2005年 11月 21日
宮崎勤事件を覚えてますか?
 いや、ちょっとしゃれにならんよ・・・見ている目の前で削除が起こりました。ところどころでは話題になっているかもしれません、もしかしたら目にした事のある方も。読売Weeklyさんのブログがネタ元です。歌う蛙です。

 まずは、宮崎勤事件に対して。蛙としてはまだ大きくなる以前の話で、話半分ぐらいにしか聞いたことがありませんが、オタクによる幼女殺害ということで、オタクバッシングの始まりだったように記憶しています。大量のアニメがあったとか・・・参考に事件について詳しく報じているサイトを⇒宮﨑勤・幼女連続誘拐殺人事件(警察庁指定117号)
 上記サイトで注目すべきは『宮﨑の部屋には多量の児童猥褻ビデオや漫画が発見された』という点。これは、おそらくマスメディアを通してこの事件を知っているヒトにとっては当然の共通認識でしょう。かくいう蛙自身もそう思い込んでいました。

 さて、そんなときに、上記読売Weeklyさんから次のような記事が出ました。最下部に全文引用したものを残しておきます。
 本記事はいったいどうなっているのかというタイトルで、先の毒殺少女や同級生殺害男子などからはじまっているよくある社会言及記事のように思えます。(念のため、今回の引用部はすべてこの記事からの引用です)
 ところが、この記事の問題点はそこじゃありません。理解不能な事件として先の『宮崎勤事件』をだしてきて、「最初に彼の部屋に入ったのは私だ!」と自慢しています。そこで、例の大量のビデオ群を見て相当に驚いた旨が書かれています。しかし、ここからが、蛙たちの認識とは違うところ、実際に現場を見た人間の声が見られます。
おそらく、あの部屋の映像を覚えておられる方は、
あのビデオはみんな、アダルトとか盗撮とかロリータとかそんな類のものだと思っているのではないでしょうか。
実は違うのです。
大慌てで、ビデオのタイトルを写したのですが、
ほとんどは「男どあほう甲子園」とか「ドカベン」といった、
ごく普通のアニメばかりでした。
その中に、おぞましい映像が入ったビデオも含まれていたのですが、
少なくともそれはごく一部だったのです。
 明らかに、蛙たちのもつ『宮崎勤像』とは違いますよね?蛙はてっきり、全部ロリAVとかエロアニメだとばかり思っていました。そして、おそらく当時のメディア・・・いえ、今のメディアもそのように伝えています。
 どうしてこのような相違が起こったのかも、この記事を書いた記者は続けています。
なぜ、そういうイメージが伝わってしまったか、
については理由があります。
部屋の隅には、数十冊の雑誌の山がありました。
どんな雑誌かももちろん確認しました。
大半は、「GORO」「スコラ」です。
20代の男性としては、ごくごく普通でしょう。

その中に「若奥様の生下着」という漫画が1冊ありました。
ある民放のカメラクルーがそれを抜き取って、
一番上に重ねて撮影したのです。
それで、あの雑誌の山が全部、さらにビデオもほとんどがそういう類のものだという、
誤ったイメージが流れてしまったのです。
 ・・・これが今までずっと続くオタクバッシングのさきがけとなった「オタク像」の原型です。正直、この記事を読んだとき蛙はあごが外れました。いままでずっとメディアの作り出したモノに流され続けた・・・記者は次のようにこの記事をしめています。
ま、犯した犯罪からすれば、そのくらいは誤解されても仕方がないかもしれませんが、
それでもやっぱり、事実とは違ったのです。

 つまり、歪曲して事実と違う報道をして・されて、当然だったと。それが(世間一般には)一流企業「読売新聞社」に勤める人間の言う台詞ですか?メディアは情報を正しく伝える責務があるはず。それすら放棄している発言です。
 上記の『宮﨑の部屋には多量の児童猥褻ビデオや漫画が発見された』とは明らかに異なりますよね。多数の、ではなく本当は『一部』だったんですから、なぜそれを訂正しようと動かなかったんだ!?

 まぁ、ちょっと感情を落ち着けると、かなり期間がたっていますが、正直にこのことを告白したのは評価すべき・・・と思っていました!マスコミの卑怯な手。本記事は削除されています。というか、18:20、ちょうど蛙がこれを書き出したところで消されて、バックアップとって置いてよかったーって本気で思いました。これで、この木村記者を擁護する理由はなくなりました。てか、本気でリアルタイム削除に遭遇できるとは思ってなかったからちょっとテンション上がる(w
 んじゃ、木村記者、「ある民放のカメラクルー」の名前を教えてもらおうか?てか、どこのテレビ局もおもしろおかしくオタクを犯罪者のように扱いましたし、同罪か。
 ちなみに、この木村記者、2005/11/19の記事で不適切引用記事関連ではありますが、「反省すべきは反省し、ゼロから出直します。今後ともよろしくお願いします。」とか書いていますけど、本当に反省しているなら、勝手に削除とかしないよね?少なくとも、削除にたる理由を教えていただきたいものですが。

 あーディスプレイの前のオタク諸君。君たちが世間から今まで迫害されてきたのは、こういう馬鹿たちのメシの種にするためだったんだよ。ちょっとは怒ろうよ(ww 例えば・・・>1989コミケ会場前で 「ここに10万人の宮崎勤がいます」 と叫んだワイドショーのテレビレポーターが現れ、非難の的に (TBS)。蛙としてはオタクとかコミケとかは特に興味ないけど、報道っつーのはもっと、公正であるべきだと・・・志すものとしてかなり情けない。


