2010年10月10日12時2分
【ソウル=牧野愛博】韓国の警察当局によれば、北朝鮮から亡命した黄長ヨプ(ファン・ジャンヨプ、ヨプは火へんに華)元朝鮮労働党書記が10日朝までに、ソウルの自宅で亡くなった。出勤時間になっても事務所に姿を見せず、警護員が自宅を訪れたところ、亡くなっていた。当局は高齢による自然死の可能性が高いとみている。
黄氏は北朝鮮の国家イデオロギー「主体(チュチェ)思想」の創始者として知られたが、1997年2月に韓国に亡命した。北朝鮮を脱出して韓国入りした脱北者や支援団体などでつくる「北韓(北朝鮮)民主化委員会」の委員長を務めるほか、今年4月には日米両国を訪れた。