音を発する。
【0046】
表示窓21の下方には、クレジット表示器27、ゲーム回数表示器28、払出数表示器29が設けられている。クレジット表示器27は、クレジット数を表示する。ここに、クレジットとは、遊技者が所有する有価価値として、スロットマシン1にストアーされているメダル数である。ゲーム回数表示器28は、ビッグボーナス(以下、「BB」という。)ゲーム中の小役ゲーム回数及びボーナスゲーム回数や、レギュラーボーナス(以下、「RB」という。)ゲーム中のボーナスゲーム回数等を表示する。払出数表示器29は、入賞が発生した場合に遊技者に対して払い出されるメダル数や、遊技者に対して付与されるクレジット数等を表示する。これらクレジット表示器27、ゲーム回数表示器28、及び払出数表示器29は、7セグメントLEDを含んでおり、遊技パネル20の左から右に向かってこの順で配置されている。
【0047】
表示窓21の左側には、液晶表示パネル(以下、「LCDパネル」という。)30が設けられている。このLCDパネル30は、遊技状況に応じてキャラクター画像や背景画像を用いて演出画像を表示するためのものであって、遊技パネル20に嵌め込まれている。
【0048】
前扉3の操作部5とメダル受け皿16との間には、化粧パネル31が装着されている。この化粧パネル31には、スロットマシン1の機種名やタイトルロゴ等が印刷されている。
【0049】
(マニュアル投入モード)
マニュアル投入モードにおいて遊技を行う際には、投入指示ランプ25が点灯又は点滅している間に、メダルを投入口6に投入する必要がある。それゆえ、有効化される賭けラインは、メダルの投入枚数によって異なる。具体的には、1枚のメダルを投入口6から投入すると、表示窓21の中段において水平に延びる第1の賭けラインが有効化され、1ラインが賭け対象となる。2枚のメダルを投入口6から投入すると、上記第1の賭けラインに加えて、表示窓21の上下段において水平に延びる第2の賭けライン及び第3の賭けラインが有効化され、合計3ラインが賭け対象となる。3枚のメダルを投入口6から投入すると、上記第1の賭けライン〜第3の賭けラインに加えて、表示窓21の対角線に沿って延びる第4の賭けライン及び第5の賭けラインが有効化され、合計5ラインが賭け対象となる。なお、本スロットマシン1においては、メダルの賭け枚数は3枚が限度である。
【0050】
かかるマニュアル投入モードでは、上記有効化された賭けライン上で入賞が成立した場合には、その入賞役の種類に応じた数のメダルが払出口15から受け皿16に払い出される。
【0051】
(クレジットモード)
クレジットモードとは、予め投入されたメダルをスロットマシン1にストアーさせておき、遊技を行う度にメダルを投入することなく、予めストアーされているクレジットを行使して遊技を行える態様である。それゆえ、クレジットモードでは、最大でメダル50枚分の価値をクレジットとしてスロットマシン1にストアーさせた状態で遊技を開始させることができる。メダルの投入に応じてスロットマシン1にストアーされたクレジット数は、クレジット表示器27に表示される。このクレジット数が上限に達した場合には、投入指示ランプ25が消灯し、それによってこれ以上メダルが受け付けられないことが報知される。
【0052】
クレジットモードにおいて有効化される賭けラインは、1枚BETボタン8の操作回数によって異なる。具体的には、1回の操作では、第1の賭けラインが有効化され、この1ラインが賭け対象となる。換言すると、メダルを1枚賭けした遊技が可能となる。2回の操作では、第1の賭けライン〜第3の賭けラインが有効化され、これら3ラインが賭け対象となる。換言すると、メダルを2枚賭けした遊技が可能となる。3回の操作では、第1の賭けライン〜第5の賭けラインが有効化され、これら5ラインが賭け対象となる。換言すると、メダルを3枚賭けした遊技が可能となる。なお、本スロットマシン1では、4回以上の操作は無効となる。
【0053】
他方、クレジットモードにおいてMAXBETボタン7が操作されると、全ての賭けラインが有効化され、メダルを3枚賭けした遊技が可能となる。
【0054】
かかるクレジットモードでは、上記有効化された賭けライン上で入賞が成立した場合には、入賞の発生に伴いクレジットの上限を超えない範囲で払い出されるメダル数がクレジットとしてストアーされる。クレジットの上限を超える場合には、その上限を超える数のメダルが払出口15から受け皿16に払い出される。
【0055】
上記マニュアル投入モード或いはクレジットモードの手順に則して賭け対象となるメダルの枚数が設定されると、制御手段100(図4参照)は、当該設定された賭け枚数分のメダルを取り込む。このメダルの取り込みにより、遊技を開始する条件が整う。このとき、スタートランプ23が点灯する。このスタートランプ23の点灯状態において、始動レバー9を操作すると、制御手段100は、全てのリール141〜143が一斉に回転する。
【0056】
[内部構成]
図3はスロットマシンの内部構成を簡略化して示す正面図である。図3を参照して、筐体2内には、リールユニット32、メイン制御ボックス33、サブ制御ボックス34、ホッパー35、及び電源ボックス36が備えられている。
【0057】
リールユニット32は、表示窓21に対応した位置に配置されており、金属フレーム37内で各回転リール141〜143がそれぞれ独立して回転及び停止するように構成されている。具体的には、このリールユニット32は、主として、(1)回転リール141〜143と、(2)これら回転リール141〜143の駆動源であるステッピンブモーターSM1,SM2,SM3(図4参照)と、(3)光センサーPS1,PS2,PS3、ロータリーエンコーダRE1,RE2,RE3及び回転位置検出回路400(図4参照)を含むリール回転位置検出手段とを備えており、これら回転リール141〜143、ステッピングモーターSM1〜SM3、及びリール回転位置検出手段が上記フレーム37内にビルトインされている。
【0058】
メイン制御ボックス33は、メイン制御基板を収容しており、リールユニット32の上方において筐体2の天板に沿わせた状態で当該筐体2の背面に取り付けられている。他方、サブ制御ボックス34は、サブ制御基板を収容しており、リールユニット32の左側において筐体2の左側面に取り付けられている。
【0059】
ホッパー35は、メダルの貯留・放出を行うためのものであって、リールユニット32の下方において筐体2の底面に取り付けられている。
【0060】
電源ボックス36は、電源スイッチ及びヒューズ等に加えて、キースイッチSW1、確率設定スイッチSW2、及びリセットスイッチSW3(図4参照)を含んでおり、ホッパー35の左側において筐体2の底面に取り付けられている。
【0061】
[電気的構成]
図4はスロットマシンの電気的構成を示すブロック図である。図4を参照して、制御手段100は、上記メイン制御基板及びサブ制御基板を含む概念であり、CPU1001、ROM1002、RAM1003、バッファーメモリー1004、クロックパルス発生回路1005、乱数発生器1006、モーター駆動回路1007、ホッパー駆動回路1008、表示器駆動回路1009、LCDパネル駆動回路1010、ランプ駆動回路1011、及びスピーカー駆動回路1012を備えている。
【0062】
