8月に電話・FAX・郵便・でBPOに寄せられた意見は1,463件で、7月と比較して63件減少した。意見のアクセス方法の割合は、Eメール62%、電話33%、 FAX3%、手紙ほか1%。
男女別では男性74%、女性22%、不明4%。
世代別では30歳代30%、40歳代27%、20歳代16%、50歳代14%、60歳以上8%、10歳代4%。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO責任者に「視聴者意見」として通知。8月の通知数は680件[35局]であった。このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、36件を会員社に送信している。
8月中にBPOに寄せられた視聴者意見のうち、放送人権委員会関連の苦情の内訳は次のとおり。
放送と青少年に関する委員会に寄せられた意見は102件で、前月より約20件減少した。
今月も、バラエティー番組を中心に低俗・モラルに反するとの意見が36件と最も多く寄せられた。美容整形を扱ったバラエティー番組に対しては、「子どもが安易に整形に走る」「ただの宣伝ではないか」などの意見が4件寄せられたが、全体的に分散傾向にある。以下、性的表現に関する意見11件、いじめに関する意見7件などが続いたが、これらでも特定の番組への意見の集中はみられなかった。
8月の視聴者意見は1,463件と先月より63件少なかった。記録的な猛暑となった日本列島だが、事件事故も相次いだ。東京都内の民家で、生きているはずの高齢者の白骨遺体が見つかった。その後、全国各地で所在不明の高齢者の実態が明らかとなった。大阪の母親による2児放置殺人という痛ましい事件にも多くの意見が寄せられた。登山者の救出で出動したヘリコプターが墜落したが、取材で現場に向かったテレビ局カメラマンら2人も遭難し、取材に無理があったのではないかとの厳しい批判意見があった。
広島の平和記念式典に初めて国連の潘基文事務総長やルース米国大使が出席したが、潘事務総長の演説のところで、生中継を通常番組のドラマに切り替えたため、多くの抗議があった。民主党代表選挙は告示日直前まで混乱したが、菅首相、小沢前幹事長の一騎打ちとなった。報道が面白おかしく対決を煽っている、安易な支持率調査が多すぎるなどの批判意見があった。
バラエティー番組のゲーム収録中に芸人が3人も相次いで負傷したことで、テレビ局の安全管理上の問題指摘や、危険なことをやらせすぎだとの批判があった。このほか取材の仕方などについても、繁華街周辺でのテレビ取材クルーのわがもの顔のロケや、事件報道での成人加害者の母親への執拗な取材などにも厳しい苦情や批判が寄せられた。
番組出演者に関する意見は「不適切な発言」で53件、「不適格な出演者」で61件あった。
【取材・報道のあり方】
杉並区に住んでいるとされる都内最高齢113歳の女性の存在が確認できないということで、79歳の娘さんにインタビューしているニュースを各局で放送している。芸能人でもない一般の方を、住まいも分かるような形で全国放送することは、娘さんの今後の生活に悪影響を与えるのではないかと心配している。また、区の職員が、一般家庭の内情をあのようにペラペラとテレビで話すことはいかがなものか。
全国各地で高齢者の所在不明が問題となっている。各自治体が発表した100歳以上の所在不明者について報じていた。その際、女性キャスターは日本地図に置かれた丸印(印1個が所在不明者1人を表す)を指して「1個、2個、3個。○○県では3人が所在未確認です」と説明していた。人を示す印を数えるのに「1個、2個」は失礼だ。やはり「1人、2人」と言うものだ。
「広島平和記念式典」を見た。今年は潘基文国連事務総長が初めて出席する歴史的な式典だ。ところが、潘事務総長のあいさつの前に放送が終了しドラマが始まった。私は潘事務総長がどのような表情で、どんなあいさつをするか生放送で見たかった。歴史的瞬間は全世界に生放送すべきだ。
