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サンフレ耐えて国立切符 初の決勝、盤田と対決へ '10/10/10

 ▽準決勝

清  水 10―01 広  島

      1―1      

 広島が初の決勝進出を決め、磐田は9年ぶり5度目の決勝に進んだ。

 ホームの第1戦で清水に2―1で勝った広島は、アウェーを1―1で引き分け、2戦合計3―2で逃げ切った。磐田は山崎の勝ち越しゴールなどでアウェーで川崎に3―1で勝ち、2戦合計3―2と逆転した。

 決勝は11月3日に東京・国立競技場で行う。

 広島は1―1で清水と引き分け、準決勝通算1勝1分けで決勝に進んだ。

 前半、清水に攻め込まれたが、無失点で折り返した。後半19分、森崎和のロングパスを起点に、山岸が右足で鮮やかなミドルシュートを決めて先制した。その後は清水の猛攻を受け、42分に小野にゴールを許したが逃げ切った。清水のシュートが3度クロスバーなどに当たる幸運にも恵まれた。

 ▽猛攻防ぎドロー 1勝1分け

 オレンジのサポーターの悲鳴がスタジアムを包み込んだ。耐えて耐え抜いて、広島が初めての国立切符を手に入れた。シュートは清水が22本、広島は8本。苦しく長く感じる90分間余り。しのぎきった先に、日本一への挑戦権が待っていた。

 リズムがつかめず0―0で迎えたハーフタイムだった。ペトロビッチ監督が布陣変更を切り出した。「ストヤノフが退く。山岸か服部かどちらかがDFになってくれ」。服部は「僕がやりましょう」と手を挙げた。2008年のJ2時代、1度だけ経験があった。

 相手は187センチのヨンセン。1点が欲しい清水が次から次へとクロスを放り込んでくる。服部は175センチ。「近くに寄るとやっぱり高かった。常に手が届く場所にいた。触っていれば何とかなる」。押し返しても寄せてくるオレンジの波。1点は失ったが、自由にはさせなかった。

 15年目のベテランの献身は一丸で頂点を目指す象徴でもある。日本代表で不在の槙野は「決勝に行こう」と仲間にメールを送った。エース佐藤は決勝に照準を合わせてリハビリを続ける。中島は「選手だけでない。広島のみなさん一緒に国立へ行きましょう。紫にしてください」。全員で勝つために国立へ乗り込む。(広重久美子)

【写真説明】)【清水―広島】後半19分、広島の山岸(右)が先制ゴールを決め、ミキッチ(左)、李と応援席に向かって駆けだす(撮影・宮原滋)




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