西岡武夫参院議長(74)は7日、蓮舫行政刷新担当相(42)を国会内に呼び、ファッション雑誌のため国会議事堂内で写真撮影に応じたのは不適切だとして口頭で注意した。参院議院運営委員会理事会でもこの問題が取り上げられ、野党は「撮影許可の基準を満たしていない」と痛烈に批判。蓮舫氏は同日、事業仕分け第3弾に向け、各省庁からのヒアリングを開始したが、出はなをくじかれた格好になった。
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かつてのクラリオンガールの血が騒いでしまったのか?問題の雑誌は「VOGUE NIPPON」11月号。巻頭特集として、国会内でポーズをとっている蓮舫氏の写真を掲載。同誌のホームページでは「国会議事堂でのファッション撮影を敢行!」などと記されている。
参院事務局によると、議事堂内での撮影は議員活動にかかわる場合は認められているが、私的な宣伝か営利目的に当たる行為は許可していない。撮影は今年8月に行われ、事務所は「議員活動の記録のため」と申請していたという。
特集は6ページ。蓮舫氏は作家の重松清氏によるインタビューで、「私の発言のインパクトも含め、仕分け人イコール蓮舫になっているのは仕方ないと思います」「(将来的に)総理という選択肢も、私の中では否定していません」と豪語。蓮舫議員の“私的な宣伝”と受けとられても仕方ない内容だった。
一緒に掲載された4枚の撮り下ろしのカットはさらに問題だ。国会内での撮影で、蓮舫氏はバレンチノ、ジョルジオ・アルマーニ、ランバンといった違う、1着数十万円もする高級ブランドのスーツなどを着用。写真の説明には服の値段もちゃんと明記されていた。
7日の参院議員運営委員会で、自民、公明両党からの抗議を受けた民主党は事態を重くみて、西岡参院議長が蓮舫氏を注意。蓮舫氏は「分かりました」と反省の態度を見せたという。