中日スポーツ、東京中日スポーツのニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 中日スポーツ > プロ野球 > 紙面から一覧 > 記事

ここから本文

【プロ野球】

西武またもリリーフ崩壊 シコースキーが、土肥が…

2010年10月10日 紙面から

西武−ロッテ 11回表無死、決勝ソロを放った福浦をベンチから見つめる渡辺監督

写真

 「またか」の光景が、大観衆の目前で繰り広げられた。9回のマウンドにはシコースキー。8回に4点のリードを得ており試合をすんなり終わらせたいところが、4安打で4失点の大乱調。最後は11回に土肥が福浦に決勝弾を浴び、勢いづいたロッテ打線を抑えきれなかった。

 「いい形で点を取ったけど、4点を守りきれなかったことがすべて」。試合後の渡辺監督は、グッと言葉をのみ込んだ。Vを逸する要因となった救援陣の脆弱(ぜいじゃく)さをポストシーズンでも露呈してしまった。

 レギュラーシーズン最終盤に右ひじ痛を訴えていた今季セーブ王のシコースキーは、今季救援で5敗のうち2敗を138試合目以降に喫していた。サヨナラ打を浴びてV逸が決まった9月26日の日本ハム戦(札幌ドーム)から休養。そのおかげで、10日ぶりの実戦登板だった6日のフェニックス・リーグの韓国斗山戦では直球の球威も戻った。

 その斗山戦では、1軍復帰したばかりの銀仁朗とバッテリーを組んだ。「シコースキーの状態は上がってきていた。同点でも9回は行かせるつもりだった」と渡辺監督。可能な限りの準備をしながら、結果的にこのコンビが裏目に出てしまった。

 先発のエース涌井が8イニング1失点でもつかみきれなかった白星。今後もシコースキーを抑えに起用するなら、危うい橋を渡る覚悟がいる。「明日勝たないとうちはシーズンが終わる。何とかしたい」と渡辺監督はうめくように言った。チームにはほかに適任者は見当たらないのが現状。福岡でリベンジする権利を得る前に、西武はがけっぷちに立たされた。 (谷光太郎)

 

この記事を印刷する


中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日新聞フォトサービス 東京中日スポーツ