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虎2位で甲子園CS開催…能見から日本一

 新幹線で帰阪する能見=新横浜駅(撮影・飯室逸平)
 新幹線で帰阪する能見=新横浜駅(撮影・飯室逸平)

 巨人が8日、最終戦で延長十回にヤクルト・川本に決勝3ランを許して敗れ、阪神の2位が確定。16日からのクライマックスシリーズ・ファーストステージを甲子園で戦うことが決まった。初戦は能見篤史投手(31)に託す方針であることも明らかになった。能見は昨年から対巨人7連勝中。さらに勝ち頭の久保、11勝のスタンリッジを投入する。3投手はそろって甲子園で今季好成績。CS突破から下克上での日本一を目指す。

  ◇  ◇

 戦場は、聖地甲子園に決まった。巨人とのCSファーストステージ。日本一への第一関門を突破するために山口投手コーチは「2連敗したら終わりだから、先は見ない。そんな余裕はないよ」と語気を強めた。中日が待つファイナルステージへ温存策は取らない。信頼できる能見、久保、スタンリッジを投入してセ・リーグ王者への挑戦権をつかみとる方針だ。

 最も重要な初戦は能見に託すことが確実だ。5月2日の巨人戦で、走塁中に右足楔(けつ)状骨はく離骨折の重傷を負って長期離脱したが、復帰後は獅子奮迅の活躍を見せた。9月の月間MVPを獲得するなど、今季は8勝無敗。特に巨人戦は昨年から7連勝中と抜群の相性を誇っている。この日、新横浜駅から帰阪した左腕は「(今季は)あっという間と言えば、あっという間だった」と苦しんだシーズンを短い言葉で振り返った。初体験となるCSには「調整しやすいですかね。投げたことないですから。何試合あるかも分からないし、やれることをやるのはシーズンと一緒です」。

 能見の後を受ける久保もロッテ時代の05年に日本一を経験しているが、ポストシーズンでの登板経験はない。それでも「やれることをしっかりやりたい。仕事ですから」と自然体を強調した。ファーストステージで登板予定の3投手は、そろって今季甲子園で好成績を挙げている。CS初の甲子園開催で、一気に頂点を狙う。

 山口コーチは最大9試合となるCSを勝ち抜くプランとして「中4日で回すことくらいしか思いつかない」と口にした。中3日では肉体的、精神的にも疲労が大きいため、間隔を目いっぱい詰めたとしても中4日。「(先発は)5枚になるかな」と同コーチは語り、3本柱にルーキーの秋山、メッセンジャーを加えた布陣で戦い抜くことになりそうだ。

 短期決戦では序盤に主導権を握れるかがカギとなるだけに、先発投手のデキが勝負の行方を左右する。シーズン終盤には能見、久保、スタンリッジらが中4日でフル回転を続けた。今回も能見が初戦に先発後、ファイナルステージへ勝ち抜けば第2戦に回るローテを組んでいる。真弓阪神が持てる力をすべて結集して、日本一を目指していく。

(2010年10月8日)

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