金正恩氏軍事パレード観覧、観衆の前に登場

平壌の金日成広場で行われた軍事パレードを観閲し、拍手する金正恩氏（右から２人目）と金正日総書記（右端） Photo By 新華社＝共同

　北朝鮮の朝鮮労働党が創建６５周年を迎えた１０日、平壌の金日成広場で記念の軍事パレードが行われ、金正日総書記の後継者に決まった三男の党中央軍事委員会副委員長、金正恩氏が１０万人を超える観衆や平壌市民の前に姿を現した。正恩氏は金総書記らとひな壇に登場、後継体制づくりが軍を基盤に本格化していることが鮮明となった。

　共同電によると、正恩氏は総書記から右側２番目の位置でパレードを閲覧。総書記が着用するものと似たデザインの黒のジャンパー風スーツ姿で、党内序列とは別に特別な地位にあることを印象づけた。将兵やミサイル部隊に手慣れたしぐさで敬礼や拍手を送り、笑顔を見せる場面も。李英鎬総参謀長らと時折話を交わす姿は自信や余裕もうかがわせた。

　既に９日のマスゲーム公演を総書記とともに観覧しメディアの前に登場していたが、この日は国家的な公式行事に初めて登場、内外に後継者としての存在感も示した。

　北朝鮮での軍事パレードは２年ぶり。７月ごろから、平壌駐在の外交団に「過去最大規模の軍事パレードになる」として招待状を発送。朝鮮中央テレビは異例の実況中継を行った。

[ 2010年10月11日 ]