日本人ならば誰もが知っている童話『浦島太郎』。浜辺で子どもたちにいじめられている亀を助けた太郎が、亀の恩返しで竜宮城に招待され、楽しい生活を送るというストーリーだ。

その後、地上の生活が恋しくなった太郎が地上に戻ると、すでに数百年の月日が流れており、土産にもらった玉手箱を開けると太郎がおじいさんになってしまったという、ちょっと不思議で恐ろしい童話である。童話だけでなく童謡にもなっているので、子どもから大人まで幅広い層に人気のある作品となっている。

しかし、そんな国民的童話の『浦島太郎』が、実は過激な性描写のある官能的なストーリーだったのをご存知だろうか? 竜宮城での生活があまりに過激な内容のため、現代の『浦島太郎』は竜宮城で行われていた「過激な性生活」がバッサリと削除されているのである。

『浦島太郎』には諸説があるが、現在の『浦島太郎』はかなりソフトなストーリーになっているのは事実で、もともとの原作といわれているストーリーでは子どもには語れない官能的な性描写があったという。

原作では太郎は乙姫と甘い結婚生活を送っており、竜宮城で愛を育んだ描写が赤裸々に語られているという。また、太郎が助けた亀自体が乙姫(亀姫)だったというストーリーもあり、実はかなり奥の深いストーリーであることがわかる。『浦島太郎』は愛憎の物語だという説もあり、「乙姫が老化する玉手箱を渡したのは、地上で太郎が浮気をしないため」という説もあるほどだ。

気になる人は、『浦島太郎』に関する書籍が多数出版されているのでチェックしてみるといいかもしれない。真実を知ったとしても、子どもたちには真実の物語を語れないかもしれないが……。

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