CPU1001は、スロットマシン1の制御中枢を司るものであって、ROM1002に記憶されているプログラムに従って種々の制御を行う。このCPU1001の制御対象としては、ステッピングモーターSM1〜SM3、ホッパー35、表示器27〜29、LCDパネル30、演出ランプ群17、ランプ22〜25、及びスピーカー19,261,262を挙げることができる。ステッピングモーターSM1〜SM3に対する制御信号は、モーター駆動回路1007を介して、CPU1001から出力される。ホッパー35に対する制御信号は、ホッパー駆動回路1008を介して、CPU1001から出力される。表示器27〜29に対する制御信号は、表示器駆動回路1009を介して、CPU1001から出力される。LCDパネル30は、LCDパネル駆動回路1010を介して、CPU1001から出力される。演出ランプ群17及びランプ22〜25に対する制御信号は、ランプ駆動回路1011を介して、CPU1001から出力される。スピーカー19,261,262に対する制御信号は、スピーカー駆動回路1012を介して、CPU1001から出力される。
【0063】
CPU1001には、(1)MAXBETボタン7、1枚BETボタン8、始動レバー9、停止ボタン101〜103、モード切替ボタン11、及び精算ボタン12の各操作信号と、(2)メダル投入検知センサー200のセンシング出力と、(3)払出カウンター300のカウント出力と、(4)回転位置検出回路400の回転位置検出信号と、(5)キースイッチSW1、確率設定スイッチSW2、及びリセットスイッチSW3の各スイッチング信号とが入力される。
【0064】
停止ボタン101〜103の操作信号は、リール停止信号処理回路500によって所定の処理が施された後、リール停止信号としてCPU1001に入力される。
【0065】
メダル投入検知センサー200は、投入口6から投入されたメダルを検知するためのものであって、メダル投入口6に関連して設けられている。他方、払出カウンター300は、入賞の発生に伴ってホッパー35から受け皿16に払い出されるメダルの払出数を計数するものであって、ホッパー35のメダル放出口に関連して設けられている。
【0066】
回転位置検出回路400には、(1)回転リール141〜143に関連して設けられている光センサーPS1〜PS3、及び(2)ステッピングモーターSM1〜SM3の近傍に設けられているロータリーエンコーダRE1〜RE3が接続されている。この検出回路400は、光センサーPS1〜PS3からのセンシング出力、及びロータリーエンコーダRE1〜RE3からのエンコード出力の双方に基づいて、リール141〜143の回転位置を検出する。リール141〜143の回転が停止したときに、CPU1001は、回転位置検出回路400の検出信号に基づいて有効化された賭けライン上での回転リール141〜143の停止図柄の種類を特定する。
【0067】
キースイッチSW1は、遊技モードと確率設定モードとを互いに切り替える際に操作される。確率設定スイッチSW2は、役の成立に関する内部抽選(単に、「内部抽選」という。)における当選確率の設定値を切り替えるものであって、そのスイッチング信号は、キースイッチSW1によって確率設定モードになっている場合に限り、CPU1001に入力が受け付けられる。リセットスイッチSW3は、スロットマシン1がエラー状態となった場合に、そのエラー状態を解除する際に使用される。
【0068】
遊技を開始させるために始動レバー9が操作され、その操作信号が入力されると、CPU1001は、リール141〜143の回転を開始させるべく、モーター駆動回路1007を介してステッピングモーターSM1〜SM3に始動信号を出力する。その結果、表示窓21内において、回転リール141〜143の図柄の変動表示が開始される。
【0069】
リール141〜143の回転を停止するために停止ボタン101〜103が目押し操作され(表示窓からリール回転中における図柄の変動を観察し、且つ、表示窓内に停止すべき図柄が出現するタイミングを見計らって停止ボタンを押す行為である。)、その操作信号が入力されると、CPU1001は、操作された停止ボタンに対応するリールの回転を停止させるべく、モーター駆動回路1007を介して停止信号を出力する。その結果、表示窓21内において、回転リール141〜143の図柄の変動表示が順次停止される。
【0070】
ROM1002には、(1)スロットマシン1を制御してメダルを払い出すための遊技プログラム、(2)この遊技プログラムで用いる変数の初期値、及び(3)図柄の組み合わせと乱数との対応関係を示すデータ群が格納されている。この実施の形態においては、特に遊技プログラムは、通常遊技状態及び特別遊技状態の双方の下での入賞判定後において、遊技の操作に関連する制御とメダルの払い出しに関する制御とを互いに分離し、メダルの払い出しとは無関係に上記賭け対象メダルの入力行為を受け付けるようにプログラミングされている。なお、賭け対象メダルの入力行為については、以後の説明においてより明瞭に理解されるであろう。
【0071】
RAM1003は、CPU1001と互いにインターフェイスをとっており、当該CPU1001のワーキングエリアとして機能する。具体的には、遊技や図柄変更の制御に必要なフラグや変数値の書き込み及び読み出しが行われる。
【0072】
バッファーメモリー1004は、入賞が発生する度に上記賭け対象メダルの入力モードに応じた態様でメダルの払出データを一旦ストアーするためのものであって、当該バッファーメモリー1004にストアーされている払出データに基づいて、CPU1001は、ホッパー35を駆動させることによってメダルの払い出しを順次行う。なお、賭け対象メダルの入力モードについては、以後の説明においてより明瞭に理解されるであろう。
【0073】
クロックパルス発生回路1005は、基準クロックパルスを発生させるものであって、発生させた基準クロックパルスをCPU1001に供給する。
【0074】
乱数発生器1006は、上記内部抽選に用いる乱数を発生させ、この発生させた乱数の中から任意の乱数を抽出するためのものであって、抽出した乱数をCPU1001に供給する。具体的には、内部抽選を行うに際して乱数を発生させる命令がCPUから乱数発生器1006に対して与えられると、乱数発生器は、所定範囲の乱数を発生させ、その乱数値を示す信号を出力する。乱数が乱数発生器1006から入力されると、CPU1001は、その乱数に対応する図柄の組み合わせを特定するために、ROM1002に格納されているデータ群を検索し、その組み合わせに対応する数値を変数に代入する。
【0075】
表示器駆動回路1009は、CPU1001からの命令に基づいて駆動信号生成し、この生成した駆動信号を表示器27〜29に出力する。その結果、表示器27〜29は、所定の事象を表示する。
【0076】
LCDパネル駆動回路1010は、CPU1001からの命令に基づいて駆動信号を生成し、この生成した駆動信号をLCDパネル30に出力する。その結果、LCDパネル30は、遊技状況に応じて演出画像を表示する。
【0077】
ランプ駆動回路1011は、CPU1001からの命令に基づいて駆動信号を生成し、この生成した駆動信号を演出ランプ群17及びランプ22〜25に出力する。その結果、演出ランプ群17は、遊技状況に応じて点滅又は点灯し、他方ランプ22〜25は、点灯により所定の事象を告知する。
【0078】
スピーカー駆動回路1012は、CPU1001からの命令に基づいて音出力信号を生成し、この生成した音出力信号をスピーカー19,261,262に出力する。その結果、スピーカー19,261,262は、遊技状況に応じて効果音を発する。
【0079】
[制御の流れ]
(通常遊技処理)
図5は通常遊技処理の制御の流れを示すフローチャートである。通常遊技処理では、まず、CPU1001は、BETが完了し、且つ、始動レバー9が操作されるのを待つ(ステップS1及びステップS2)。ここに、BETとは、マニュアル投入モードでメダルを投入口6から投入したり、クレジットモードでMAXBETボタン7或いは1枚BETボタン8を押したりして、賭け対象となるメダルをスロットマシン1に入力する行為である。
【0080】
