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北朝鮮、後継は正恩氏誇示 権力移行の速さに日米韓警戒(2/2ページ)

2010年10月11日4時2分

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 日米韓3カ国は正恩氏が予想以上に早い時期に公に登場し、権力の移行が進んでいるとの認識で一致している。金総書記の健康に不安があることや、昨年秋に実施したデノミネーション(通貨呼称単位の変更)の失敗で、国内情勢が不安定化したことなどが原因とみられる。

 北朝鮮は最近、韓国の李明博(イ・ミョンバク)政権にコメ支援を初めて要請したほか、南北離散家族の面会事業の実施も提案した。北朝鮮軍は、韓国哨戒艦沈没事件の処理を巡る在韓国連軍との大佐級実務協議で徐々に譲歩している。一方で、核関連施設がある寧辺で新たな建設工事が始まったことも確認されるなど、融和と対決姿勢を織り交ぜながら、外交戦略を見極めているようだ。

 李軍総参謀長は10日の演説で「自衛的核抑止力」の使用に言及したが、パレードでは昨年4月に発射した長距離弾道ミサイルなどは登場せず、緊張感を必要以上にあおることは避けた形だ。

 韓国政府は、北朝鮮が深刻な経済難にあることから、国際社会への働きかけが活発になるとみている。ただ、正恩氏が経験不足であることや中央軍事委員会を権力基盤にしていることから、新たな軍事挑発に出る可能性も排除できないと分析。金総書記の健康が悪化すれば、情勢の急変もあり得るとみている。

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