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S.F.Jインタビュー vol.010 Candle JUNE

Candle JUNE Photo

Candle JUNE - Profile -

世界各地で火を灯すアーティスト。
1994年からキャンドル製作を始め、ギャラリーやサロンでエキジビションを開催。ファッションショー、レセプションパーティのデコレーション、野外イベント、ライブステージにキャンドルを中心とした空間演出で参加。
2001年 広島で「平和の火」を灯してから「Candle Odyssey」と称する争いのあった地を巡り火を灯す旅を始める。
悲しみがある限り、灯し続ける。火を灯す旅はまだまだ続く。
http://www.candlejune.jp/

Candle JUNE − GRF インタビュー(2008 in OSAKA)

S.F.J
では、まずお名前からお願いします。
JUNE
Candle JUNEって言います。
苗字が「Candle」で、名前が「JUNE」です。
S.F.J
JUNEさんと呼ばせて頂いて良いですか?
JUNE
ジュンジュンで。笑
S.F.J
笑!
では、ジュンジュンさん、インタビューを始めさせて頂きます。
S.F.J
ジュンジュンさんはサーフィンはされた事はありますか?
JUNE
サーフィンは、時折していますが、きっとずっと初心者です。
S.F.J
サーフィンを言葉で表現するとしたら?
JUNE
自分の場合は、3、4年前からやっているんですけど、でも旅の合間しかしないので、ホント毎回初めてな感じなんですけど何だろうな、、、ある意味修行のようなものですかね
スポーツとしては捉えてないですね。
S.F.J
きっかけは何だったんですか?
JUNE
きっかけは、周りにサーファーが沢山いて、そのすすめです
キャンドルを灯して旅をしてるんですけど、9/11以降それがすごくストイックな旅になってきて、戦争とかテロが終わるまでは、もう酒もタバコも全部やめる!って言ったことから、ますますストイックになっていき、そしたら友達がたまたまボードをL.Aからもって帰って来たのを、良かったら譲ってくれるって言うので始めました。
その友人はよく旅にも同行してくれていて、その旅の合間に海でキャンプする事もあるし、じゃぁ海入ろうよ!・・と。
実際入ったらすっごいスッキリしたんですよ。
何かこう凝り固まってる頭、とか、えっと・・・
平和とは、宗教とはとか、男とはとか、大人とは、日本人とは、とか色んな事を考えていたのが波にもまれてすごくスッキリしたんですよ。いい歳になってくると上の人にこう、痛い目に合わされるとか、突っ込まれるとかないじゃないですか。社会的にはあるかもしれないけど、ぶん殴られるってあんまり、少なくなるじゃないですか。それとはちょっと違うかもしれないけど、すごい気持ちの良いやられ方をする・・こんな話をしたらマゾかって話なんですけど・・笑
でも波の上にたった瞬間は全然別世界じゃないですか。
なんだか、たぶんこれは一生していないといけないと言うか、頭だけで自然を理解するのではなく、体感する。
忘れてはいけないものを教えてくれる。
だからできればいつまでもしていたいと思いましたね。

ただ自分は波乗りするとは言わない。 波にもまれに行くって。笑
今回も、ここに来る前に、高知に行ってたんですが、徳島の方でも、もまれて来ました。笑
S.F.J
Candleの制作を始められたきっかけは何ですか?
JUNE
それは、未だにうまく言えないんですけど、運命的に色々あって、自分の為に作って灯していたら、それが広がっていったということです。
S.F.J
そこで自分の中で、表現しているものは共有、空気、空間だけじゃなくて、何かメッセージとかあります?
JUNE
特にメッセージというものはないです

世の中色んな問題もあれば、楽しみもある。
でも、その楽しみもみんな選択しているんです。
人によってはサーフィンだし、人によっては音楽だったりとか。
自分は不器用だったので、まず、その「生きる」か「死ぬか」みたいな事を考えました。
長い時間がかかりましたがやっぱり「生きる」って決めたんです。
ロウソクって寿命に例えたりするじゃないですか、だから自分は自ら生きるっていう意味でロウソクを作って灯しています。ただそれだけなんですよ。
結局“生きる”って食べることであって、その食べるために何かをする。その交換作業、何かをして返ってくるっていうその交換というか、循環して行く事が、よりスムーズで、より美しい循環である事を目指したい。

