富岩運河岸の斜面から生き埋めの犬を救出

富山中央署員が救出した、運河岸の斜面で顔だけ出した状態で埋められていた犬

　富山市興人町の富岩運河岸の斜面で９日、山のように盛られた土に犬が顔だけ出した状態で埋められているのが見つかった。消防、警察署員が救出し、富山中央署で保護した。同署は悪質ないたずらか飼い主が捨てた可能性があるとみて、動物愛護法違反容疑で調べている。

　現場は富山湾につながる運河。住宅街が右岸にあり、犬は工場が点在する左岸に埋められていた。同署によると、９日午後２時すぎ、通りかかった男性が犬の鳴き声に気付き、消防に通報。犬は横たわった状態で上から大量の土をかけられていた。盛り土は高さ７０～８０センチ、直径約１５０センチの山状で、「すそ野」付近で顔だけ出して、か細い声で鳴いていたという。署員らが約３０分かけて土を取り除いて救出。発見当時は雨が降っており、通行人は少なかった。

　犬は体重約３０キロの茶色の雑種。首輪はつけていなかった。同署によると、オスの老犬とみられ、足の関節も弱っていて目はショボショボしている。９日の救出当初はぐったりとしていたが、同署でドッグフードや水を与えると回復し、おりの中を歩き回るようになった。連休明けまでに飼い主が見つからない場合は、保健所に送る手続きを取ることになるという。

（2010年10月11日06時02分  スポーツ報知）

ソーシャルブックマークに登録