賭け対象メダルの入力行為としてのBETが完了し、且つ、始動レバー9が操作されると、CPU1001は、内部抽選を行う(ステップS3)。このとき、内部的にBB役が成立した場合には、CPU1001は、このBB役の入賞図柄を決定する。内部的にRB役が成立した場合には、CPU1001は、このRB役の入賞図柄を決定する。内部的に小役が成立した場合には、CPU1001は、この小役の入賞図柄を決定する。ここに、「BB役」とは、遊技者に相対的に大きな利益を与える遊技を所定回数連続して行い得る役であり、他方「RB」役とは、遊技者に相対的に小さな利益を与える遊技を所定回数連続して行い得る役である。また、「小役」とは、BBゲームやRBゲームのような特別遊技の発生又はリプレイゲームの発生を伴わない、メダルの払い出しのみが行われる役である。
【0081】
内部抽選が終了すると、CPU1001は、全てのリール141〜143の回転を一斉に開始させる(ステップS4)。その結果、表示窓21内において、回転リール141〜143の図柄の変動表示が開始される。
【0082】
リール141〜143の回転が開始されると、CPU1001は、全ての停止ボタン101〜103が操作されることによって目押しが完了し、且つ、全てのリール141〜143の回転が停止するのを待つ(ステップS5及びステップS6)。このとき、停止ボタン101〜103の目押しが行われると、CPU1001は、その目押し順序に応じてリール141〜143の回転を順次停止させる。その結果、表示窓21内において、回転リール141〜143の図柄の変動が順次停止表示される。全ての停止ボタン101〜103の目押しが完了し、且つ、全てのリール141〜143の回転が停止すると、CPU1001は、処理をステップS7に移す。
【0083】
ステップS7に移行すると、CPU1001は、入賞が成立したか否かを判別する。このとき、有効化された賭けライン上において、リール141〜143の停止図柄の組み合わせが内部抽選で内部的に成立した役の入賞を示す図柄の組み合わせと一致した場合には、CPU1001は、処理をステップS8及びステップS12に移す。但し、クレジットモードでは、クレジット数がその上限を超える場合に限り、CPU1001は、ステップS12への移行を許容する。他方、有効化された賭けラインに沿って入賞図柄が揃わなかった場合には、CPU1001は、処理をステップS1に戻して上記賭け対象メダルの入力行為を待つ。
【0084】
ステップS8に移行すると、CPU1001は、成立した入賞役がBB役か否かを判別する。このとき、成立した入賞役がBB役である場合には、CPU1001は、メダルの払出処理の終了を待つことなく、BBゲーム処理を行う(ステップS9)。他方、成立した入賞役がBB役でない場合には、CPU1001は、処理をステップS10に移す。
【0085】
ステップS10に移行すると、CPU1001は、成立した入賞役がRB役か否かを判別する。このとき、成立した入賞役がRB役である場合には、CPU1001は、メダルの払出処理の終了を待つことなく、RBゲーム処理を行う(ステップS11)。他方、成立した入賞役がRB役でない場合には、CPU1001は、成立した入賞役が小役であると判断し、メダルの払出処理を待つことなく処理をステップS1に戻して上記賭け対象メダルの入力行為を可能する。
【0086】
ステップS12に移行すると、CPU1001は、上記賭け対象メダルの入力行為を許容しつつ、メダルの払出処理を開始する。これに伴って、CPU1001は、払い出すべきメダル数をバッファーメモリー1004に一旦ストアーさせると共に、このストアーした払出メダル数を加算したトータルメダル払出数を払出表示器29に表示させる(ステップS13及びステップS14)。このとき、バッファーメモリー1004には、賭け対象メダルの入力モードがマニュアル投入モードであると、入賞役の種類に応じたメダルの払出数が蓄積され、他方賭け対象メダルの入力モードがクレジットモードであると、クレジットの上限を超えた分のメダルの払出数が蓄積される。
【0087】
その後、CPU1001は、バッファーメモリー1004にストアーされているメダルの払出データに基づきホッパー35を作動させることによって払い出すべきメダルを払い出すと共に、このメダルの払い出しが終了するのを待つ(ステップS15及びステップS16)。
【0088】
上記メダルの払い出しが終了すると、払出カウンター300のカウント出力に基づいて、CPU1001は、払い出したメダル数を減算したトータルメダル払出数を払出表示器29に表示させる(ステップS17)。
【0089】
その後、CPU1001は、バッファーメモリー1004にストアーされているトータルメダル払出数が「0」であるか否かを判別する(ステップS18)。換言すると、バッファーメモリー1004内に払出データが残っているか否かを判別する。このとき、上記トータルメダル払出数が「0」でない場合には、CPU1001は、未だバッファーメモリー1004内に払出データが残っていると判断し、処理をステップS13に戻してメダルの払出処理を続行する。他方、上記トータルメダル払出数が「0」となった場合には、CPU1001は、バッファーメモリー1004内に払出データが残っていないと判断し、メダルの払出処理を終了する(ステップS19)。
【0090】
(BBゲーム処理)
図6及び図7はBBゲーム処理の制御の流れを示すフローチャートである。BBゲームは、小役ゲームが30ゲームに到達するか、或いは、ボーナスゲーム(いわゆるJACゲーム)の投入回数が3回に達した時点でその権利が終了する。このBBゲーム中では、ボーナスゲームは12回行われ、そのうちJAC入賞が8回あると終了する。
【0091】
図6を参照して、BBゲーム処理では、まず、CPU1001は、小役ゲームを開始させ(ステップS101)、その後、小役ゲーム数カウント値を「+1」ディクリメントする(ステップS102)。賭け対象メダルの入力行為としてのBETが完了し、且つ、始動レバー9が操作されると、CPU1001は、内部抽選を行い(ステップS103〜ステップS105)、その後、全リール141〜143の回転を一斉に開始させる(ステップS106)。
【0092】
全停止ボタン101〜103の目押しが完了し、且つ、全リール141〜143の回転が停止すると、CPU1001は、入賞が成立したか否かを判別する(ステップS107〜ステップS109)。このとき、有効化された賭けラインに沿って入賞図柄が揃った場合には、CPU1001は、処理をステップS110及びステップS112に移す。但し、クレジットモードでは、クレジット数がその上限を超える場合に限り、CPU1001は、ステップS112への移行を許容する。他方、入賞が成立しなかった場合には、CPU1001は、処理をステップS111に移す。
【0093】
ステップS110に移行すると、CPU1001は、入賞態様が「JAC IN」か否かを判別する。このとき、入賞態様が「JAC IN」である場合には、CPU1001は、メダルの払出処理を終了することなく、一旦小役ゲームを中断させて処理をステップS120(図7参照)に移す。他方、入賞態様が「JAC IN」でない場合には、CPU1001は、処理をステップS111に移す。
【0094】
ステップS111に移行すると、小役ゲーム数カウント値に基づいて、CPU1001は、累積小役ゲーム数が「30」に達したか否かを判別する。このとき、累積小役ゲーム数が「30」に到達した場合には、CPU1001は、強制的にBBゲーム処理を終了し、遊技状態を通常遊技に戻す。これに伴って、小役ゲーム数カウント値はクリアーされる。他方、累積小役ゲーム数が未だ「30」に達していない場合には、CPU1001は、再び処理をステップS102に戻して小役ゲームの継続を許容する。