自分がこの日本で生まれて、原爆の事を学び、その先の原発も学び、今起きている問題を知ったとき、純粋にそれらの問題を自分の体の中に取り入れ吸収した後、自分から出す作業は何かって言ったら、嫌な事は嫌だって言いたいし、あらためなくてはいけない事はあらためるし、嫌だって言うだけだったら誰でも出来るけど、じゃぁどうするか?って事も考えて行動したい。ある答えを誰かが教えてくれたら、それをヒントにまた行動していく。
そういった循環が、出来ていけば良いかな、って思います。
S.F.J
少し今のお話にも出ましたが、青森県の六ヶ所村にある再処理工場についてご存知ですか?個人的にどう思われますか?
JUNE
自分は、「STOP六ヶ所」って言わないようにしているんですよ。それは実際、六ヶ所にもう4、5回行っているんですけど、行けば六ヶ所って、もう再処理工場のための村になっているわけです。六ヶ所村ラプソディを作った監督の鎌仲さんと話したりとか、色んな人と話していても、実際、六ヶ所の人達っていうのは、ずっと反対していた訳です。でも、長い年月でここまで国に攻められた。これはどちらかというと国というか東京?中央の人間達が地方の弱みに付け込んだ形なのではと。
それを今更、東京の人たちが「STOP六ヶ所」と叫ぶ。
何も知らない人は、その村の人たち何考えてんの?って思うかもしれない。
だから再処理はストップだといいたい。
何かこれって戦争と一緒で、戦争って自分のところにないものが、隣の国にあるから、奪いたい。搾取しようみたいな事であって。
都心からゴミが沢山出る、処分したいけど自分の土地ではしたくないから、地方にやらせようとか。
危険なものだけど、エネルギーは沢山欲しい、自分のところには嫌だから、地方へ発電所を。
国っていうものがお金と権力を使ってやってる戦争みたいだと思います。

それを自分が住んでる東京の人たちがしてるんだって自覚を持たないと、きっと、たぶん六ヶ所のことは変わらないなと思います。
再処理工場の事は勿論、本格稼働に対しては反対だけれども、どうするか?っていうと、もっと具体的に考えていかないといけないと思います。違うエネルギーの事を考えたり、みんながそれを選択していけば、電力会社も、同時に他の電力は開発しているわけだし、ただ現在予算とか方針が、原子力路線になっている事が問題で、東京電力の人たちもこの先の不安要素もたくさん知っているはずなんです。
反対すると同時に解決策も提案しなければいけない。
電力会社の人達も、何年も続けてきた開発で、ここまで築きあげてきたプライドもある。
今までの原子力開発に関してはその頑張りに対してありがとうと。
今現在の事までも否定していると先に進みませんから。
でもこれから先の事を考えたら方向転換が必要なはず。地熱だったり、太陽光とか、様々なエネルギーの併用で、徐々に原子力路線ではなくすための計画書を一緒になって作りましょうと。

なにかの問題にふれるとつい、誰かのせいにしてしまう。
そんな自分の気持ちと戦いたい。
必ず誰かのせいにしてる。六ヶ所の人たちだって、電力会社だとか中央の人たちのせいだとか。電力会社は電力会社で、とは言え国が決めた事だからとか。必ず誰かのせいにしてる事が、殆どの問題の一番大きな点で、まず、自分にその非はないのかって事を考えなきゃいけない・・・。そして本当に未来の子供達に何を残すのか選択しなければいけない
S.F.J
普段、自分からキャンドルのある場所で言葉で発する事はないんですか?
JUNE
年に何回か自分がやるイベントの時と、あとは夏至の日のキャンドルナイトくらいですかね。
後は地方で呼ばれて、どうしても話すべき時がきたら話すけど、断っちゃう時もある。
S.F.J
一人ひとりがどう感じるかがすごく重要と考えるんですね。
JUNE
自分はロウソクがコミュニケーションの道具だと思ってるし、その・・言葉が自分の道具じゃないと思うと、数少ない自分の言葉を使う時も、より効果的に使いたいから。

何となく頭の中に入っていくけど、何となく抜けていくだけ。そんな話をしても、自分がその言葉を貰った人たちに対して失礼になっちゃうっていうか。
自分にしか喋れない事があるはずで、それを話す時は正しい時でないといけない。 取材とかある時は、聞かれればどんどん喋るけど、でもそれも喋ったから全部載せろとかではなくて、その媒体とかそのテーマに対して話してるんじゃなくて、その取材をしてくれてる人に対して話をしてるから、後はその人がどう感じて、どう切り取ろうが、それは別に構わないと思っています。
S.F.J
最後に、波乗りや海を愛している人たちに何かメッセージを!
JUNE
何もないです。笑
S.F.J
JUNE
何もないっていうか、たぶん海に触れてる人の方が、それこそ言葉とかではなくて、何か体で、たいせつなことを分かってる人たちが多いような気がします。
まぁ自分が時折どこかの海に行くかと思いますがその時は宜しくお願いしますって感じです。
S.F.J
ありがとうございました!
ありがとうございました!