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【劉氏に平和賞】中国各紙は黙殺 当局規制も祝福の輪広がる

2010.10.9 22:21
このニュースのトピックス中国
家族が公開した劉暁波氏の写真(ロイター)家族が公開した劉暁波氏の写真(ロイター)

 【北京=川越一】中国の民主活動家、劉暁波氏のノーベル平和賞受賞決定から一夜明けた9日、同日付の中国各紙は、国営新華社通信が配信した中国外務省報道官の批判談話を掲載しただけで、受賞自体は“黙殺”した。

 共産党機関紙、人民日報系の京華時報は「中国の罪人への授与は平和賞への冒(ぼう)涜(とく)」との見出しで、新華社の記事を掲載。他の有力紙も小さな扱いにとどまった。他のノーベル各賞については大きく報じていた中国紙だが、関係者によると、事前に当局から新華社の配信記事以外は掲載しないよう通達があったという。

 唯一、一般中国人の読者が少ない国際情報紙、環球時報の英語版が、“中国人”としてはチベット仏教の最高指導者、ダライ・ラマ14世に続く2人目の平和賞受賞と補足。他の民主活動家らも同賞に推薦されていたことに言及し、「彼らは現在の中国の政治体制に反対しているという共通の特徴がある」と政府の主張を代弁した。

 中国国内では授賞発表直後から、「劉暁波」の3文字が含まれた携帯電話のショートメールが送信できなくなった。インターネットの掲示板でも平和賞関連の書き込みが削除された。利用者は「恭喜、恭喜」「盛大な祝賀会を開催すべきでは?」など、規制をかいくぐる曖(あい)昧(まい)な表現で受賞決定を祝福した。

 劉氏の妻、劉霞さんは10日、遼寧省錦州の刑務所で服役中の劉氏と面会する予定だ。当局側は以前から面会時の会話内容も“規制”しており、劉氏本人に受賞を直接的な表現で伝えられる可能性は低い。

 だが、当局がいくら隠そうとしても、伝わるものは伝わる。劉氏の知名度が決して高くない一般市民の間でも、口コミや海外にサーバーを置くサイトなどを通じて、徐々に祝福の輪が広がっている。

このニュースの写真

家族が公開した劉暁波氏の写真(ロイター)
インタビューに答える中国の民主活動家、劉暁波氏=05年(共同)
劉暁波氏

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