【0095】
ステップS112に移行すると、CPU1001は、上記賭け対象メダルの入力行為を許容しつつ、メダル払出処理を開始する。CPU1001は、払い出すべきメダル数をバッファーメモリー1004に一旦ストアーさせると共に、このストアーした払出数を加算したトータルメダル払出数を払出表示器29に表示させる(ステップS113及びステップS114)。このとき、バッファーメモリー1004には、賭け対象メダルの入力モードがマニュアル投入モードであると、入賞役の種類に応じたメダルの払出数が蓄積され、他方賭け対象メダルの入力モードがクレジットモードであると、クレジットの上限を超えた分のメダルの払出数が蓄積される。CPU1001は、バッファーメモリー1004にストアーされているメダルの払出データに基づきホッパー35を作動させることによって払い出すべき数のメダルを払い出すと共に、このメダルの払い出しが終了するのを待つ(ステップS115及びステップS116)。
【0096】
上記メダルの払い出しが終了すると、CPU1001は、払出カウンター300のカウント出力に基づいて払い出したメダル数を減算したトータルメダル払出数を払出表示器29に表示させ(ステップS117)、その後、トータルメダル払出数が「0」であるか(即ち、未だにバッファーメモリー1004内に払出データが残っているか)否かを判別する(ステップS118)。このとき、未だバッファーメモリー1004内に払出データが残っている(即ち、トータルメダル払出数≠「0」)場合には、CPU1001は、処理をステップS113に戻してメダルの払出処理を続行する。他方、バッファーメモリー1004内に払出データが残っていない(トータルメダル払出数=「0」)場合には、CPU1001は、メダルの払出処理を終了する(ステップS119)。
【0097】
図7を参照して、ステップS120に移行すると、CPU1001は、ボーナスゲームを開始させる。CPU1001は、ボーナスゲーム数投入回数及びボーナスゲーム数カウント値の双方を「+1」ディクリメントする(ステップS121及びステップS122)。賭け対象メダルの入力行為としてのBETが完了し、且つ、始動レバー9が操作されると、CPU1001は、内部抽選を行い(ステップS123〜ステップS125)、その後、全リール141〜143の回転を一斉に回転させる(ステップS126)。
【0098】
全停止ボタン101〜103の目押し操作が完了し、且つ、全リール141〜143の回転が停止すると、CPU1001は、入賞が成立したか否かを判別する(ステップS127〜ステップS129)。このとき、有効化された賭けライン上で入賞が成立している場合には、CPU1001は、処理をステップS130及びステップS133に移す。但し、クレジットモードでは、クレジット数がその上限を超える場合に限り、CPU1001は、ステップS133への移行を許容する。加えて、CPU1001は、JAC入賞回数カウント値を「+1」ディクリメントする。他方、有効化された賭けライン上で入賞が成立していない場合には、CPU1001は、処理をステップS131に移す。
【0099】
ステップS130に移行すると、CPU1001は、JAC入賞回数が「8」「に達したか否かを判別する。このとき、JAC入賞回数が「8」に達した場合には、CPU1001は、メダルの払出処理を終了することなく強制的にボーナスゲームを終了し、処理を再びステップS101に戻して小役ゲームを再開させる。これに伴って、JAC入賞回数はクリアーされる。他方、JAC入賞回数が未だ「8」に達していない場合には、処理をステップS131に移す。
【0100】
ステップS131に移行すると、ボーナスゲーム数カウント値に基づいて、CPU1001は、ボーナスゲームが「12」に達したか否かを判別する。このとき、ボーナスゲーム数が「12」に達した場合には、CPU1001は、強制的にボーナスゲームを終了し、小役ゲームを再開させる。これに伴って、ボーナスゲーム数はクリアーされる。他方、ボーナスゲーム数が未だ「12」に達していない場合には、CPU1001は、処理をステップS132に移す。
【0101】
ステップS132に移行すると、CPU1001は、ボーナス投入回数が「3」に達したか否かを判別する。このとき、ボーナスゲーム投入回数が「3」に達した場合には、CPU1001は、強制的にボーナスゲームを終了し、遊技状態を通常遊技に戻す。これに伴って、ボーナスゲーム投入回数はクリアーされる。他方、ボーナスゲーム投入回数が未だ「3」に達していない場合には、CPU1001は、再び処理をステップS122に戻してボーナスゲームの継続を許容する。
【0102】
ステップS133に移行すると、CPU1001は、上記賭け対象メダルの入力行為を許容しつつ、メダルの払出処理を開始する。CPU1001は、払い出すべきメダルの払出数をバッファーメモリー1004に一旦ストアーさせると共に、このストアーした払出メダル数を加算したトータルメダル払出数を払出表示器29に表示させる(ステップS134及びステップS135)。このとき、バッファーメモリー1004には、賭け対象メダルの入力モードがマニュアル投入モードであると、入賞役の種類に応じたメダルの払出数が蓄積され、他方賭け対象メダルの入力モードがクレジットモードであると、クレジットの上限を超えた分のメダルの払出数が蓄積される。CPU1001は、バッファーメモリー1004にストアーされているメダルの払出データに基づきホッパー35を作動させることによって払い出すべき数のメダルを払い出すと共に、このメダルの払い出しが終了するのを待つ(ステップS136及びステップS137)。
【0103】
上記メダルの払い出しが終了すると、CPU1001は、払出カウンター300のカウント出力に基づいて払い出したメダル数を減算したトータルメダル払出数を払出表示器29に表示させ(ステップS138)、その後、トータルメダル払出数が「0」であるか(バッファーメモリー1004内に払出データが残っているか)否かを判別する(ステップS139)。このとき、未だバッファーメモリー1004内に払出データが残っている(トータルメダル払出数≠「0」)場合には、CPU1001は、処理をステップS135に戻してメダルの払出処理を続行する。他方、バッファーメモリー1004内に払出データが残っていない(トータルメダル払出数=「0」)場合には、CPU1001は、メダルの払出処理を終了する(ステップS140)。
【0104】
(RBゲーム処理)
図8はRBゲーム処理の制御の流れを示すフローチャートである。RBゲームは、ボーナスゲーム(いわゆるJACゲーム)が8回入賞するか、12ゲーム消化されるか何れか早い方でその権利が終了する。
【0105】
図8を参照して、RBゲーム処理では、CPU1001は、ボーナスゲームを開始させる(ステップS201)。CPU1001は、ボーナスゲーム数カウント値を「+1」ディクリメントする(ステップS202)。BET賭け対象メダルの入力行為としてのBETが完了し、且つ、始動レバー9が操作されると、CPU1001は、内部抽選を行い(ステップS203〜ステップS205)、その後、全リール141〜143を一斉に回転させる(ステップS206)。
【0106】
全停止ボタン101〜103の目押しが完了し、且つ、全リール141〜143が停止すると、CPU1001は、有効化された賭けライン上で入賞が成立したか否かを判別する(ステップS207〜ステップS209)。このとき、入賞が成立した場合には、CPU1001は、処理をステップS210及びステップS212に移す。但し、クレジットモードでは、クレジット数がその上限を超える場合に限り、CPU1001は、ステップS212への移行を許容する。加えて、CPU1001は、JAC入賞回数カウント値を「+1」ディルリメントする。他方、そうでない場合には、ステップS211に移す。
