ミニゲームでシュートを決める小川(右手前)=愛知県豊田市のトヨタスポーツセンターで
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名古屋グランパスのMF小川佳純(26)が2試合連続ゴールで、チームの窮地を救う。9日に札幌と天皇杯3回戦(瑞穂陸)を戦うグランパスは、代表やけがで主力を欠く苦しい状況。そんな中、2日のJ1仙台戦(瑞穂陸)で今季初得点を決めた小川が、勢いを持ち込む。チームは、愛知県豊田市のトヨタスポーツセンターで練習した。
小川はミニゲームで、中央へ抜け出し、MF田口からの左クロスに合わせてシュートを決めた。FK練習では、CKのキッカーを務め、感触を確かめた。
札幌戦は、代表やけがで過半数の主力を欠く。特に3トップは、オーストラリア代表でケネディ、日本代表で金崎が不在の上、玉田も右足痛で出場が微妙な状況だ。左右のFW、攻撃的MFと前線のポジションならどこでもこなせる小川は、まさに救世主だ。
「どのポジションに誰が出るか分からないが、普段出ていない選手みんなにとってチャンス」。小川は、チームの窮地も悲観はしていない。自分も含めて、出場機会に恵まれていない選手は、モチベーション高く試合に臨めるというわけだ。
「長かった」と待ちわびたJ1前節の仙台戦での今季初得点から、間隔を空けずに公式戦が続くことは大歓迎だ。「天皇杯はトーナメントなので負けたら終わり。勝つことを目的に、その中で点が取れればいい。いつも通りチームが勝つためのプレーをしたい」。格下のJ2相手ということを意識せず、自分たちが、いつも通りの力を100%出し切ることに集中する。
札幌戦の舞台は仙台戦と同じ瑞穂陸上競技場。「慣れている会場で試合ができることは、有利に働くことも多い。名古屋で負けられないということは確かですね」。1週間前と同様、“小川劇場”を再現し、次のステージへ勝ち進む。 (伊東朋子)
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