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特捜前部長&前副部長 恩師と同期で大弁護団

 大阪地検特捜部の証拠改ざん隠ぺい事件で、前特捜部長大坪弘道(57)と前副部長佐賀元明(49)両容疑者が大弁護団を結成する見通しであることが10日、分かった。最高検に徹底抗戦する構えで、多くの法曹関係者は「無罪になれば厚生労働省事件の二の舞いになる」と指摘。検察を揺るがす激震はさらに大きくなってきた。

 最高検は部下の検事らの証言を基に「組織的隠ぺい」のシナリオを描いているが、「捜査のプロ対プロ」の全面対決の様相を見せている。

 大坪容疑者は主任弁護人に弁護修習時代の恩師を選び、脇を司法修習同期の弁護士で固めた。弁護団は最終的に20人規模に膨らむ見通し。

 佐賀容疑者は、検察内で反対が根強い「取り調べの可視化」の導入を訴えてきた弁護士を選任した。

 捜査の焦点は、1〜2月に主任検事前田恒彦容疑者(43)=証拠隠滅容疑で逮捕=によるフロッピーディスクのデータ書き換えについて報告を受けた大坪容疑者らが「故意」と認識していたかどうか。検察関係者によると、前田容疑者は逮捕数日後に容疑を認め「大坪前部長らに故意だったと打ち明けた」と供述した。

 さらに最高検が重視するのが、1月末に佐賀容疑者に“告発”した同僚検事らの証言。うち1人は、地検次席検事へ問題を報告した際、大坪容疑者に「正直に話しましょう」と進言したが、「考えが甘い。公表されるぞ」と拒否されたと最高検に説明した。

 「まさにデジャビュ(既視感)だ」。1日の大坪前部長らの逮捕後、ある検察OBはそう漏らした。

 最初に逮捕した部下らの供述を基に、上司へ捜査の手を伸ばすという展開は、村木厚子さん(54)の無罪が確定した厚労省の文書偽造事件と酷似。検察幹部の1人は「客観証拠はどこまでそろっているのか。大阪特捜の二の舞いにならなければいいが」と危ぐした。

 通い慣れた大阪拘置所に収容された大坪容疑者。接見した弁護士によると、取り調べ状況を記録する「被疑者ノート」を差し入れると「これが例の…」とつぶやいた。厚労省事件では村木さんの部下が被疑者ノートに記した内容が無罪につながっただけに、ある大阪地検幹部は「皮肉だな」とうめいた。

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