【0107】
ステップS210に移行すると、CPU1001は、JAC入賞回数が「8」に達したか否かを判別する。このとき、JAC入賞回数が「8」に達した場合には、CPU1001は、メダルの払出処理を終了することなく強制的にRBゲーム処理を終了し、遊技状態を通常遊技に戻す。JAC入賞回数はクリアーされる。他方、そうでない場合には、CPU1001は、処理をステップS211に移す。
【0108】
ステップS211に移行すると、ボーナスゲーム数カウント値に基づいて、CPU1001は、ボーナスゲーム数が「12」に達したか否かを判別する。このとき、ボーナスゲーム数が「12」に達した場合には、CPU1001は、強制的にRBゲーム処理を終了し、遊技状態を通常遊技に戻す。ボーナスゲーム数はクリアーされる。他方、そうでない場合には、CPU1001は、処理をステップS202に戻してボーナスゲームの継続を許容する。
【0109】
ステップS212に移行すると、CPU1001は、上記賭け対象メダルの入力行為を許容しつつ、メダル払出処理を開始する。CPU1001は、払い出すべきメダル数をバッファーメモリー1004に一旦ストアーさせると共に、このストアーした払出メダル数を加算したトータルメダル払出数表示器29に表示させる(ステップS213及びステップS214)。このとき、バッファーメモリー1004には、賭け対象メダルの入力モードがマニュアル投入モードであると、入賞役の種類に応じたメダルの払出数が蓄積され、他方賭け対象メダルの入力モードがクレジットモードであると、クレジットの上限を超えた分のメダルの払出数が蓄積される。CPU1001は、バッファーメモリー1004にストアーされているメダルの払出データに基づきホッパー35を作動させることによって払い出すべき数のメダルを払い出すと共に、このメダルの払い出しが終了するのを待つ(ステップS215及びステップS216)。
【0110】
上記メダルの払い出しが終了すると、CPU1001は、払出カウンター300のカウント出力に基づいて払い出したメダル数を減算したトータルメダル払出数を払出表示器29に表示させ(ステップS217)、その後、トータルメダル払出数が「0」であるか(バッファーメモリー1004内に払出データが残っているか)否かを判別する(ステップS218)。このとき、トータルメダル払出数≠「0」である(未だバッファーメモリー1004内に払出データが残っている)場合には、CPU1001は、処理をステップS213に戻してメダルの払出処理を続行する。他方、トータルメダル払出数=「0」である(バッファーメモリー1004内に払出データが残っていない)場合には、CPU1001は、メダルの払出処理を終了する(ステップS219)。
【0111】
[作用・効果]
この実施の形態によると、以下の作用・効果を奏する。
【0112】
(1)全停止ボタン101〜103が目押し操作されるに伴って全回転リール141〜143の図柄が停止したとき、有効化された賭けライン上において、内部抽選で内部的に成立した役の入賞を示す図柄の組み合わせが揃った場合には、その度に賭け対象となるメダルの入力モード(マニュアル投入モード及びクレジットモードの双方を含む概念である。)に応じた態様でメダルの払出データが一旦ストアーされ、このストアーした払出データに基づきホッパー35を作動させることによってメダル体の払い出しが順次行われる。その一方で、当該メダルの払い出しとは無関係に、賭け対象メダルの入力行為(マニュアル投入モードでメダルを投入口6から投入する行為、及びクレジットモードでMAXBETボタン7或いは1枚BETボタン8を押す行為の双方を含む概念である。)が許容される。すなわち、入賞判定後において、遊技の操作に関連する制御とメダルの払い出しに関連する制御とが互いに分離され、メダルの払い出しとは無関係に賭け対象メダルの入力行為が受け付けられる。そのため、メダルが払い出されている間に次の遊技の進行が可能となる。その結果、遊技の継続がスムーズに行えるようになり、もって新たな遊技性を創出し得る。
【0113】
(2)とりわけ、遊技者に予め定める利益を集中的に与え得る機会が与えられ、それによってメダルが連続的に払い出される可能性が大きい、特別遊技状態(BBゲーム状態及びRBゲーム状態の双方を含む概念である。)において、従来のように、メダルの払い出しが終了しない限り、新たに賭け対象メダルの入力行為が受け入れられなければ、遊技の継続がスムーズに行われず、遊技者は、漫然とメダルの払い出しの終了を待ち、単調な待ち時間を過ごすことになる。これに対し、この実施の形態では、遊技状態が上記特別遊技状態に移行しており、この特別遊技状態の下、全停止ボタン101〜103の目押し操作の完了に伴って全回転リール141〜143の図柄が停止したとき、有効化された賭けライン上に内部抽選で内部的に成立した役の入賞を示す図柄の組み合わせが揃った場合には、その度に上記賭け対象メダルの入力モードに応じた態様でメダルの払出データが一旦ストアーされ、このストアーした払出データに基づきホッパー35を作動させることによってメダルの払い出しが順次行われる一方、このメダルの払い出しとは無関係に上記賭け対象メダルの入力行為が許容される。すなわち、特別遊技状態下での入賞判定後において、遊技の操作に関連する制御と遊技媒体の払い出しに関連する制御とが互いに分離され、メダルの払い出しとは無関係に賭け対象メダルの入力行為が受け付けられる。そのため、遊技媒体が払い出されている間に次の遊技の進行が可能となる。その結果、特別遊技の継続がスムーズに行えるようになり、従来、特別遊技状態で顕著となっていた、遊技者のフラストレーションを解消することができ、もって新たな遊技性を創出し得る。
【0114】
(3)払出数表示器29には、上記入賞判定後に順次ストアーされたメダルの払出データを基にしたメダルの払出数が表示される。そのため、遊技者は、遊技の継続が進行するに従って時々刻々変化するメダルの払出数をリアルタイムで確認できる。その結果、遊技者のメダルの払い出しに関する不安感が解消される。
【0115】
(他の実施の形態)
次に、本発明の他の実施の形態のスロットマシンについて説明する。ここでは、メダルの払出に関する制御を司るCPUを別途設け、遊技等に関する制御とは独立して払出に関する制御を行うようにした場合の例について説明する。したがって、メダルの払出に関する制御を司るCPUを遊技の制御に関する制御を司るCPU及び数値表示、演出画像表示、ランプ、音声(スピーカー)に関する制御を司るCPUと区別して示すこととする。なお、他の実施の形態におけるスロットマシンの外観構成、内部構成は、上述のスロットマシン1と同様に構成され、また、その他を含め上述の実施の形態と同じ構成のものについては同符号を用いるとともに、重複する説明は省略する。
【0116】
[電気的構成]
図9はスロットマシンの電気的構成を示すブロック図である。図9を参照して、制御手段は、遊技の制御に関するメイン制御手段100’、演出制御に関するサブ制御手段101及びメダルの払出制御に関する払出制御手段102からなる。なお、上記サブ制御手段101は、説明を簡略するために数値表示、演出画像表示、ランプ、音声(スピーカー)等の制御を含める概念としてまとめて示している。
【0117】
メイン制御手段100’は、メイン制御基板に設けられ、CPU1001’、ROM1002、RAM1003、クロックパルス発生回路1005、乱数発生器1006及びモーター駆動回路1007を備えている。
【0118】