 とりあえず、蛙たちが出来ることは、二度とこんなふざけたマネがされないように、糾弾することです。幸いに今はネットという最強の手段があるので、権力がなくてもそういうのは出来るようになってますし。
 関係ないよ、とか思ってるヒト。コレって、めちゃめちゃ怖いことですよ。マスコミの望むように世間を操作することが可能だというのを実証しているんだから。ちょっと彼らが本気出せば蛙を犯罪者として祭り上げることすら余裕ってことを言ってんですよ?
 メールでもブログでも電話でもなんでもいいから、問題点を指摘していきましょ。かなりムカついてきましたが・・・どうしようもないか。よくわからないけど、読売Weeklyのメールアドレス置いておきますね⇒yw@yomiuri.com

 正しいこと・真実を伝える。コレってそんなに難しいことですかね。たしかに、こういう大騒ぎを望んでいるのは一般市民でもあるという反論がきそうですが・・・毒殺少女なんておもしろおかしくやってるしね・・・でも、虚偽を伝えるのは明らかに良くない。この国のマスコミというのはもう死んでしまったのでしょうか。てか、やっぱネットがあってよかったな、と再認させられる一件でした。



<参考リンク>
不可視型探照灯 さん 事件報道のリソースに「恣意的な映像」を加えていたマスコミ、それを黙認するマスコミ。
かなり参考にさせていただきました。リンク豊富で勉強になります。
白の女王 さん マスゴミの民衆を煽る方法。
社会心理学からの分析がすごく興味深いです。
穏やかな日々 さん 今頃印象操作の告白ですか。
こちらもリンクがすごい豊富で宮崎事件について詳しく言及されています。
 その他、たくさんのところを参考にさせていただきました。本当にありがとうございました。

 元記事をコピペしたものを残しておきます。なお、リンクをたどっても、2005/11/21 19:00の段階では削除されているのでごらんいただけないと思います。もし、完全なHTMLファイルがほしい方は蛙にコンタクトとってください。何らかの方法でお渡しします。ちなみに、上の参考リンクも元記事にトラックバックされてたものだから、ネットのチカラってやっぱ偉大だなぁ~って思いますね。
2005/11/12
いったいどうなっているのか(格闘する読売ウイークリー編集部)
女子高生がタリウムを母親に飲ませたかと思えば、
今日は同級生の女の子を殺した疑いで高1の男子が逮捕。
いったい、どうなっているのでしょう。
とても理解できません。

10年ほど社会部にいたので随分事件取材もやらされました。
警視庁記者クラブでは、
詐欺とか汚職などの知能犯を扱う捜査2課の担当だったせいで、
その後もそんな事件ばかり取材しました。
知能犯ですから、頭を使った犯罪なのですが、
動機はほとんどが「お金」。
その点では、大変わかりやすいのです。

理解不能と思った事件も、多くはありませんが、経験しました。
忘れられないのは、平成元年の「宮崎勤事件」です。
幼女4人の連続誘拐殺人。
オウム以前の、戦後最大の事件かもしれません。

ビデオテープで埋まった宮崎勤の部屋の映像を覚えている方も多いと思います。
実は、事件後あの部屋に初めて入ったのは私です。
宮崎勤が逮捕されたという一報で、
五日市町の彼の自宅に急行しました。

なんと、まだ警察官も来ていなくて、
3-4人の他社の記者が彼の両親を取り囲んで話していました。
そのうち、だれかが彼の部屋を見せてほしい、と言ったところ、
彼の父親はどうぞ、どうぞ。
母屋から彼の部屋には幅30センチほどの板が通路代わりに渡されていました。
幅が狭いので一人ずつ渡ることになり、
5,6人の記者でじゃんけん。
で、私が一番になった、というわけです。

部屋に一歩入ったときのことは忘れられません。
窓がなくて薄暗く、
四方の壁面がすべてビデオテープで埋め尽くされていたのです。
テレビとビデオデッキが3-4台あったと記憶しています。
そんな部屋は見たことありません。
まさに「理解不能」でした。

おそらく、あの部屋の映像を覚えておられる方は、
あのビデオはみんな、アダルトとか盗撮とかロリータとかそんな類のものだと思っているのではないでしょうか。
実は違うのです。
大慌てで、ビデオのタイトルを写したのですが、
ほとんどは「男どあほう甲子園」とか「ドカベン」といった、
ごく普通のアニメばかりでした。
その中に、おぞましい映像が入ったビデオも含まれていたのですが、
少なくともそれはごく一部だったのです。

なぜ、そういうイメージが伝わってしまったか、
については理由があります。
部屋の隅には、数十冊の雑誌の山がありました。
どんな雑誌かももちろん確認しました。
大半は、「GORO」「スコラ」です。
20代の男性としては、ごくごく普通でしょう。

その中に「若奥様の生下着」という漫画が1冊ありました。
ある民放のカメラクルーがそれを抜き取って、
一番上に重ねて撮影したのです。
それで、あの雑誌の山が全部、さらにビデオもほとんどがそういう類のものだという、
誤ったイメージが流れてしまったのです。

ま、犯した犯罪からすれば、そのくらいは誤解されても仕方がないかもしれませんが、
それでもやっぱり、事実とは違ったのです。
高校生逮捕の夕刊を見て、
そんなことを思い出しました。
(苦悶デスクこと・木村透)

by kabutomushi3 | 2005-11-21 19:30 | ニュース | top▲
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歌う蛙からのおしらせ
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