吉田(右)と並んで守る竹内(左)=愛知県豊田市のトヨタスポーツセンターで
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名古屋グランパスは7日、愛知県豊田市のトヨタスポーツセンターで、9日の天皇杯3回戦(瑞穂陸)の札幌戦に向けて練習した。日本代表DF闘莉王を欠く札幌戦で、先発出場が濃厚なDF竹内彬(27)は、満を持して勝利に貢献する。
3人のDFに取られないように8人がボールを回す練習で、参加したVVVフェンロ(オランダ)に移籍したDF吉田とDF役に回った竹内は、生き生きした表情でボールを追った。私生活でも仲のいい後輩との、久々のコンビネーションプレーだった。
9日の札幌戦はDF闘莉王を日本代表で欠く。DF増川も左足首痛で別メニュー調整することもあり、出場は微妙な状況だ。「自分にとってはチャンスかもしれない。しっかり準備して頑張る」。竹内はいつも以上に、準備に余念がない。
先発出場となれば、先月5日の天皇杯2回戦(鈴鹿)の中京大戦以来。この試合では、3−0の完封勝利に貢献した。J1で先発したG大阪戦(8月22日、瑞穂陸)も3−1で勝っている。
優勝争いをした08年、右DFのレギュラーだった竹内も、今季J1での先発はその1試合のみ。それでも、優勝に前進するチームに貢献している自負がある。「チームは、先発の11人だけで戦って勝ってきたわけではない。途中から出る選手やベンチに入っていない選手も含めてみんなが日々、準備している結果が今の順位だと思う」
札幌戦は、J1での今後の戦いのためにも、J2相手に負けるわけにはいかない。「受けに回ったらダメ。相手を勢いづかせないためにも、序盤からいつも通りのプレーをするよう集中して戦う」。堅実な守備で、先取点は許さない。
試合前の大切な準備の中でも、楽しんでプレーすることができた。「麻也(吉田)と並んで守ること? もう、ないでしょう。楽しかった」と、竹内は笑顔だった。けがを克服し、再びオランダへと旅立っていく後輩の姿も、自身のエネルギーに変える。 (伊東朋子)
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