駅のホームで起きた転落死事件の報道について、ワイドショーは容疑者の母親にまで取材しているが、このような「罪は九族へ及ぶ」的な時代錯誤な報道は控えるべきではないか。未成年の起こした事件ならば監督責任が問われることもあるだろうが、成人の起こした事件で、その事件に何ら関わっていない両親を糾弾するような報道には疑問を感じる。
埼玉県秩父市のヘリコプター墜落事故の取材で入山したテレビ局の記者とカメラマンが遭難した。報道自粛がかかっていたにもかかわらず、無理に取材を強行している。各社のニュースでは、「報道だから許される」というような表現があり、あまりに腹立たしい。また沢のぼりをバカにした装備なのに、まるで彼らが「不慮の事故」に遭ったような扱いをしている報道もある。
本人の意思が不明確であっても家族の同意で臓器提供ができるようになった。移植手術により人命が助かるのはとても良いことだが、報道の仕方が冷静さを欠いており、「臓器提供」を崇高な行為として美化し過ぎているような気がしてならない。初の手術がこうも華々しく伝えられると、「提供したくない」という意思の存在自体が隅に追いやられる。それは危険なことだと思う。「提供する・しない」のそれぞれの意思の重みは等しいという認識が、改めて国民に浸透するよう報道してほしい。
不同意堕胎罪で逮捕された医者の報道で、「イケメン」という言葉を使っているニュース番組が多かったが、犯罪者に対してなぜこのような言葉を使うのだろうか。例えば強姦容疑で捕まった男がいるとして、その男に対して「イケメン強姦魔」と報道されていたら、被害者はいい気がしないはずである。
ニュースで複数の人達を指して「○○ら」と表現することがあるが、この「ら」に違和感を覚えることが多い。「ら」はどちらかというとぞんざいに聞こえ、特にニュース原稿に使うと当事者を見下しているような印象を与える。私だけがそう感じているのかも知れないので念のため辞書で調べると、やはり多少「蔑み」を含む表現だということが分かった。報道においては犯罪容疑者などの例外を除き、複数の人達をまとめて表す際は「達」を使うようにすべきだ。
人通りの多い公道で勝手にロケをしておきながら、通行人に「近づくな」といった指示を出すことは傲慢だと思う。特にお笑い芸人が「綺麗な女性を探す」という企画はひどすぎる。いきなり声をかけて髪や体に触り、失礼極まりない。それ以外の通行人に興味がない時は「カメラに近づくな」と指示することはおかしい。気を使うべきはテレビ局の方ではないのか。
【番組全般・その他】
「見た目は汚いが美味しい店をまわる」というコーナーは気分が悪い。飲食店を探すのに「汚い」という言葉をつけて、お店の方にとって気分はよくないはずだ。内容も出演しているタレントたちが外見をみて、「きったね〜な〜」や「もしかしてあの店?信じられない」などの罵詈雑言だ。店内でもやりたい放題、メニューを見て注文するが、勝手に「こうしたら、もっとうまいぜ」と言い、それぞれが選んだ食事を混ぜてみたりと、見るに堪えない。
室内ホッケーゲームのコーナーで、天井から大量の千羽鶴がばら撒かれ、床中が千羽鶴に覆い尽くされた。そのため、タレントが動くたびに床の千羽鶴は踏まれてしまっていた。8月9日は長崎の原爆投下の日である。この日長崎市では、「子ども達が折った千羽鶴を犠牲者に捧げ平和を祈る」という行事が行われている。その日に「同じ千羽鶴を踏みにじる」という行為を放送するとはどういうことか。一緒に見ていた私の両親は「情けない」と言って悔し涙を流していた。
お笑い芸人が収録中に骨折する事故が相次いでいる。今日3例目の負傷者が出た。このまま放っておくと、死亡事故などの重大事故が発生するかもしれない。かなり危険だと思えるゲームを罰ゲームのように強制し、無理をさせることから起きている。テレビ局で番組を作っている人間には常識というものがないのか。
ダイエットや減量を扱った番組ですが、食生活や摂取量が極端におかしい人にスポットを当てている事がよくある。バラエティー番組だから見た目のインパクトが欲しいのかもしれないが、わざわざそういう人を見つけて題材にする番組作りはどうかと思う。普通の食生活を送っている者としては、単に食事を変えただけでは劇的に痩せることはできない。サウナや岩盤浴を1回やっただけで減量できるわけがない。ダイエットに関する誤った認識を与えかねない。