CPU1001’は、ROM1002’に記憶されているプログラムに従って種々の制御を行う。CPU1001’の制御対象としては、ステッピングモーターSM1〜SM3を挙げることができ、CPU1001’はモータ駆動回路1007を介して制御信号を出力することによりリール141〜142の回転・停止を制御する。ROM1002’には、各種役の成立に関する内部抽選を行うためのプログラム、この結果に応じてリール141〜142のステッピングモーターSM1〜SM3の停止に関する制御を行うためのプログラム、入賞判定に関するプログラム、入賞役と払出枚数との対応関係を示すデータ群などが格納されている。また、RAM1003は、CPU1001’と互いにインターフェイスをとっており、当該CPU1001’のワーキングエリアとして機能する。
【0119】
また、CPU1001’は、図示しないI/Oポートを介してサブ制御手段101のCPU1100に一方向(ワンウエイ)通信で接続されており、CPU1100は、CPU1001’の命令に従って各種制御を行う。
【0120】
CPU1001’には、払出メダルカウンター300のカウント出力信号の他各種ボタン、スイッチ等の操作入力信号が入力される。また、CPU1001’は、遊技の結果入賞と判定した場合には、その都度、入賞役に対応する所定の払出枚数を払出要求である払出データとして、払出制御手段102のバッファーメモリー1004’に書き込んで一旦ストアーするとともに、サブ制御手段101のCPU1100に、表示器駆動回路1009を介して制御信号を出力することにより払出表示器29に、入賞によるメダルの払出枚数を加算して表示する命令を出す。ただし、CPU1001’は、入賞と判定した場合、入力モードがクレジットモードであり、クレジット枚数が上限を超えていない場合には、入賞役の種類による所定の払出枚数の払出により、当該上限が上回っる場合限って、当該上回った枚数をバッファーメモリー1004’に払出データとして書き込むことになる。
【0121】
サブ制御手段101は、サブ制御基板に設けられ、CPU1100、表示器駆動回路1009、LCDパネル駆動回路1010、ランプ駆動回路1011、スピーカー駆動回路1012及びROM(図示略)を備える。CPU1100は、図示しないROMに記憶されているプログラムに従って種々の演出に関する制御を行い、表示器27〜29、LCDパネル30、演出ランプ群17、ランプ22〜25、及びスピーカー19,261,262をそれぞれの各種駆動回路を介して制御信号を出力することにより制御する。特に、CPU1100は、表示機駆動回路1009を介して払出数表示器29、クレジット数表示機27に制御信号を出力することによりこれらの表示内容を制御する。
【0122】
払出制御手段102は、サブ制御基板に設けられ、CPU1200、バッファーメモリ1004’、ホッパー駆動回路1008’及びROM(図示略)を備え、メイン制御手段100’による遊技の制御の流れとは独立して(無関係に)、メダルの払出制御を行えるようになっている。CPU1200は、図示しないROMに格納されている払出に関するプログラムに基づき、例えばスタックメモリなどのバッファメモリ1004’に払出データが記憶されていると、ホッパー駆動回路1008’を介してホッパー35’のモーターを駆動して成立した入賞役毎に所定枚数のメダルの払出を行う。したがって、上記ROMには、メダルを払出すためのプログラムのほか、このプログラムで用いる変数の初期値などが格納されている。
【0123】
また、CPU1200は、ホッパー駆動回路1008’を介してホッパー35’からメダルを払出し、バッファーメモリー1004’に記憶された払出要求(払出データ)を満たす毎に、当該払出データを消去する。すなわち、CPU1200は、払出メダルカウンター300のカウント信号が入力され、この信号に基づき払出要求が満たされたと判定された場合に、当該払出要求を消去するのである。
【0124】
さらにCPU1200は、サブ制御手段101のCPU1100とI/Oポートを介して接続されており、払出メダルカウンター300からのカウント信号が入力される度に、サブ制御手段101のCPU1100に表示器駆動回路1009を介して制御信号を出力させて、払出表示器29に表示されている払出枚数を減算して表示させる。
【0125】
[制御の流れ]
(通常遊技処理)
図10は通常遊技処理の制御の流れを示すフローチャートである。なお、先に述べた実施の形態において説明したのと同じ処理については、以下簡略して説明する。通常遊技処理では、まず、CPU1001’は、BETが完了し、且つ、始動レバー9が操作されるのを待つ(ステップS301及びステップS302)。
【0126】
次に、CPU1001’は、内部抽選を行う(ステップS303)。内部抽選が終了すると、CPU1001’は、全てのリール141〜143の回転を一斉に開始させる(ステップS304)。
【0127】
リール141〜143の回転が開始されると、CPU1001’は、全ての停止ボタン101〜103が操作されることによって目押しが完了し、且つ、全てのリール141〜143の回転が停止するのを待つ(ステップS305及びステップS306)。全てのリール141〜143の回転が停止すると、CPU1001’は、入賞が成立したか否かを判別する(ステップS307)。このとき、有効化された賭けライン上において、リール141〜143の停止図柄の組み合わせが内部抽選で内部的に成立した役の入賞を示す図柄の組み合わせと一致した場合には、CPU1001’は、処理をステップS308に移す。他方、有効化された賭けラインに沿って入賞図柄が揃わなかった場合には、CPU1001’は、処理をステップS301に戻して上記賭け対象メダルの入力行為を待つ。
【0128】
ステップS308に移行すると、CPU1001’は、払出要求(払出データ)をバッファーメモリー1004’に一旦ストアーさせる。但し、入力モードがクレジットモードの場合は、クレジット数がその上限を超える場合に限り、超えた分の枚数を一旦ストアーする。すなわち、バッファーメモリー1004’には、賭け対象メダルの入力モードがマニュアル投入モードであると、入賞役の種類に応じたメダルの払出数が蓄積され、他方賭け対象メダルの入力モードがクレジットモードであると、クレジットの上限を超えた分のメダルの払出数が蓄積される。なお、入力モードがクレジットモードであり、クレジット数がその上限に達していない場合には、CPU1001’は、CPU1100に命令を出し、クレジット数表示器27の枚数表示をクレジット数の上限を限度に増加させる。
【0129】
ステップS308と同時又は前後して、CPU1001’は、CPU1100に命令して、バッファーメモリー1004’に一旦ストアーする払出メダル数を加算したトータルメダル払出数を払出表示器29に表示させる(ステップS309)。
【0130】
次に、CPU1001’は、成立した入賞役がBB役か否かを判別する(ステップS310)。このとき、成立した入賞役がBB役である場合には、CPU1001’は、メダルの払出処理の終了を待つことなく、BBゲーム処理を行う(ステップS311)。他方、成立した入賞役がBB役でない場合には、CPU1001’は、処理をステップS312に移す。
【0131】
ステップS312に移行すると、CPU1001’は、成立した入賞役がRB役か否かを判別する。このとき、成立した入賞役がRB役である場合には、CPU1001’は、メダルの払出処理の終了を待つことなく、RBゲーム処理を行う(ステップS313)。他方、成立した入賞役がRB役でない場合には、CPU1001’は、成立した入賞役が小役であると判断し、メダルの払出処理を待つことなく処理をステップS301に戻して上記賭け対象メダルの入力行為を可能する。
【0132】
(BBゲーム処理)
