北朝鮮で10日に行われた軍事パレードに、日本やグアムを射程に収める新型の中距離弾道ミサイルなどが登場し、その映像が初めて公開されました。
朝鮮労働党の創立65周年を記念する今回の軍事パレードでは、ミサイルやその発射装置、あわせて3種類が初めて公開されました。このうち、「ムスダン」とみられる新型の中距離弾道ミサイルは、先端部分が通常の円すい型ではなく、ボールペンの先のように長細くなっていて、将来、核弾頭を搭載することを想定しているものとみられます。射程は3000キロから最大で5000キロとされ、日本列島やアメリカ軍基地のあるグアムなどが射程に入ります。アメリカ軍は、去年3月、このミサイルがすでに北朝鮮に実戦配備されているとの見方を明らかにしています。また、射程を最大で1000キロ程度に伸ばしたといわれる、新型の「スカッドミサイル」や、巡航ミサイルを搭載したとみられる移動式の発射装置も初めて公開されました。世界各国の弾道ミサイルに詳しい軍事専門家の小都元さんは「今回、北朝鮮が初めて公開した弾道ミサイルは、いずれもイランがすでに発射実験を行ったものと形がよく似ており、両国がミサイル開発の協力関係を深めていることを示している」と分析しています。