【コピアポ共同】チリ北部コピアポ郊外の鉱山落盤事故で、同国のゴルボルネ鉱業相は11日、地下約700メートルに閉じ込められた作業員33人を地上に引き上げる救出作戦を、13日午前0時(日本時間13日正午)に始めると発表した。
8月5日の事故発生から2カ月余りを経て、救出の日程が確定した。ピニェラ大統領のほか、作業員のうち一人の出身国、隣国ボリビアのモラレス大統領も立ち会い、国を挙げての一大プロジェクトとなる。
鉱業相によると、9日に貫通した救出用トンネルの内壁の補強工事は11日午前に完了。作業員を引き上げる救出用カプセル「フェニックス(不死鳥)」をトンネル内に実際に運び入れて、作業状況を確認しているという。鉱業相は「(トンネルの)内側の状況は問題ない」などと述べた。
鉱山があるアタカマ砂漠は夜間になると濃霧が発生。救出した作業員をおよそ50キロ離れたコピアポ市内の病院に搬送するヘリコプターが離着陸できない恐れもある。このため天候次第では、陸路でコピアポに搬送することもあるとしている。
11日午前、救出用トンネルの掘削に使われた大型機械が鉱山現場から撤去され、家族の声援を受けながら現場を離れた。