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◆Jリーグ・ナビスコ杯 準決勝第2戦 清水1─1広島(10日・アウスタ日本平)準決勝第2戦の2試合を行った。広島はアウェーで清水と対戦。後半19分にMF山岸智(27)のゴールで先制すると、1点は返されたものの何とか引き分けに持ち込み、2戦合計3対2で勝利し、初の決勝進出を決めた。磐田は敵地で川崎を3対1で破り、2戦合計3対2で決勝に駒を進めた。決勝は11月3日に国立競技場で行われる。
広島の願いがこもった一撃だった。後半19分、左サイドで受けた山岸は、中央にドリブルで切れ込むと、思い切り良く右足を振り抜いた。「相手との距離が近くなかった。シュートコースもあった」。GKは一歩も動けない。美しい弧を描いた弾道はゴール右隅に突き刺さる待望の先制弾だった。ドローで決勝進出が決まる一戦。後半42分に1点を失ったが、しのぎ切った。
ペトロヴィッチ監督の“バクチ”も当たった。前半、流れをつかめないまま終わると、後半からMFミキッチを右サイドに投入。山岸を左サイドに回し、左のMF服部をセンターバックに置いた。「アイデアが生まれたというより、ほかに選択肢がなかったんだ」と指揮官はほくそ笑んだ。
エースのために―。主将のFW佐藤が9月8日のナビスコ杯準々決勝・G大阪戦(万博)で右肩鎖関節を脱臼し離脱。エース不在の危機を迎えたが、「寿人を国立へ」の合言葉の下、ひとつになった。背番号11は24日の湘南戦(広島ビ)にも戦列復帰予定。試合後、今季川崎から加入した山岸には、寿人から「広島に来てくれてありがとう」とメールが届いた。「一緒に優勝しよう」と返した。
94年にサントリーステージ優勝があるものの、その後は3大タイトルはない。悲願のタイトル獲得へ。強固なきずなで結ばれた広島が、頂点へ突き進む。
(2010年10月11日11時41分 スポーツ報知)