図11及び図12はBBゲーム処理の制御の流れを示すフローチャートである。BBゲームは、小役ゲームが30ゲームに到達するか、或いは、ボーナスゲーム(いわゆるJACゲーム)の投入回数が3回に達した時点でその権利が終了する。このBBゲーム中では、ボーナスゲームは12回行われ、そのうちJAC入賞が8回あると終了する。
【0133】
図11を参照して、BBゲーム処理では、まず、CPU1001’は、小役ゲームを開始させ(ステップS401)、その後、小役ゲーム数カウント値を「+1」ディクリメントする(ステップS402)。賭け対象メダルの入力行為としてのBETが完了し、且つ、始動レバー9が操作されると、CPU1001’は、内部抽選を行い(ステップS403〜ステップS405)、その後、全リール141〜143の回転を一斉に開始させる(ステップS406)。
【0134】
全停止ボタン101〜103の目押しが完了し、且つ、全リール141〜143の回転が停止すると、CPU1001’は、入賞が成立したか否かを判別する(ステップS407〜ステップS409)。このとき、有効化された賭けラインに沿って入賞図柄が揃った場合には、CPU1001’は、処理をステップS410に移す。
【0135】
ステップS410に移行すると、CPU1001’は、払出要求(払出データ)をバッファーメモリー1004’に一旦ストアーさせる。但し、入力モードがクレジットモードの場合は、クレジット数がその上限を超える場合に限り、超えた分の枚数を一旦ストアーする。すなわち、バッファーメモリー1004’には、賭け対象メダルの入力モードがマニュアル投入モードであると、入賞役の種類に応じたメダルの払出数が蓄積され、他方賭け対象メダルの入力モードがクレジットモードであると、クレジットの上限を超えた分のメダルの払出数が蓄積される。なお、入力モードがクレジットモードであり、クレジット数がその上限に達していない場合には、CPU1001’は、CPU1100に命令を出し、クレジット数表示器27の枚数表示をクレジット数の上限を限度に増加させる。
【0136】
ステップS410と同時又は前後して、CPU1001’は、CPU1100に命令して、バッファーメモリー1004’に一旦ストアーする払出メダル数を加算したトータルメダル払出数を払出表示器29に表示させる(ステップS411)。
【0137】
次に、ステップS412に移行すると、CPU1001’は、入賞態様が「JAC IN」か否かを判別する。このとき、入賞態様が「JAC IN」である場合には、CPU1001’は、一旦小役ゲームを中断させて処理をステップS120(図12参照)に移す。他方、入賞態様が「JAC IN」でない場合には、CPU1001’は、処理をステップS413に移す。
【0138】
ステップS413に移行すると、小役ゲーム数カウント値に基づいて、CPU1001’は、累積小役ゲーム数が「30」に達したか否かを判別する。このとき、累積小役ゲーム数が「30」に到達した場合には、CPU1001’は、強制的にBBゲーム処理を終了し、遊技状態を通常遊技に戻す。これに伴って、小役ゲーム数カウント値はクリアーされる。他方、累積小役ゲーム数が未だ「30」に達していない場合には、CPU1001’は、再び処理をステップS402に戻して小役ゲームの継続を許容する。
【0139】
図12を参照して、ステップS420に移行すると、CPU1001’は、ボーナスゲームを開始させる。CPU1001’は、ボーナスゲーム数投入回数及びボーナスゲーム数カウント値の双方を「+1」ディクリメントする(ステップS421及びステップS422)。賭け対象メダルの入力行為としてのBETが完了し、且つ、始動レバー9が操作されると、CPU1001’は、内部抽選を行い(ステップS423〜ステップS425)、その後、全リール141〜143の回転を一斉に回転させる(ステップS426)。
【0140】
全停止ボタン101〜103の目押し操作が完了し、且つ、全リール141〜143の回転が停止すると、CPU1001’は、入賞が成立したか否かを判別する(ステップS427〜ステップS429)。このとき、有効化された賭けライン上で入賞が成立している場合には、CPU1001’は、処理をステップS430に移す。加えて、CPU1001’は、JAC入賞回数カウント値を「+1」ディクリメントする。他方、有効化された賭けライン上で入賞が成立していない場合には、CPU1001’は、処理をステップS433に移す。
【0141】
ステップS430に移行すると、CPU1001’は、払出要求(払出データ)をバッファーメモリー1004’に一旦ストアーさせる。但し、入力モードがクレジットモードの場合は、クレジット数がその上限を超える場合に限り、超えた分の枚数を一旦ストアーする。すなわち、バッファーメモリー1004’には、賭け対象メダルの入力モードがマニュアル投入モードであると、入賞役の種類に応じたメダルの払出数が蓄積され、他方賭け対象メダルの入力モードがクレジットモードであると、クレジットの上限を超えた分のメダルの払出数が蓄積される。なお、入力モードがクレジットモードであり、クレジット数がその上限に達していない場合には、CPU1001’は、CPU1100に命令を出し、クレジット数表示器27の枚数表示をクレジット数の上限を限度に増加させる。
【0142】
ステップS430と同時又は前後して、CPU1001’は、CPU1100に命令して、バッファーメモリー1004’に一旦ストアーする払出メダル数を加算したトータルメダル払出数を払出表示器29に表示させる(ステップS431)。
【0143】
次に、CPU1001’は、JAC入賞回数が「8」「に達したか否かを判別する(ステップS432)。このとき、JAC入賞回数が「8」に達した場合には、CPU1001’は、強制的にボーナスゲームを終了し、処理を再びステップS401に戻して小役ゲームを再開させる。これに伴って、JAC入賞回数はクリアーされる。他方、JAC入賞回数が未だ「8」に達していない場合には、処理をステップS433に移す。
【0144】
ステップS433に移行すると、ボーナスゲーム数カウント値に基づいて、CPU1001’は、ボーナスゲームが「12」に達したか否かを判別する。このとき、ボーナスゲーム数が「12」に達した場合には、CPU1001’は、強制的にボーナスゲームを終了し、小役ゲームを再開させる。これに伴って、ボーナスゲーム数はクリアーされる。他方、ボーナスゲーム数が未だ「12」に達していない場合には、CPU1001’は、処理をステップS434に移す。
【0145】
ステップS434に移行すると、CPU1001’は、ボーナス投入回数が「3」に達したか否かを判別する。このとき、ボーナスゲーム投入回数が「3」に達した場合には、CPU1001’は、強制的にボーナスゲームを終了し、遊技状態を通常遊技に戻す。これに伴って、ボーナスゲーム投入回数はクリアーされる。他方、ボーナスゲーム投入回数が未だ「3」に達していない場合には、CPU1001’は、再び処理をステップS422に戻してボーナスゲームの継続を許容する。
【0146】
(RBゲーム処理)
図13はRBゲーム処理の制御の流れを示すフローチャートである。RBゲームは、ボーナスゲーム(いわゆるJACゲーム)が8回入賞するか、12ゲーム消化されるか何れか早い方でその権利が終了する。
【0147】
図13を参照して、RBゲーム処理では、CPU1001’は、ボーナスゲームを開始させる(ステップS501)。CPU1001’は、ボーナスゲーム数カウント値を「+1」ディクリメントする(ステップS502)。BET賭け対象メダルの入力行為としてのBETが完了し、且つ、始動レバー9が操作されると、CPU1001’は、内部抽選を行い(ステップS503〜ステップS505)、その後、全リール141〜143を一斉に回転させる(ステップS506)。
【0148】
