2010年10月10日8時10分
県や県議会が税金による業者保護となる減額を受け入れたのは、公共工事削減などで業者の経営が悪化していることが背景にある。沖縄では立ち入り検査後に29社が倒産・廃業している。
06年1月施行の改正独占禁止法で、自ら情報提供した業者の処分を軽くする課徴金減免制度が導入された。沖縄の摘発は同法を使った初めての行政処分で、以降、公取委による摘発は各地で相次いでいる。自治体発注の建設工事を巡る談合に限ると、沖縄のほか名古屋、青森、川崎の3市で課徴金納付命令があり、岩手や茨城、山梨、石川、鹿児島の5県で立ち入り検査が行われている。
名古屋市の談合では、大手ゼネコンなどが談合違約金を納付して決着した。一方、地元の多数の中小建設業者が対象となっている岩手県や青森市などは今後、談合違約金の請求を控えており、業者側が分割払いなどを求める動きをみせている。(前田伸也、岩崎賢一)