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【大リーグ】

ヤンキース圧巻のスイープ

2010年10月11日 紙面から

リーグ優勝決定シリーズ進出を決め、祝勝会でシャンパンを浴びながらはしゃぐヤンキースのロドリゲス(手前)とカノ=ヤンキースタジアム(AP=共同)

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 王者が余裕のスイープだ。9日(日本時間10日)、ア・リーグ地区シリーズ(S)第3戦2試合が行われ、ワールドシリーズ連覇を狙うヤンキース(ワイルドカード=WC)は6−1でツインズ(中1位)を下し、無傷の3連戦スイープで2年連続のリーグ優勝決定シリーズ進出を決めた。もう1試合は、レイズ(東1位)がレンジャーズ(西1位)に6−3と逆転勝ちし、今シリーズ初勝利で1勝2敗とした。10日(同11日)は、レイズ−レンジャーズ第4戦、ナ地区S第3戦の2試合が行われる。

 連覇しか眼中にない王者にとって、今季2度目のシャンパンファイトもただの儀式だ。意外にも、WCでは4度目の出場で、地区S突破は球団史上初めて。リーグ優勝決定戦に一番乗りしたのに、大騒ぎしたのは、この日本塁打を放った“お祭り男”スウィシャーぐらい。シャンパンのボトルは昨年の地区S突破時の半分ほどの60本と少なく、ほとんどの選手が早々に切り上げた。「われわれにはまだやるべきことがたくさんある」。自身6個目のリングを狙うジーター主将の言葉がすべてを表していた。

 昨年の開場以来最多の5万840人をのみ込んだヤンキースタジアム。王者の強さだけが際立った。伏兵テムズの一発など、4回までに5点の援護を受けた先発ヒューズが7イニング4安打無失点の好投。投打ががっちりかみあっての完勝だ。

 今季最後の26試合を9勝17敗で終えたチームがいきなりこの強さ。あまりの変身ぶりに、報道陣から相性のいいツインズと対戦するために「意図的に、地区優勝を狙わなかったのか」という質問まで飛び出し、ジラーディ監督が「われわれは地区優勝を狙っていたんだ。誤解だ」と少し気色ばむ場面もあったほど。そんなねたむ声が飛び出すことが強者の証し。テムズは「まだ3勝。あと8勝が必要だ」と言った。浮かれた様子のない常勝軍団が、このまま一気に連覇へ突っ走る。 (阿部太郎)

 

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