【軍事情勢】「粛々」と「冷静」に滅ぶ国家
2010/10/09 23:13更新
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語感・行間が醸し出す日本語の精緻(せいち)な機微は、外国人泣かせではあるが、使いこなせる真(まこと)の日本人には、それはそれで趣があり、日本社会の中でも重要な役割を果たしてきた。だが、時としてその種の“日本語”は「逃げ口上」に利用されるから要注意。沖縄県・尖閣(せんかく)諸島付近で中国漁船が海上保安庁の巡視船に故意に衝突、船長を逮捕しながら釈放した事件でも「粛々」「冷静」など“慣用語”の大安売りが、民主党政権の見苦しい言い訳に大いに貢献した。
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記事本文の続き ■「イラ菅」返上?
海保も所管する馬淵澄夫国土交通相(50)は9月24日午前、記者会見で「国内法にのっとり粛々と対応することに変わりはない。毅然(きぜん)とすべきだ」と語った。当然の発言ではあったが、頼もしかった。ところが、船長釈放決定の24日夕には「検察の判断」に責任を転嫁し、政治責任には言及していない。前原誠司外相(48)も「粛々」を連発した。釈放後ですら「もし同様の事案が起きれば、また同じような対応を粛々とすることに尽きる」とまで断言しており、かなり「粛々」好みのようだ。「検察が判断したことについては、政府の一つの機関が決めたことだから、われわれ(閣僚)はその対応に従う」と前置きしているから、閣僚の制度上の姿勢に言及したのだろうが、実態は「同種事件が起きたら、また粛々と釈放する」と宣言したに等しい。
一方、「冷静」派も多かった。その筆頭格は、菅直人首相(64)。「冷静に努力していくことが必要」などと、およそ「イラ菅」の異名にふさわしからぬ発言に終始している。 日本語の“奥の深さ”は「粛々」「冷静」にとどまらない。「大局的」「総合的」という便利な言葉も多投された。「戦略的互恵関係を構築するについて、刑事事件の処理とは別に、何が良くて、何が悪いかというのは別途、われわれが考えるべき大局的な政治判断が必要だ」(仙谷(せんごく)由人(よしと)官房長官)、「総合的に判断するということは、現行制度上ありうる」(岡田克也幹事長)といった具合だ。
いうなれば、民主党政権は「粛々」と「冷静」に、そして「大局的」かつ「総合的」に、中国の武威と経済・文化上の恫喝(どうかつ)に屈したのである。
■超大物「第4列の男」
民主党の議員とその秘書、党職員には左翼(反代々木)系市民活動家がウヨウヨいるが、公安筋によると、超大物の国会議員は学生時代「第4列の男」としてマークされていたのだそうだ。「アンポ反対」デモの際、警察・機動隊は第1列から3列目までを指導・煽動(せんどう)者とみなし検挙することが多かった。ところが、その超大物は「いつも第4列に陣取り、検挙を免れていた悪賢い卑怯者(ひきょうもの)であった」そうだ。かつては、国家・公共施設を破壊して痛痒(つうよう)を感じぬ、国家観なき地球市民にとって「粛々」と「冷静」に、そして「大局的」かつ「総合的」に、中国の武威と経済・文化上の恫喝に屈することなど、国辱とは考えられぬのであろう。
同じ左翼でも“代々木(共産党)系”は今回に限って論ずれば筋が通っていた。志位(しい)和夫委員長(56)は「国民に納得のいく説明を強く求める。領有権について歴史的にも国際法的にも明確な根拠があることを明らかにする積極的な活動が必要だ」と明言したのだ。主義・思想が違っても外交・安全保障政策は志を一にするべきだ。
■中国並みの厚顔無恥
ところで、民主党の厚顔無恥は中国並みといえる。釈放をはさんだ外遊先のニューヨーク・国連本部における菅首相の「放言」が、それを実証している。まず、安保理事会では「戦争や紛争・災害によって破壊された市民生活を再生することが、真の平和につながる」。続いて、小島嶼(とうしょ)国開発ハイレベル会合で、災害や地球温暖化に苦しむ小島嶼国家の「力強いサポーターであり続ける」と宣言。総会では、常任理事国入りへの決意表明を行った。
自らが主権を侵され「市民の平和」を脅かされているのに、どうし国際社会の「真の平和」を守れるのか。自国領の無人島すら守れない国家指導者が、小島嶼国の「力強いサポーター」とは片腹痛い。さらに、常任理事国はすべて軍事大国で、常任理事会は「軍議の場」でもある。軍事的制裁力を持たぬ「唯一の被爆国」という立場では「国際社会の平和と安全のため責任を果たす」(菅首相)ことなど、不可能だと言っておく。
「原理主義者」だったはずの岡田幹事長も厚顔無恥になったのだから、中国の「圧力」とは実(げ)に恐ろしい。
「まるで、中国から言われたから判断を曲げたような、そういうふうに理解をされたとしたら、それはまさしく国益を損なうことだ」
「理解をされたとしたら」などと、まるでそうではないような言い回しだが、国民の大多数は「中国の多方面にわたる圧力に脅えて判断を曲げた」と確信している。そして、間違いなく「国益は損なわれた」。(九州総局長 野口裕之)
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