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安価たばこバカ売れ

2010年10月10日
ノンセクション

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過去最大の値上げから1週間、喫煙者と業界に劇的変化が訪れていた。これまで限られた店舗でひっそりと売られていた「旧3級品」と呼ばれる「エコー」「わかば」「しんせい」「ゴールデンバット」などの安価たばこの売れ行きが右肩上がりで、売り切れ店が続出しているのだ。

東京のとある下町のたばこ店の前で、30代のサラリーマンが途方に暮れていた。「エコーが売り切れなんですよ。売ってる店3軒回っても…どこもダメでした」
以前から「松田優作が吸っていたのにあこがれてエコーを買っていく若い人もいた」(都内のたばこ店)など、確かにごく一部に愛好家はいた。そんなマニア向けのたばこに、文字通り火がついた。理由は、値上げ後も200円台で買えるからだ。
本紙が調査した都内の約30のたばこ店の多くは「値上げ以降、全体の売上げは大幅に下がっているけど、エコーやわかばはよく出ている」。もともと取り扱っている店が少ないため、置いていない店にも「『ここはわかばは置いてないの?』という客が、日に5人は来るようになった」とも。
旧3級品はクセのある味のため「強制的に慣らしたい」と〝決意のカートン買い〟をする人も多く「この1週間で10カートン売れた。普段は2〜3か月かけてもそんなに出ないのに」と爆発的に売れている店もあった。
大阪・お初天神のたばこ店も同様の現象が見られ「エコーが値上げ前から売れ出し、わかばは若い人が吸い始めてるみたい」。曽根崎新地のタバコ店は「値上げになってわかばが急に売れ出して、今は売り切れ状態」と話した。新世界の老舗たばこ店主は「わかばとゴールデンバットが人気で、マイルドセブンやマールボロから転向する人が多く、値上がり前の1・5倍近く売れてます」という。
もっとも、ご新規が増えている現状に「現在はあくまでお試し期間。合わない人はまた元の銘柄に戻るだろう」と冷静に分析する店主もいる。
今なら売れるのに安価たばこを置いてる店が少ないのは利益率の問題から。大阪・堂島の店主は「マージンが1割ですから、もともと安いのは置いてない。最近になって安いタバコの問い合わせがあるが、新たに置く気はない」と話している。
ちなみに「〝しけもく〟でも最後まで吸いたい人が多いようで…以前の2倍くらいは出てます」と、キセルまで売れるようになったという。

【旧 3級品とは】1985年に廃止された製造たばこ定価法第1条により「中質及び下質の葉たばこを主原料に用いて調製したもの」と定義されていたもので、「エコー」「わかば」「しんせい」など6銘柄。現行のたばこ事業法でも旧3級品の課税額は、統合された旧1級品と旧2級品に比べ安い。

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