テレビ番組は、太っていることは「間違い」と決めつけ、時には「罪悪」のように扱っています。毎日のように放送される「何ヵ月で何キロ痩せてきれいになった」という体験談は、「痩せていなければ美しくない」と言っているようなものです。その影響で、近所の人にお節介なアドバイスを受けることもあります。私は太りたくて太っているわけでなく、持病の薬の副作用です。痩せたくても痩せられない人の気持ちに配慮した番組作りをして下さい。
テレビをつけていると、昼間の時間は必ずどこかの局で韓国発のドラマ・歌・グルメが放送されている。いくら何でも多過ぎだ。特に韓国ドラマを際限なく輸入している現状を見ると、これまで何十年もかけて培われた日本ならではのテレビドラマがいともあっさり隅に追いやられたような印象さえ受ける。もしも番組の輸出入を「文化交流の一環」と位置づけるのであれば、日本からもテレビ番組をどんどん輸出すべきだ。受け入れる一方であれば、日本の放送文化は衰退するのではないだろうか。
民放の女性アナウンサーは容姿も話し方もちゃらちゃらしていて、まるで芸能人と変わりない。女子アナの婚約・結婚の話題をまるで芸能トピックさながらに華々しく伝えることはおかしい。男性については、NHKの人気ベテランアナウンサーが脂の乗り切った時期にフリーになる例が後を絶たず、残念な気がする。野心家の男性アナウンサーにとって、NHKは思うような仕事が出来る環境ではないのだろうか。
夏になると、テレビでも街中でも「浴衣」を身につけた老若男女を多く見かけます。夏の訪れを感じさせ、見ていてもほほえましいのですが、着付けがしっかりしていない状態を見ると情けなく思います。これはどの季節の、どの和装にも言えます。着こなしと所作はその人となりが表れるので、その芸能人やアナウンサーの魅力が損なわれないよう、しっかり着付けてあげるなりアドバイスしてほしい。
【ラジオ】
野球試合の延長が長すぎ、後続の番組がつぶれてしまいます。他社でも横並びで放送しているのに、試合終了まで中継する意味が分かりません。野球中継以外の番組を楽しみに待っているリスナーのことも考えていただきたい。
「お色気大賞」のコーナーが苦痛でたまらない。私が聞きたいコーナーは「お色気大賞」の後に放送されるものだから、結局「お色気大賞」も聞いてしまうことになる。こんないやらしいコーナーはもうやめてほしい。
【CM】
【低俗、モラルに反する】
容姿の悪い女性を笑い物にし、番組を盛り上げるために不快ないじめエピソードを演出したうえ、視聴者に無責任に整形を推奨するバラエティー番組だ。美容業界と放送局の金儲け以外の何ものでもない。整形手術は希望する人間が自費でやるべきことだ。子どもや若者に悪影響だ。
【性的表現に関する意見】
【いじめに関する意見】
【危険行為に関する意見】
ゴルフ場で何も知らない芸人を落とし穴に落とすという内容。何人も落としてそのリアクションを競っているような感じだった。恐らく落ちてもけがをしないような工夫がされているとは思うが、うちどころが悪くてということも考えられる。こんな危険なことをして笑っている出演者は大人として配慮が欠けている。見ていてとても気分が悪くなった。真似をする子もいるかもしれない。
【殺人シーンに関する意見】
【推奨番組に関する意見】
第二次世界大戦に関するドキュメンタリーを見たが、とてもよくできた番組だと思う。今の若者は戦争を知らない者も多く大変嘆かわしい。「日本ってアメリカと戦争したんですか」「勝ったのですか、負けたのですか」と言う若者までいる。このような良質な番組は、終戦記念日あたりだけ放送するのではなく、普段から若者が見る時間に繰り返し放送すべきだ。
【編成に関する意見】
深夜アニメであるにもかかわらず、小中学生の弟たちが毎週見ている。内容がとても良いので弟が楽しみにするのも分かるが、ゴールデンタイムに放送してはどうか。この番組を見るために夜更かししている子どもの視聴者も多数いると思われる。
【報道に関する意見】
【視聴者意見への反論・同意】
【CMに関する意見CMに関する意見】