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【サッカー】

広島初の決勝進出 ナビスコ決勝男が決めた

2010年10月11日 紙面から

 Jリーグのヤマザキナビスコ・カップは10日、準決勝第2戦の2試合を行い、広島が初の決勝進出を決め、磐田は9年ぶり5度目の決勝に進んだ。ホームの第1戦で清水に2−1で勝った広島は、第2戦ではMF山岸智(27)のゴールで1−1で引き分け、2戦合計3−2で逃げ切った。磐田はFW山崎亮平(21)の勝ち越し弾などでアウェーで川崎に3−1で勝ち、2戦合計3−2と逆転した。決勝は11月3日に東京・国立競技場で行う。

 「何をそんなに恐れている? 次のステージに進みたいならゴールがないとダメだろ?」。指揮官がハーフタイム中、前半自陣に引きこもっていたチームを覚せいさせる言葉を投げ掛けた。

 そして後半。同時に4人のポジションを動かすペトロビッチ監督の「玉突き配置」で、右サイドで攻め上がれなかった山岸が左に移る。そこに勝機が舞い込んだ。

 19分、森崎和のサイドチェンジに左から走り込む山岸。ボールを受け、迷わずミドル。この試合で自身初のシュートがネットを揺らした。終盤こそ同点弾を浴びたが、2戦計1勝1分け、決勝へと進める貴重なゴールだった。

 次は自身4度目の決勝舞台だ。2005年、オシム監督時代の千葉で左サイドとして初制覇。翌06年も優勝を味わった。だが川崎時代の昨年は準優勝を経験したが、トーナメントに入ってから決勝までほとんど出番なし。リーグ戦でも重用はされず無得点。「元FW」の決定力を生かせず低迷した。そのため、2度目の移籍を決断した。

 この試合後、右肩負傷で離脱中のエースFW佐藤寿からメールが届いた。市原(千葉)ユースで2トップを組んだ相棒からは「広島に来てくれてありがとう」。山岸は「一緒に優勝しようと返信した。それに、監督を胴上げしたい」。決勝男が新たな気持ちで臨んでいる新天地。今度こそ3度目のタイトルを獲る。 (上條憲也)

 

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