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城島決意表明『ファンのためCS突破』

 気迫のこもった表情で打撃練習に励む城島=甲子園(撮影・飯室逸平)
 気迫のこもった表情で打撃練習に励む城島=甲子園(撮影・飯室逸平)

 2位でレギュラーシーズンを終えた阪神は10日、甲子園で全体練習を行い、CSファーストS(16日開幕・甲子園)へ向け再始動した。ダイエー時代に3度の日本シリーズ出場を経験した城島健司捕手(34)は、これから始まる短期決戦を「144試合を戦ったご褒美」と表現。気負わず自然体を貫きながらも、ファンのために戦う決意を示した。

  ◇  ◇

 ダイエー時代に日本シリーズ3回、プレーオフ1回を経験した城島が言った。「CSは144試合戦ったご褒美。甲子園でもう一度、野球をやれることでファンの皆さんに1年間、タイガースを好きでよかった、応援してよかったと思われる野球をしないといけない」。虎の司令塔は1週間後に控えた短期決戦へ新たな決意を口にした。

 練習後、報道陣に応対した約10分で数多く口をついたのは「幸せ」というフレーズだ。セ・リーグで、この時期に試合ができることを許されたのは中日、阪神、巨人の3球団だけ。長いペナントレースでリーグの雌雄は決しており「日本でここしか野球をやっていないわけですから。もう一回、ご褒美としてホームで野球をやれる」と穏やかな表情を浮かべる。

 もちろんプロとして、本拠地であれ敵地であれ、ベストを尽くすのが城島の信念。ただ一方で応援してくれた地元のファンに、もう一度プレーを見せられるのは、野球選手としてこの上ない幸せだ。その心構えが日本シリーズ出場権をかけた戦いの中で、大きな意味を持ってくる。

 ダイエー時代の99年、初めて日本シリーズに出場した際は「正直、何をやっていいか分からなかった」と言う。それが場数を踏んでいくことで「しっかり免疫もできた」。ポストシーズンは計23試合で打率・318、22打点、12本塁打と無類の強さを発揮しており、ジョーの言葉には確かな説得力がある。

 この日、練習開始前にはロッカーとベンチをつなぐ通路に、報道陣の通行を規制する張り紙が出されていた。これを発見した城島は「厳戒態勢になったん?そんなのいらんて!」と笑いながら自然体を強調した。グラウンドでは普段通り、アップ、打撃練習などのメニューをこなし「セでのプレーオフは初めてですけど、しっかりパフォーマンスできる準備はします」と今後の調整に抜かりはない。

 長いペナントレースを戦い抜き、セ・リーグの覇権は中日に渡った。それでも日本一への挑戦権は残っている。「ここで連勝、連敗したからと言って強い弱いは関係ない」と持論を展開した城島。まだ野球をやれる‐。その幸せをかみしめて戦い抜く先には、必ず光が待っている。

(2010年10月10日)

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