【ニューヨーク山科武司】音楽演奏を通じて交流を深め、平和な世界の構築を目指す「第15回世界のお巡りさんコンサートin U.S.A」(主管・毎日新聞社)が10日、米ニューヨーク市で始まった。中国漁船衝突事件で一時緊張関係にあった中国からも予定通り北京市の中国首都警官楽団が参加。日本の警視庁音楽隊、ホスト役のニューヨーク市警察音楽隊と合わせて3隊が、お国柄のあふれる演奏を披露した。
ニューヨークでの「お巡りさんコンサート」は00年以来2度目。今年は江戸幕府が遣米使節団を派遣して150周年、東京都とニューヨーク市が姉妹都市を締結して50周年にあたり、それを記念して開催された。
10日、会場のカーネギーホールにはニューヨーク総領事館の西宮伸一大使ら約2500人の在米邦人や関係者が詰めかけ、演奏が始まった。
最初に登場した警視庁音楽隊は日本情緒あふれる「さくら幻想」に加え、「ラ・カンパネラ」でスペイン風の衣装をまとったカラーガード隊員が華やかなフラッグパフォーマンスを披露した。
中国首都警官楽団は中国人作曲家の作品を中心に、琵琶の演奏やドラの音も織り交ぜ、中国らしい演奏を展開した。
トリを務めたニューヨーク市警察音楽隊は都会的なジャズソングやドラム演奏に加え、「宇宙戦艦ヤマト」のテーマ曲も演奏し、歓声を受けた。
最後は3隊が一緒に3国の国旗を横にニューヨークを代表する名曲「ニューヨーク・ニューヨーク」を演奏し、満場の観客から拍手喝さいを浴びた。
毎日新聞 2010年10月11日 11時15分(最終更新 10月11日 14時12分)