全停止ボタン101〜103の目押しが完了し、且つ、全リール141〜143が停止すると、CPU1001’は、有効化された賭けライン上で入賞が成立したか否かを判別する(ステップS507〜ステップS509)。このとき、入賞が成立した場合には、CPU1001’は、処理をステップS510に移す。また、このとき、CPU1001’は、JAC入賞回数カウント値を「+1」ディルリメントする。他方、そうでない場合には、ステップS513に移す。
【0149】
ステップS510に移行すると、CPU1001’は、払出要求(払出データ)をバッファーメモリー1004’に一旦ストアーさせる。但し、入力モードがクレジットモードの場合は、クレジット数がその上限を超える場合に限り、超えた分の枚数を一旦ストアーする。すなわち、バッファーメモリー1004’には、賭け対象メダルの入力モードがマニュアル投入モードであると、入賞役の種類に応じたメダルの払出数が蓄積され、他方賭け対象メダルの入力モードがクレジットモードであると、クレジットの上限を超えた分のメダルの払出数が蓄積される。なお、入力モードがクレジットモードであり、クレジット数がその上限に達していない場合には、CPU1001’は、CPU1100に命令を出し、クレジット数表示器27の枚数表示をクレジット数の上限を限度に増加させる。
【0150】
ステップS510と同時又は前後して、CPU1001’は、CPU1100に命令して、バッファーメモリー1004’に一旦ストアーする払出メダル数を加算したトータルメダル払出数を払出表示器29に表示させる(ステップS511)。
【0151】
次に、CPU1001’は、JAC入賞回数が「8」に達したか否かを判別する(ステップS512)。このとき、JAC入賞回数が「8」に達した場合には、CPU1001’は、メダルの払出処理を終了することなく強制的にRBゲーム処理を終了し、遊技状態を通常遊技に戻す。JAC入賞回数はクリアーされる。他方、そうでない場合には、CPU1001’は、処理をステップS513に移す。
【0152】
ステップS513に移行すると、ボーナスゲーム数カウント値に基づいて、CPU1001’は、ボーナスゲーム数が「12」に達したか否かを判別する。このとき、ボーナスゲーム数が「12」に達した場合には、CPU1001’は、強制的にRBゲーム処理を終了し、遊技状態を通常遊技に戻す。ボーナスゲーム数はクリアーされる。他方、そうでない場合には、CPU1001’は、処理をステップS513に戻してボーナスゲームの継続を許容する。
【0153】
(払出処理)
図14は、メダルの払出処理の制御の流れを示すフローチャートである。払出処理は、上記通常遊技、BBゲーム及びRBゲームの遊技の処理と無関係に、独立して実行される。すなわち、払出制御手段102のCPU1200は、スロットマシンの電源がONされると、バッファーメモリー1004’に払出要求(払出データ)が記憶されるのを待ち、払出データが書き込まれると当該払出データに基づきメダルの払出を順次行うのである。
【0154】
具体的には、CPU1200は、バッファーメモリー1004’に払出データがストアーされているかを判定する(ステップS601)。バッファーメモリー1004’には、遊技結果として入賞が発生する毎に、CPU1001’により、入賞役の種類に応じた枚数データが時系列に書き込まれている。なお、払出データがストアーされていない場合には、払出データが書き込まれるのを待つ。
【0155】
ステップS601において、払出データがストアーされている場合には、CPU1200は、当該メダルの払出データに基づきホッパー35’のモーターを作動させることによって払出口15から払出すべき枚数のメダルを払い出す(ステップS602)。次に、CPU1200は、このメダルの払い出しが終了するのを待つ(ステップS603)。すなわち、払出メダルカウンター300からのカウント信号により払出が完了したかを判定するのである。
【0156】
上記メダルの払い出しが終了すると、CPU1200は、払出メダルカウンター300のカウント出力に基づいて、CPU1100に命令して、払い出したメダル数を減算したトータルメダル払出数を払出表示器29に表示させる(ステップS604)。このステップと同時又は前後して、CPU1200は、メダルの払出が完了した当該払出データを消去し(ステップS605)、その後再び処理をステップS601に戻して、払出データがストアーされているか(残っているか)を判定する。
【0157】
[作用・効果]
この他の実施の形態によると、以下の作用・効果を奏する。
【0158】
(1)全停止ボタン101〜103が目押し操作されるに伴って全回転リール141〜143の図柄が停止したとき、有効化された賭けライン上において、内部抽選で内部的に成立した役の入賞を示す図柄の組み合わせが揃った場合には、遊技に関するメイン制御手段100’は、その度に賭け対象となるメダルの入力モード(マニュアル投入モード及びクレジットモードの双方を含む概念である。)に応じた態様でメダルの払出データを一旦ストアーする。その後、メイン制御手段100’は、メダルの払出が行われている途中であろうとなかろうと、払出と無関係に賭け対象メダルの入力行為(マニュアル投入モードでメダルを投入口6から投入する行為、及びクレジットモードでMAXBETボタン7或いは1枚BETボタン8を押す行為の双方を含む概念である。)を許容して、遊技を進行させることができる。その一方で、メイン制御手段100’の制御と独立してメダルの払出制御を行い得る払出制御手段102を設けているので、遊技の進行中であっても、これと無関係に一旦ストアーされた払出データに基づきホッパー35’を作動させることによってメダル体の払い出しが順次行われる。そのため、メダルが払い出されている間に次の遊技への進行が可能となり、遊技の継続が一層スムーズに行えるようになり、もって新たな遊技性を創出し得る。
【0159】
(2)とりわけ、遊技者に予め定める利益を集中的に与え得る機会が与えられ、それによってメダルが連続的に払い出される可能性が大きい、特別遊技状態(BBゲーム状態及びRBゲーム状態の双方を含む概念である。)においては、従来、漫然とメダルの払い出しが終了する機会が集中し、遊技の流れが阻害されることが顕著であったが、他の実施の形態によれば、メダルの払い出しの終了を待つ必要ないので、遊技の継続がスムーズに行わせることができるので、遊技者のフラストレーションを解消することができ、もって新たな遊技性を創出し得る。
【0160】
(3)払出数表示器29には、上記入賞判定後に順次ストアーされたメダルの払出データを基にしたメダルの払出数が表示される。そのため、遊技者は、遊技の継続が進行するに従って時々刻々変化するメダルの払出数をリアルタイムで確認できる。その結果、遊技者のメダルの払い出しに関する不安感が解消される。 なお、この発明は、これら実施の形態に限定されるものではなく、この発明の精神及び請求の範囲を逸脱しない範囲で種々の設計変更及び修正を加え得ることは勿論である。
- 【公開番号】特開2005−21582(P2005−21582A)
【公開日】平成17年1月27日(2005.1.27)
【発明の名称】スロットマシン、及びスロットマシンの制御方法
【発明者】
【氏名】米田 昌司
【氏名】豊岡 裕治
【氏名】城下 仁茂
- 【出願番号】特願2003−270484(P2003−270484)
【出願日】平成15年7月2日(2003.7.2)
【出願人】
【識別番号】391010116
【氏名又は名称】株式会社ナナオ
- 【代理人】
【識別番号】100111855
【弁理士】
【氏名又は名称】川崎 好昭
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