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117人に“暴行”静岡の凶悪ザル御用

 8月下旬から静岡県東部に出没、住民らにかみつくなど暴れ回っていたサルとみられるニホンザル1匹が10日、同県三島市内の民家で捕獲された。市などによると、この日午後、2階ベランダから民家に侵入したサルを住人男性が窓を閉めて家の中に閉じこめ、駆け付けた市職員や警察官ら総勢11人が取り押さえた。市によると推定4~5歳で体長は約60センチ、人間なら18~20歳。性別は不明という。捕まったサルは市役所内のオリに“収監”され、しょんぼりしていたが、この夕、市内にある動物公園に移送された。

 1カ月以上にわたり静岡県内を暴れ回った「かみつきザル」が、ついにお縄になった。お手柄は三島市川原ケ谷に住む米山悠己さん(33)一家だ。この日午後0時半ごろ、妻高江さんが、2階ベランダの手すりに座っているサルを発見。報告を受けた米山さんが、ベランダに通じている子ども部屋のドアを密閉した上で、窓を全開にした。そしてベランダ沿いにサルを部屋に追い込んで窓を閉め、市に連絡した。

 米山さんによると、閉じこめられた時、サルは驚いた表情をし、室内のクロゼットに慌てて逃げ込んだという。連絡の10分後には警官や市役所職員など総勢11人からなる捕獲部隊が到着。催涙スプレーや約5メートル四方の大型ネットなどを使って午後1時30分ごろ、クロゼットから飛び出してきたところを捕獲した。

 米山さん宅は3世帯8人暮らし。9月11日にも同じベランダにサルが座っているのが目撃されており、米山さんは「また出没したら閉じこめようと思っていた。これで子どもも安心して外で遊ぶことができる」と笑顔で話した。米山さん宅付近では、この日午前にも女児ら3人がサルにかまれる被害に遭っていた。

 同県では今年8月下旬からサルに襲われる被害が相次ぎ、被害者は三島市、富士宮市、富士市、裾野市、沼津市、長泉町の5市1町で117人、三島市だけで62件にのぼっていた。同市では対策本部を設け、バナナ入りのワナを設けるなど捕獲作戦を展開。捕まえた人には20万円の懸賞金を用意するなど必死の捜索を続けていた。市では捕獲後に目撃や被害情報がないことなどから、今回のサルが「同一犯」とみており、11日にも米山さんに懸賞金を出す予定。

 サルはこの日夕、市内の動物公園「楽寿園」に預けられた。オリの中でおとなしく丸まっているという。市では今後、県と相談の上で対応を考えるとしているが、県森林・林業研究センターの大橋正孝研究員は「山に放せば、野生のサルにかみつく文化が広まる可能性がある。これだけ被害が出たので殺処分もやむを得ない」と話している。【荒木俊晴】

 [2010年10月11日9時22分 紙面から]


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