歌、ダンスが認知症防ぐ…宝塚ＯＧが論文発表！

論文を手にする宝塚歌劇団ＯＧの桝谷多紀子さん

　元タカラジェンヌで兵庫県宝塚市の歯科医・桝谷多紀子さん（６５）が、平均年齢８０歳の宝塚歌劇団ＯＧの脳機能を調べ、「タカラジェンヌは年をとっても認知能力が高い」との研究結果をまとめた。若いころ練習した歌やダンスが影響していると分析し、国際医学雑誌に論文を発表。認知症予防の解明につながる可能性があるとして、専門家の注目を浴びている。

　「健康で生き生きしているのは、かつての厳しいけいこが影響しているのではないか」。宝塚ＯＧとの交流を通じて感じた桝谷さんは、学問的に証明したいと６０歳で神戸大大学院の医学研究科に進み、博士号を取得した。

　無作為に選んだＯＧ組織「宝友会」の会員と、一般女性計１２４人に言葉の復唱や計算をしてもらい、認知症の診断基準となる認知機能を３０点満点で数値化。ＯＧは、一般女性と比べて平均点が１・６点高く、統計学上明確な差が認められた。桝谷さんは「芸術活動が健康や生きがいにも役立っていると伝えたい」と話している。

　桝谷さんは１９６０年代後半、宝塚歌劇団で娘役「花園とよみ」として活躍。４年半で退団後、ＮＨＫ大河ドラマなどに出演したが、３３歳で女優業を引退。歯科医を目指し、４７歳で開業した。

（2010年10月11日06時02分  スポーツ報知）

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