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阪神が、3度目のFA権を取得した金本知憲外野手(42)との残留交渉を16日からのクライマックスシリーズ前にも行うことが10日、分かった。今季は右肩を痛め、不本意な成績に終わったが、球団側は来季も主力で活躍できると判断。他球団への流出の可能性もあるとみて、慰留に全力を挙げる。
鉄人の流出阻止へ、最大限の誠意で慰留する。金本は8月17日に2002、06年に続く3度目のFA権利を取得。球団首脳のひとりは「来季も必要な戦力なので、(協約で定められた減額制限を超える)40%以上のダウンということは絶対にない。再契約を考慮した条件となる」と明言。少なくとも年俸2億7000万円以上の条件提示を含めた交渉を今週中にも行うことになった。
02年に広島から阪神にFA移籍した金本は、2度目の権利を取得した06年オフに3年契約を結び直し、今季は年俸4億5000万円の単年契約だった。プロ19年目のシーズンは右肩痛のため、フルイニング連続試合の世界記録が1492で途切れるなど、打率2割4分1厘、16本塁打、45打点と不本意に終わった。
だが、球団側は右肩の状態が良くなれば、来季も主軸を打てると確信。将来の幹部候補としても、素早い対応をとることになった。南球団社長も「残留要請の交渉の中で必要とあれば、話をしたいと思っている。すでに立ち話程度では来季も頼むぞとは伝えてある」と、球団トップの直接出馬も辞さない覚悟を示した。
今回の権利行使に関して、自身は態度を表明していない。ただ、02年のFA移籍の際に虎入りを口説き落とした星野SDが、楽天の次期監督の本命に浮上。仙台は東北福祉大時代に過ごした、ゆかりの地でもある。契約がこじれた場合、右肩の状態を考え、DH制のあるパ・リーグ移籍を希望しても不思議ではない。万が一のケースに備え、虎が水面下で懸命の慰留工作をスタートさせる。
(2010年10月11日10時41分 スポーツ報知)