学歴詐称:TABLOさんの疑惑、事実確認後も拡大

 歌手TABLOさん(本名:イ・ソヌン、30)の学歴詐称をしつこく主張してきたサイト「TABLOに真実を要求する」は、今年5月11日に大手ポータルサイトのネイバーに開設された。現在、登録メンバー数は19万2800人で、閲覧回数は1000万回を超える。

 同サイトを運営する男性(57)は昨年末から、TABLOさんの学歴に疑問を提起してきた。

 3年半でスタンフォード大の本科、修士過程を卒業できないとの主張は、同校の学制を知らない一般のネットユーザーの注目を集めた。運営者は一目見ると、論理的かつ合理的な根拠を挙げ、学歴詐称説を主張。そうした刺激的な主張は単なる説の域を超え、「事実」として固まった。

 同サイトが挙げた根拠は▲スタンフォード大の卒業者名簿のTABLOさんの英文名「ダニエル・アーマンド・リー」がない▲スタンフォード大の修士学位論文データベースにTABLOさんの論文がない▲スタンフォード大の卒業式の写真にはTABLOさんの家族だけが写っており、ほかの人がいない▲教職員と撮ったとされる写真に写っているのは、TABLOさん本人ではなく兄だ▲スタンフォード大に在籍したとされる時期に、TABLOさんは韓国で活動していた-などというものだった。

 これについて、本紙をはじめとする一部メディアは、TABLOさんの卒業証明書、スタンフォード大寄宿舎のアルバム、TABLOさんの指導教授の確認メールなどで、学歴詐称説には根拠がないと報じた。これに対し、同サイトは「ダニエル・アーマンド・リーは在学中に死亡した人物で、TABLOさんは名前を盗用した。家族ぐるみで口裏を合わせた詐欺劇だ」などと主張。TABLOさんの主張は正しいと証言した同窓生らも詐欺師呼ばわりされた。TABLOさんの指導教授とされる人物は正式な教授ではなく講師のため、事実を検証する立場にはないという主張も飛び出し、スタンフォード大の同窓会誌にTABLOさんに関する記事を寄稿した同校出身のイ・ウンミ・ウィスコンシン大教授も、信用できない人物と見なされた。さらに、米国国内での大学学歴を調べ、卒業証明書を発行する公認学力検証サイトさえも信頼できないとされた。

 結局、TABLOさんはサイト運営者とそのメンバーを告訴し、6月にはTABLOさんのファンが「TABLOの真実を伝えます」というサイトを開設し、「戦争」が始まった。8日現在、「真実」サイトのメンバーは約5万人だ。同サイトのメンバーは「TABLOさんが好きなわけではないが、今回のことは話にならない」などとして、中傷サイトが主張する学歴詐称説に細かく反論し、注目を集めた。

ヤン・スンシク記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

このページのトップに戻る