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【サッカー】あす韓国戦 本田「結果にこだわる」2010年10月11日 紙面から
【ソウル松岡祐司】サッカー日本代表は10日、ザッケローニ監督の采配(さいはい)2試合目となる親善試合の韓国戦(12日・ソウルW杯競技場)に備えてソウル入りし、北朝鮮国境に近い北部の坡州(パジュ)で練習した。攻守のパート別で戦術を確認し、10人対10人のゲーム形式の練習で調整。宿敵の韓国には今年2戦2敗とあって、FW本田圭佑(CSKAモスクワ)は結果最重視の姿勢を鮮明にし、スマートな男にしては珍しく「闘魂」を強調した。 心の、魂の叫びか。現実を正視した本田圭は、焦燥感を隠さなかった。 「個人的には、韓国の方が僕たちよりレベルが高いんで、気持ちの入った韓国に勝つには、もう少し気持ちを入れていかないと。ありきたりな言葉ですけど、ボール際とか、当たり前のところを譲らないことが勝利への近道になる」 W杯直前の5月。宿敵に喫した惨敗劇が脳裏から離れない。朴智星(マンU)、李青龍(ボルトン)らが躍動するのを、ただ見守るしかなかった。まるで何もできなかった。胸中にひっかかった「かさぶた」。傷を治す処方せんはやはり限られている。 「何度も同じ相手に負けるのは嫌なんで。結果がほしい。アルゼンチン戦とは違った内容になる。内容以上に結果が大事になる」 そして、もう1つの大きな傷。「ゴールがすべて」と語る男の深刻なゴール欠乏症。W杯後はリーグ戦、カップ戦、代表戦計18試合無得点。W杯前とは違う。求められている分、責任がある。 「やっぱりゴールにこだわってプレーしたい。(無得点が続いているが)それが実力なので受け止めて、甘くないと感じているので。警戒されても点が取れるように、総合的にレベルを上げていかないといけない」 危機感の発露なのだろう。ソウルでの初練習で、本田圭はあえて大きな声を張り上げ、気勢を上げようとした。ときに感情がほとばしるのもいい。淡々と冷静に−だけではなく、熱さ、気迫、闘争心を強調したのも、自らへ向けた厳しさだ。ゴールを奪い、アジアの虎を眠らせた時、その感情のリミッターは解除される。
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